子どもたちが巣立ち、夫婦2人暮らしになると、住まい方も変わります。必要な部屋数や広さ、住まいに求める機能なども変わるでしょう。夫婦2人暮らしにとって、より便利で居心地のいい住まいを実現するためにはどのようなリフォームが考えられるのか、実例とともに紹介します。
一口に子どもが独立して夫婦2人になった世帯と言っても、年齢や環境によってニーズはさまざまです。ここでは、いくつかのケースを想定して、求められることの多いリフォームを紹介しましょう。
【Point1】2人の時間を充実させるためにリビングを広くリフォーム
夫婦2人暮らしになると、子どもが使っていた1部屋分の余裕をどうするか、というのがリフォームのポイントになります。2人で過ごす時間を充実させたいという夫婦の場合は、一緒に過ごすことの多いリビングを広く余裕のあるつくりに変えるリフォームが考えられます。
【Point2】子ども家族が泊まれるようリビングに間仕切りを設けるリフォーム
巣立った子どもが結婚して、その家族と一緒に泊まりに来るというケースもあるでしょう。その際、リビングを広くしただけでは子ども家族が泊まれるスペースがないので、リビングに間仕切りを設けて、必要に応じて客間としても利用できるようにするリフォームが考えられます。
【Point3】孫が汚しても簡単に掃除ができる素材に壁をリフォーム
子どもが独立して夫婦2人暮らしになった家庭では、お孫さんのためにリフォームするケースもあります。例えば、小さいお孫さんが頻繁に遊びに来るような家では、落書きをしても簡単に掃除ができるように、壁の素材を変更するリフォームが考えられます。
【Point4】デザイン性や機能性にこだわった内装にするリフォーム
定年退職した夫婦の場合、家の中で過ごす時間も長いため、内装にこだわりたいという声を聞きます。また、お孫さんが頻繁に遊びに来る家庭では、健康に配慮した素材のものを好む傾向もあります。そういったケースでは、内装に珪藻土や漆喰などの自然素材や、調湿機能に優れた建材を採用したリフォームが考えられます。
【Point5】増えた持ち物を保管するため、収納を充実させるリフォーム
長年の暮らしの中で、洋服やバッグ、趣味の物など、持ち物が増えてしまい、しまう場所に困るというケースは多いようです。そこで、子どもが巣立ち、一部屋分の余裕ができたのを機に、そのスペースを利用して収納を充実させるリフォームが考えられます。
【Point6】趣味をとことん楽しむためのリフォーム
定年退職して余裕ができたため、趣味を追求するという人も多いでしょう。そこで、音楽を楽しみたい人は防音室にしたり、ロードバイクやサーフィンを楽しむ人が道具の展示スペースを設けたりというように、趣味に応じたリフォームが考えられます。
【Point7】身体の負担の少ない仕様にリフォーム
高齢になると、日常のちょっとした動作が負担に感じることがあります。段差の少ないバリアフリー仕様にするほか、トイレや浴室に手すりを設置したり、建具を軽くして開け閉めしやすくしたりするなど、年齢と身体の状態に応じたリフォームが考えられます。
それでは事例をもとに、夫婦2人の時間と空間を大切にするために、どのようなリフォームが実現できるのか紹介します。
【事例1】こだわりの内装、石を使用して夜景を美しく反射する壁
リビングが広いところに移りたいと、同じマンション内の別の部屋にリフォームして引っ越した夫婦の事例です。内装にもこだわりました。中でもお気に入りは、石を使用したリビングの壁です。夜になると夜景を美しく反射します。
・リフォーム費用:2,109万円(税込) |
<リフォーム内容> ・間取り、内装を含めたフルリフォーム ・以前のLDKと隣の洋室の間の壁を取り払い広いLDKへ ・内装にはこだわりの石やタイルを使用 ・キッチンに調理しながら食事ができる「いろりダイニング」を採用 ・広めの収納や書斎スペースを新設 |
この事例を詳しく見る(野村不動産パートナーズHPにリンク) LDKを多目的に使えるスペースに |
【事例2】整理しやすく、取り出しやすいウォークスルー収納にリフォーム
あまり物をしまえない上に、奥のものが取り出しにくい構造だった収納を玄関から続くウォークスルータイプの収納にリフォームしました。収納内には、ゴルフバッグやトレッキング道具、音楽鑑賞のためのLPレコードやオーディオシステムなど、趣味の物がすっきりと収納できます。
