【2020年11月】三大都市圏・主要都市別／中古マンション70ｍ2価格月別推移

11月首都圏前月比＋1.5％の3,801万円と3ヵ月連続上昇 1都3県の全てで押し上がり
近畿圏では最高値を再び更新愛知県では前年同月比マイナスが続く

2020年11月の首都圏中古マンション価格は、全域的な押し上がりによって前月比＋1.5％の3,801万円と3ヵ月連続で上昇した。

都県別で見ると、東京都では＋1.6％の5,326万円と5ヵ月連続で上昇した。また、神奈川県（＋2.3％、2,916万円）や埼玉県（＋1.5％、2,321万円）、千葉県（＋3.0％、2,179万円）でも1％以上のプラスを示しており、神奈川県と埼玉県の前年同月比に至っては再びプラスに戻している。

近畿圏平均は主要エリアが軒並み強含んだために、前月比＋0.8％の2,484万円と再び上昇して9月に記録した直近の最高値を上回った。大阪府では＋0.6％の2,653万円と9月の水準まで持ち直した。また、兵庫県では＋0.6％の2,177万円と前月に引き続き上昇したが、3月に記録した直近の最高値（2,200万円）を依然として下回っている。

中部圏平均は前月比＋0.8％の1,950万円と9月の水準まで戻したが、愛知県では＋0.1％の2,060万円と僅かな強含みに留まり、4月を境に前年同月の水準を下回り続けている。

【11月の主要都市別・中古マンション価格】

首都圏主要都市の中古マンション価格は、東京23区で前月比＋1.3％の5,931万円と5ヵ月連続で上昇した。横浜市では住宅地として人気が高い青葉区や都筑区のほか、築浅タワー事例が多数発生した中区が押し上げる形で、市平均は＋3.8％の3,225万円と大幅に上昇し、さいたま市（＋0.8％、2,746万円）も再びプラスを示した。また、千葉市では平均築年数が1年程度若返った影響もあり、＋1.6％の2,022万円と3ヵ月連続で上昇した。

近畿圏主要都市の価格は、大阪市で前月比＋0.2％の3,416万円と僅かに強含んだが9月の水準まで回復するには至らなかった。また、神戸市では＋1.0％の2,215万円と4ヵ月ぶりに上昇に転じたが、2,200万円前後の安定推移に依然として留まっている。

名古屋市では前月から横ばいの2,331万円で、2月以降は前年同月の水準を下回り続けている。築10年以内の事例では上値が重く、築10年超の事例も総じて年初以来弱含みで推移しており、現時点において復調に向かう兆しは見受けられない。

【11月の各都市圏中心部・中古マンション価格】

都心6区は前月比＋0.2％の8,564万円と、平均築年数がやや進んだこともあり僅かな強含みに留まった。周辺エリアではともに上昇傾向を維持しており、目黒区・大田区・世田谷区・江東区では2％以上のプラスとなった。

大阪市中心部では－0.4％の4,491万円と前月に引き続き下落、前年同月比の上昇率も縮小しつつある。

また、名古屋市中心部でも－0.3％の2,952万円と小幅ながら3ヵ月ぶりに弱含んだ。今年で3,000万円台となったのは1月と7月のみで、大きく変動することもなく2,900万円台半ばの水準で安定推移している。

中古マンション価格と各指標の推移

東京23区

※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。