不動産投資を始めるにあたって
Q2.「借入をしたほうがトク」と聞いたのですが本当ですか?
A2.自己資金に対する利回りが向上する効果があります。
返済負担と利回りの関係
1億1000万円の不動産を購入し、毎年、1000万円の家賃収入があるとします(表面利回り約9.1%)。維持管理など諸経費の年額は200万円とします。
Aさんは、1億1000万円全額を自己資金でまかないました。この場合、毎年800万円の「手残り」(税引前)があります。「実質利回り」は7.3%です。
一方Bさんは、「自己資金1000万円、借入金1億円」で購入しました。銀行への返済は、利息と元本合わせて、毎年600万円と仮定します。
Bさんの手残りは 年間収入 1000万円-諸経費年額 200万円-返済年額 600万円=200万円となります。物件価格を基準とした実質利回りは 200万円÷1億1000万円=約1.8%となります。
これを見る限り、借入金の返済によって手残りが減ってしまう「マイナスの影響」はかなり大きいように思えます。
自己資金に対する利回りは借り入れをしたほうが高い
しかし、視点を変えて考えてみましょう。借り入れた1億円は、よほどたくさんの空室が生じない限り、家賃収入の中から返済できます。したがって、「投資効率」を考える際には、借り入れによる年収のマイナスの影響をそれほど悲観しなくても良いのです。
こうして考えると、Bさんは「自己資金1000万円を投じて、毎年200万円の手残りを得ている」ことになります。自己資金額に対する利益(手残り)の割合として考えれば実質利回りは20%です。こんな高効率な投資はほとんどないでしょう。全額自己資金でまかなったAさんは7.3%の利回りですから3倍近い差が出ています。
このようなことが起こるのは、収益物件から生じる家賃収入が、返済金額よりも大きいからです。これならば、借り入れが確実に返済できるので、自己資金を少なくしたほうが投資効率(利益率)は良くなります。極端な話、1億1000万円の資金を持っているAさんは、1棟だけ買うよりも「Bさんと同じ条件で11棟買う」ほうがいいわけです。
このように、借り入れによって投資効率(自己資金額に対する利益金額)が上がる効果を「レバレッジ効果」と言います。「レバレッジ」とは「てこ」のことです。不動産融資の力を活用すれば、小さい力で大きなエネルギーを出す「てこの原理」のように、少ない自己資金で大きな効果を挙げられるわけです。
柴田 敏雄(しばた としお)宅地建物取引士、管理業務主任者
宅地建物取引士、管理業務主任者
司法書士事務所に2年、大手不動産管理会社に5年、個人顧客を中心に不動産賃貸・売買の仲介営業会社に7年間従事。
司法書士事務所に2年、大手不動産管理会社に5年、個人顧客を中心に不動産賃貸・売買の仲介営業会社に7年間従事。
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「用意するお金」「投資対象を選ぶポイント」など、物件購入時のポイントをつかんでおきましょう。
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