住宅購入に必要なお金って?
マイホームの購入を検討する際、まず必要なのは「資金」です。住宅購入は大きな買い物ですから、どんな費用がかかるのか、また主な資金源となる「ローン」についても基本的な知識を頭に入れておきましょう。
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住宅購入に必要なお金って?
マイホームの購入を検討する際、まず必要なのは「資金」です。住宅購入は大きな買い物ですから、どんな費用がかかるのか、また主な資金源となる「ローン」についても基本的な知識を頭に入れておきましょう。
家を買った後には、月々のローン返済額だけではなく、さまざまなランニングコストがかかります。家や土地の所有者にかかる税金、マンション所有者にかかる管理費や修繕積立金などの費用について紹介しましょう。
まず、マイホームなど不動産を所有すると「固定資産税」「都市計画税」を毎年収める必要が出てきます。
固定資産税・都市計画税は家や土地など不動産の所有者にかけられる税金です。市町村が「土地」と「建物」の「固定資産税評価額」を決め、それに一定の税率をかけて計算されます。
毎年1月1日時点の所有者に4月ごろに納税通知書が送られ、そこに書かれた期日までに納めるのが一般的で、一括で納めるほか年4回の分納もできます。
市区町村により税率は異なりますが、住宅用地の場合はいずれの税金にも一定の軽減措置があります。また、一定の新築住宅の場合は、当初3年または5年間、半額に軽減されます。
マンションにおいて月々支払うことになる費用で、代表的なものが「管理費」「修繕積立金」「駐車場代・駐輪場代」の3つです。
これらに税金や火災保険・地震保険料などが加わると、たとえばファミリータイプの新築マンション(80m2・物件価格4,000万円) で年間70万円前後、購入後30年間のトータルでは2,100万円前後の経費がかかることになります。
また、マンションの共用部分の維持管理は、管理費や修繕積立金で行われますが、住戸内(専有部分)の壁紙やフローリング、水まわり設備などの専有部分の維持管理は、所有者が自分で行う必要があるので計画的に費用の準備をしておきましょう。
マンションは、所有者が自由にできる「住戸内(専有部分)」と、所有者みんなで共有する「共用部分」の2つに分けられますが、管理費は、この共用部分の清掃や設備の管理、またその業務を行う管理会社の報酬などに充てられるお金です。
首都圏の新築マンションの平均は15,324円程度ですが、マンションの規模(総戸数)や、共用施設、管理サービスの内容によって異なり、特に新築マンションで価格が高い物件や高層マンションは高額になる場合があります。
マンションの建物の老朽化を防ぐためには建物の定期的な点検と修繕が必要なため、この修繕費を管理費と別に積み立てます。
修繕積立金の額は、物件ごとに「長期修繕計画」を定め、それに基づいて決められていますが、首都圏新築マンションの修繕積立金の平均額は6,320円程度です。
築年数が増すにあたって毎月の修繕積立金の額が高くなる傾向がありますが、多くのマンションでは、新築時に「修繕積立基金」としてまとまった額を集めているところもあります。
駐車場代は近隣の相場に応じて設定される場合が多いようです。屋根付き・屋根なし、平置き・機械式で値段が異なることもあります。このほか、専用庭やルーフバルコニー付きの住戸の場合、その使用料が必要となることもあります。
※管理費、修繕積立金の平均額は「首都圏2011年マンションランニング・コスト最新動向(1~3月)」(東京カンテイ調べ)より引用
一戸建てはマンションに比べ、月々のランニングコストは少ない傾向にありますが、家屋を維持・管理していくためには数年に一度、多大なる出費が発生します。ここでは一般的なメンテナンス費用を考えてみましょう。
<一戸建てのメンテナンスにかかる費用>
※カッコ内は、メンテナンスサイクル/必要な費用
・給湯器交換(約7~10年ごと/10~20万円)
・防蟻消毒処理(約10年ごと/15~30万円)
・屋根や外壁の塗装・防水処理(約10年ごと/150~200万円)
・クロスやカーペット、カーテンなどインテリアのリフォーム(10~20年ごと/10万円~)
・キッチンや風呂等の水回り設備の交換(約20年ごと/100~200万円)
これらに加え、広い庭があればその維持費がかかりますし、マンションと同じく各種税金や保険料等も必要です。
これらを含めると、修繕費の総額はマンションより同じか多くなるケースもあります。
一戸建てを購入する場合は、自身でこれらの修繕費を積み立てておいた方がよいでしょう。
中古マンションを購入した場合、修繕積立金は購入前の期間分も払わないといけないのでしょうか?
中古マンションの場合、基本的に購入時から納めれば大丈夫です。
新築のマンションを購入した場合は、購入時に修繕積立一時金として数十万円の費用負担が発生することもありますが、中古マンションを購入した場合には、前のオーナーが納めてきた修繕積立金を引き継ぐかたちになるため、基本的に購入時から月々の修繕積立金を納めればいいことになっています。
万一前のオーナーが修繕積立金を滞納していた場合には、売買の際にマンションの購入費用から滞納分を差し引いて支払うこともあります。