子どもにやさしい住まいとは?
「どんな住まいだと子育てしやすいの?」の疑問にお答えできるよう、物件の特徴や周辺環境・立地、暮らし方などの側面から住まい選びのポイントについて紹介します。
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子どもにやさしい住まいとは?
「どんな住まいだと子育てしやすいの?」の疑問にお答えできるよう、物件の特徴や周辺環境・立地、暮らし方などの側面から住まい選びのポイントについて紹介します。
子育てを考えた場合、間取りや住居スペースをどうするかは特に気になるポイントです。
子ども目線の住みやすさに加え、子育てをスムーズに行えるママ目線での住居スペースのあり方も大事。
親子双方にとって快適に過ごせる住居スペースについて考えてみましょう。
小さな子どもの家庭内での事故は意外と多く、住居スペースの安全性にもぜひ気を配りたいところです。
国民生活センターの発表によると、12 歳以下の子どもの事故のうち、住宅での事故が67.4%、0歳以上2 歳未満の場合は85.1%にもなっており、道路や公園などに比べて圧倒的に家庭内での事故が多いことがわかります。
事故の主な事例としては、階段、ベッド、ソファ等からの転落、家電類、暖房器具、食品等でのやけど、風呂場での転倒、溺水などが挙げられており、これらの事故を防止するという意識をもって住居スペースを検討する必要がありそうです。
例えば、階段は傾斜がゆるやかで十分な踏面が確保されていると、転落の危険性が少なくなります。また、バルコニーは手すりの高さが十分あり、子どもの足がかりになるようなスリットがないか、エアコンの室外機の配置は適切かなどもチェックして転落防止につとめましょう。
暖房機器も、ストーブのように直接火を使うものよりは、床暖房などの安全な暖房システムの使用をおすすめします。
また、家事をしながら子どもの安全を常に確認できるような間取りかどうかも重要なポイントです。できるだけ親の目の行き届かない死角がないようにすることで、事故防止につながります。
住居の安全対策には後付けできるものもありますが、階段の傾斜などやり直すとなれば大がかりな工事が必要になるものもあるため、最初から転落や転倒、やけどなどの事故が起きにくい住居スペースかどうかをチェックして住宅を選ぶことが大切です。
事故発生場所
出典:独立行政法人国民生活センター「医療機関ネットワーク事業からみた家庭内事故 -子ども編-」(平成25 年3月28 日)
子どもの健やかな成長には、小さい頃からのコミュニケーションが大事だと言われています。親子のコミュニケーションを考えるうえで、住居スペースは重要なポイント。間取りを工夫することで親子のコミュニケーションは良くも悪くもなり得ます。
例えば、子ども部屋と玄関の間にリビングを配置して帰宅時や外出時に必ずリビングを通るようにすれば、子どもが大きくなっても自然とコミュニケーションがとれます。「いってらっしゃい」「いってきます」こんな普通のやりとりの繰り返しが、実はとても大事なのです。
リビングは親子のコミュニケーションだけではなく、友だちを招いての交流の場になります。広いリビングがあれば、お友だち数人を招待しても窮屈さを感じずに交流できます。
子どもが小学生になれば、リビングは勉強部屋としても活躍します。家事の合間に子どもの勉強をみてあげるといったコミュニケーションも可能です。
また、庭やルーフバルコニーなど広めのバルコニーもあると便利です。広さにもよりますが、室内では難しい水遊びや、朝食やおやつを食べる場として活用すれば、家族やお友だちとの交流の幅が広がります。
毎日の家事や育児に疲れて不機嫌になったり、体調を崩したり、ママのストレスは子どもにとって決していい影響を与えません。ママにとってもストレスを感じずに毎日を過ごせればそれに越したことはないでしょう。
実は間取りや住居スペースで、ママのストレスも大きく変わります。毎日過ごす住まいだから、できるだけストレスなくスムーズに家事・育児のできる間取りや居住スペースを選びましょう。
具体的には、負担の少ない家事動線の確保です。例えば、洗濯機置き場と物干しの配置。1階の洗濯機置き場から洗濯物を抱えながら階段を上り、リビングを通ってやっと洗濯物を干すよりは、洗濯したものを物干しスペースに運ぶまでの距離は短く、途中に障害物がない方が負担は少なくなります。
収納の広さも大事なポイントです。広い収納があれば、部屋の中が片付きやすいので、掃除の手間が省けますし、気分的にもいいでしょう。リビングの近くにおもちゃをしまえる収納スペースがあれば、子どもが自分で片付ける習慣付けにもなりますし、きれいなリビングが保てます。
また、子どもが小さいときは玄関にベビーカーや砂遊びの道具などを置くスペースがあると便利です。部屋の中が汚れずに済みますし、出し入れの度に拭いたり洗ったりする煩わしさから解放されます。
住宅に使われている建材や設備なども確認しておきましょう。ダイニングの床は、食べ物や飲み物をこぼしたときに、シミにならずに簡単に掃除できるフローリングの方がストレスになりませんし、壁紙も汚れの落としやすい素材の物だとお掃除が楽です。
食器洗い乾燥機や自動お湯張り機能の付いた給湯器、シャワー水栓など、設備・機器の機能が充実していると家事の負担は随分軽減できます。
キッチンの配置も重要なポイント。対面式キッチンと独立式キッチンではそれぞれメリットとデメリットがありますが、一人だけこもって黙々と料理を作らないといけない独立式のキッチンは耐えられないというママの声もあります。
衛生面を考えれば、陽当たりも重要です。北向きのお部屋は結露やカビが生じやすく、健康にも良くありませんし、掃除も大変になります。
子育てママにおすすめのキッチンを教えてください。
調理しながら子どもを見守れる対面式キッチンがグッド。
キッチンの奥に家事室があると、さらにいいですね!
子どもが小さいうちは、調理しながら子どもの様子を常に視界にとらえられる対面式のキッチンの方が安心です。
カウンターキッチンなら、料理ができてすぐに食卓に出せるのもポイント。毎日の家事は小さいストレスの種をつぶしていくことが大事です。
ママのストレス対策という意味では、キッチン奥の少し隠れた場所に家事室やミセスコーナーがあったら最高です。
リビングにいる家族の気配を感じつつ、アイロンがけや家計簿付けなどの作業がはかどりますし、何よりも自分専用スペースがあると心に余裕が生まれます。