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2021.07.29

Kantei eye【近畿圏】新築マンション激戦地の供給属性

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近畿圏で新築供給戸数が最も多かったのは「阿波座」の3,349戸
「千里中央」も3,119戸で続く 上位30駅のうち新たにランクインしたのは21駅

大阪市中心部に位置する多くの駅が新たなマンション激戦地として登場

直近10年間(2011年~2020年)において、近畿圏で新築マンション供給戸数が最も多かった駅は大阪メトロ千日前線「阿波座」の3,349戸で、「千里中央」も3千戸以上で続いている。前回調査(カンテイアイ70号)と同じく、上位駅にランクインしたのは首都圏(12駅)や中部圏(14駅)よりも少ない9駅に留まっており、今回の調査では大阪市中心部に位置している多くの駅が新たなマンション激戦地として登場してきている。

かつては通勤先との認識が強かったこれらのエリアにおいて、街の面的な大規模再開発を経て生活利便性が向上したのに伴って"職住近接"ニーズに沿った新築マンションも相次いで供給されるようになり、最近では都市部での機動的な生活スタイルを可能にする居住エリアとしての認知度も高まりつつある。

【最寄駅からの所要時間】
ランキング第1位の「阿波座」における最大シェアは「徒歩3分以内」の51.7%で、この10年間で分譲された全ての新築マンションは駅徒歩10分圏内に位置していた。

また、今回の調査で新たにランクインした21駅のうち、徒歩11分以遠の区分が最大シェアとなったケースは皆無で、大阪市中心部に位置する駅の多くは「徒歩3分以内」や「徒歩4分~6分」が最大シェアとなっている。

【戸数規模】
前回調査でもランキング上位に登場していた駅のうち、明らかに物件が小規模化したのは「谷町四丁目」のみで、ファミリー層を中心に人気が高い北摂エリアの「千里中央」や「千里丘」などではむしろ"物件の大規模化"が認められる。

また、今回の調査で新たにランクインした21駅のうち、特に大阪市中心部においてはタワーマンション・投資向けワンルームマンションのどちらが供給物件の主流かによって、シェア構成が二極化している。

【間取りタイプ】
「千里中央」や「神戸」など間取りタイプの主流が「3LDK」の駅では、居住快適性を重視したファミリー向けの住戸が多く供給される傾向にある。中にはプレミアム住戸をはじめとする「4LDK」も一定以上存在しており、駅によってはそのシェアが10%以上を占めることも珍しくはない。

前回調査でもランキング上位に登場していた駅の中で、最大シェアの間取りタイプが「3LDK」→「1R・1K」にシフトしていたのは「天神橋筋六丁目」と「谷町四丁目」のみで、対照的に「三ノ宮」では「3LDK」が主流に変わっていた。

また、今回の調査で新たにランクインした21駅のうち、約半数の10駅で「1R・1K」が最大シェアとなっている。当該駅はいずれも大阪市中心部に位置しており、これらのエリアでは"職住近接"の居住環境を求める単身者に適した間取りタイプの住戸が数多く供給されているようだ。

【価格帯】
ランキング上位30駅のうち、「2000万円未満」が最大シェアとなったのは14駅にも上り、いずれも供給された狭めの住戸タイプによる影響が大きいとみられる。

一方、大阪市中心部にて供給された大規模タワーマンションの中・高層階の住戸では販売価格も高額化する傾向にあり、「本町」と「中津」に至っては「6000万円~1億円未満」が最大シェアとなっている。

首都圏と同様に、前回調査でも上位にランクインしていた駅においては、物件スペックや住戸タイプでさほど違いがない場合には高価格帯へのシフトが認められるものの、その度合いは比較的マイルドで数段に渡ってシフトするケースは見られなかった。

一方、供給住戸の主流がファミリータイプから単身者向けのワンルームタイプに変わった「天神橋筋六丁目」や「谷町四丁目」などでは、価格帯の最大シェアの区分も低価格帯へと移行している様子が確認できる。

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提供:東京カンテイ
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