【2021年8月】三大都市圏・主要都市別／中古マンション70ｍ2価格月別推移

8月首都圏前月比＋0.6％の4,243万円と4ヵ月連続上昇東京23区の在庫は増加傾向
近畿圏では10ヵ月連続プラス上昇傾向の愛知県、前年同月比は＋9％台に

2021年8月の首都圏中古マンション価格は、千葉県を除く全域で上昇したことから前月比＋0.6％の4,243万円と4ヵ月連続プラスを示した。都県別で見ると、東京都では＋0.5％の5,827万円と14ヵ月連続で上昇し、前年同月比も5月以降は二桁上昇を保っている。

また、神奈川県（＋1.7％、3,200万円）や埼玉県（＋1.7％、2,573万円）も上昇傾向で推移している。一方、築古事例が増加した千葉県では－0.3％の2,342万円と4ヵ月ぶりに反落したが、価格自体は前述の1都2県と同じく前年同月より10％以上も高い水準を保っている。

近畿圏平均は主要エリアで引き続き強含んだために、前月比＋0.6％の2,634万円と10ヵ月連続で上昇した。大阪府では＋0.6％の2,859万円と、7ヵ月連続プラスを示した。また、兵庫県では＋0.7％の2,295万円と引き続き上昇したことで、再び直近の最高値を更新した。

中部圏平均は前月比＋1.2％の2,141万円、愛知県では＋1.4％の2,264万円と、ともに上昇傾向を示している。また、前年同月比の上昇率は9％台まで拡大してきている。

【8月の主要都市別・中古マンション価格】

首都圏主要都市の中古マンション価格は、東京23区で前月比＋0.7％の6,427万円と14ヵ月連続で上昇した。また、横浜市（＋1.0％、3,507万円）やさいたま市（＋1.0％、3,102万円）でもそれぞれ1％のプラスを示している。これらの3都市では2021年に入ってから上昇度合いを強めており、前年同月比はいずれも二桁上昇となっている。

一方、平均築年数が1年以上も進んだ千葉市（－0.4％、2,115万円）では4ヵ月ぶりに下落したものの、正味トレンドが堅調であることから、下落率は小幅に留まっている。

近畿圏主要都市の価格は、大阪市で前月比＋1.2％の3,672万円と上昇し、6月の水準を上回った。一方、神戸市では－1.5％の2,257万円と下落しており、今年に入ってからは4月・7月を除けば概ね2,200万円台の半ばで安定している。

名古屋市では前月比＋1.9％の2,569万円と、3ヵ月連続で上昇した。ここ3ヵ月間での前年同月比を見ても、＋4.8％→＋6.9％→＋9.4％と急伸している様子が確認できる。

【8月の各都市圏中心部・中古マンション価格】

都心6区は前月比＋0.9％の9,252万円と上昇率が拡大した一方で、周辺エリアにおいてはやや鈍化する結果となった。価格自体は依然として明確な上昇トレンドを示しているわけだが、これまで一貫して減少し続けてきた在庫数（流通戸数）は3ヵ月連続で増加し、強気の値付けにも一服感が出始めている。

大阪市中心部では＋2.0％の4,804万円と上昇し、6月の水準を上回った。名古屋市中心部では引き続き築浅事例が増加した影響から、＋2.8％の3,308万円と比較的大きく上昇し、前年同月比は＋11.8％と二桁上昇に及んでいる。

中古マンション価格と各指標の推移

東京23区

※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。