コロナ禍によって新しい生活様式を余儀なくされるなか、リフォームのトレンドにも変化が見られます。中でも衛生的な暮らしに直結する「洗面」や「水まわり」に対するニーズが高くなっているようです。そこで、実際に「洗面」や「水まわり」にどのようなリフォームが可能なのか、事例を上げながら見てみましょう。
新型コロナウイルスの流行を受けて、厚生労働省などが手洗いや消毒の啓発を行い、テレビをはじめとするメディアもそれを後押しする情報発信を続けてきました。このような世の中の流れを受けて、私たち生活者の衛生意識は、コロナ禍以前に比べて随分と高まったと言えるでしょう。
コロナ禍による衛生意識の高まりは、住まいのリフォームニーズにどのような影響を与えたのでしょうか。
TOTO株式会社が2020年8月に実施した調査*によると、特に「水まわり」のリフォームニーズが高くなっていることがわかります。
また、同じ調査で自宅の水まわりに欲しい設備としては、自動水栓や除菌機能のついたトイレ、節水機能のついたシャワーなど、「自動」「除菌」「節水」に関する設備が上位にきていました。
それでは事例をもとに、コロナ禍を経た新しい生活様式において、どのような機能やアイデアを組み込んだ「水まわり」が実現できるのか、紹介します。
●収納量が豊富な洗面化粧台に変えてすっきり衛生的に
洗面化粧台にPanasonicのラシスを採用した事例です。引き出しの収納量が豊富なので、洗面所はいつも何も置かず、すっきり衛生的な状態を保てています。
●椅子を収納できる洗面化粧台は、家族のリモート会議スペースにも!?
椅子を収納できる仕様と、タッチひとつで点灯する照明を備えた洗面化粧台です。きれいで快適な空間は、なんと娘さんのリモート会議用のスペースとしても使われるようになったそうです。
●洗面を玄関の近くにして、帰宅後すぐに手を洗えるように
外出先から帰宅してすぐに手を洗えるように、洗面をより玄関の近くにしたいというニーズもありました。配管の移動を伴うリフォームですが、戸建てならそれほど問題はありません。しかし、マンションで行う場合は難しいケースもあります。
中古マンションを購入してリフォームする場合は、あらかじめ構造や配管について確認しておき、洗面をどこに配置できるか、検討しておくことをおすすめします。
●自動水栓にして接触機会を減らす
出来るだけ接触機会を減らしたいというニーズに対しては、「自動水栓」が選択しに上ります。実際に「自動水栓」は、一時期メーカーの供給が追い付かないほど人気でした。
●お手入れ性能の高い設備に変えて常に衛生的に
お家時間が長いと、水まわりのちょっとした汚れも気になります。住まいを常に衛生的に保つには、お手入れのしやすさも重要です。お手入れ性能の高い設備に変更すれば、日々の掃除の負担が軽減されるでしょう。
住宅設備、中でも洗面、キッチン、トイレ、浴室といった水まわりの設備は、日々進化しています。10年前には考えられなかったような機能が実現していることも珍しくありません。
コロナ禍による新しい生活様式の普及をきっかけに、住まいの快適さ、暮らしやすさについてあらためて考え、最新の設備を賢く活用することも検討してみてはいかがでしょうか?
野村不動産パートナーズ株式会社
建築・リフォーム業界に携わり約20年、マンションのリフォームを数多く手がけ、リフォーム現場の最前線で豊富な経験と広い知見をもとにリーダーとして活躍中。
一級建築施工管理技士、一級管工事施工管理技士の資格を保有。
物件を買う
物件を売る
エリア情報