【2021年10月】三大都市圏・主要都市別／中古マンション70ｍ2価格月別推移

10月首都圏前月比＋1.3％の4,360万円と6ヵ月連続プラス東京23区も小幅に上昇
近畿圏では12ヵ月連続プラス大阪府や愛知県の前年同月比も二桁上昇に

2021年10月の首都圏中古マンション価格は、千葉県を除くエリアで引き続き上昇したことから、前月比＋1.3％の4,360万円と6ヵ月連続でプラスを示した。

都県別で見ると、東京都では＋0.6％の5,914万円と16ヵ月連続プラス、神奈川県（＋1.2％、3,244万円）や埼玉県（＋1.9％、2,670万円）ではともに1％以上のプラスで、依然として上昇傾向を維持している。一方、千葉県では横ばいの2,384万円となったものの、前述の3都県と同じく前年同月より10％以上も価格水準が押し上がっている状況に変わりはない。

近畿圏平均は大阪エリアが牽引する形で、前月比＋1.2％の2,685万円と12ヵ月連続で上昇した。大阪府では＋1.1％の2,926万円と9ヵ月連続のプラス、前年同月比も二桁上昇を示した。また、兵庫県では＋0.1％の2,306万円と緩やかな上昇傾向で推移している。

中部圏平均は前月比＋1.0％の2,158万円、愛知県では＋1.3％の2,283万円と、2ヵ月ぶりに上昇した。いずれも8月の価格水準を上回っており、前年同月比も二桁上昇となった。

【10月の主要都市別・中古マンション価格】

首都圏主要都市の中古マンション価格は、東京23区で前月比＋0.5％の6,465万円と小幅ながら16ヵ月連続で上昇した。また、横浜市（＋1.8％、3,555万円）やさいたま市（＋2.5％、3,276万円）では比較的大きく上昇した。

一方、千葉市では築浅事例の減少によって平均築年数が29.9年→30.8年と進んだことで、－3.6％の2,101万円と大きく水準を下げている。2021年に入ってからの価格トレンドを見る限り、前述の3都市との差が目立ってきている。

近畿圏主要都市の価格は、大阪市で前月比＋1.1％の3,723万円と3ヵ月連続で上昇した。また、神戸市では＋1.1％の2,281万円と3ヵ月ぶりにプラスを示した。4月に記録した直近の最高値（2,300万円）をやや下回ってはいるが、高水準であることに変わりはない。

名古屋市では前月比＋1.8％の2,592万円と2ヵ月ぶりに上昇したことで、8月に記録した直近の最高値を上回った。前年同月比の上昇率も10％を超えており、年初以降は東京23区や大阪市と同様に明らかな上昇トレンドを示している。

【10月の各都市圏中心部・中古マンション価格】

都心6区は前月比＋0.2％の9,262万円と僅かながら2ヵ月ぶりに強含んだ。一方、周辺エリアにおける上昇傾向には特段の陰りは見られない。ただし、東京23区においては在庫数（流通戸数）が5ヵ月連続で増加し、価格改定シェアや値下げ率も拡大傾向を示している。

大阪市中心部では－0.5％の4,802万円と、小幅ながら3ヵ月ぶりに下落した。

また、名古屋市中心部では価格水準が高い中区の事例シェアが相対的に拡大した影響から、＋2.7％の3,372万円と2ヵ月ぶりに大幅上昇した。

中古マンション価格と各指標の推移

東京23区

※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。