・リフォーム費用:非公開 |
<リフォーム内容> ・メゾネットタイプの下階をフルリフォーム ・玄関からLDKへ続くウォークスルータイプの収納を設置 ・独立型のキッチンを対面式のオープンキッチンに変更 ・書斎を取り払い、LDKを拡張 ・廊下幅を拡げ、天井高も高くした開放的な玄関ホールに変更 |
この事例を詳しく見る(野村不動産パートナーズHPにリンク) 玄関から続く"ウォークスルー収納"が快適さの鍵 |
【事例3】趣味を楽しむホテルライクで非日常な空間にリフォーム
リビングに隣接していた和室を取り払い、ホテルのスイートルームのような広くスタイリッシュなLDKにリフォームしました。内装の随所にアール曲線を取り入れて、シンプルなデザインの中にも温かみが感じられます。壁面にはオーダー造作した収納を設置して、趣味の音楽やワインが贅沢に楽しめる空間になっています。
・リフォーム費用:2,011万円(税込) |
<リフォーム内容> ・リビングに隣接する和室を取り払い広いLDKに変更 ・随所にアール曲線を取り入れた内装を採用 ・オーダー家具を造作して趣味が楽しめる空間に ・玄関にシューズクローゼットを設置 |
この事例を詳しく見る(野村不動産パートナーズHPにリンク) ホテルライクでスタイリッシュな空間にリフォーム |
【事例4】退職を機に在宅が増え、暗いリビングを明るくリフォーム
夫婦共働きでしたが、奥様が退職して在宅の機会が増えると、リビングの暗さが気になるようになったと言います。そこで、LDKに隣接する和室を取り払い、リビングを拡張しました。内装もお洒落なカフェ風に変更し、開放的でアーティスティックな空間が実現しました。
・リフォーム費用:923万円(税込) |
<リフォーム内容> ・LDKに隣接する和室を取り払い、リビングを拡張 ・レンガ風クロスやアクセントウォールなど、こだわりの内装を採用 ・洋室を1部屋取り払い、洗面室と玄関を拡張 ・リビングの窓際に物干スペースを設置 |
この事例を詳しく見る(野村不動産パートナーズHPにリンク) 開放的でアーティスティックな我が家 |
【事例5】壁面収納を採用し、収納力アップとすっきり空間を実現
水回りの老朽化と収納が少ない点に不満があり、思い切ってリフォームしました。リビングには大容量の壁面収納を設置し、煩雑に物が置かれていたリビングがすっきりと片付きました。また、収納が少なかった洋室にも天井からの壁面収納を新設し、家全体の収納力が大幅にアップしました。
・リフォーム費用:1,833万円(税込) |
<リフォーム内容> ・リビングと洋室に壁面収納を設置 ・和室の壁を張り替え、一部をエコカラットに変更 ・浴室に長いカウンターを設置するなど、使い勝手のよい仕様に変更 ・トイレのクロスを張り替え、手洗いカウンターを新設 ・洋室の一部を削って洗面室を拡張 |
この事例を詳しく見る(野村不動産パートナーズHPにリンク) 作り付け収納を増やし、デッドスペースのない住まいに |
【事例6】持ち物を採寸してサイズぴったりにオーダーした収納を設置
キッチンの収納が少ないことに不満を感じていたため、リフォームにあたり収納を充実させました。キッチン前に設置した横長の食器棚は、持っていた食器を採寸して、ぴったり収まるサイズにオーダーしたものです。テレビボードや書斎の本棚もスペースを最大限生かせるようにデザインされています。
・リフォーム費用:391万円(税込) |
<リフォーム内容> ・キッチン、リビングに収納を造作 ・寝室の書斎スペースに壁一面の本棚を造作 ・玄関に大きな絵が飾れるピクチャーレールを設置 |
この事例を詳しく見る(野村不動産パートナーズHPにリンク) 見えない収納を増やし、シンプルモダンに住まう家 |
子どもが巣立ち、定年退職すると、夫婦2人きり家の中で過ごす時間が増えます。収納が充実して部屋がすっきり片付くリフォームや、趣味を楽しむためのリフォーム、子どもや孫が遊びに来やすいリフォームなど、リフォームニーズは多様です。改めて、自分たちがどのような住まいなら充実した時間を過ごせるのかを考えて、リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
野村不動産パートナーズ株式会社
建築・リフォーム業界に携わり約20年、マンションのリフォームを数多く手がけ、リフォーム現場の最前線で豊富な経験と広い知見をもとにリーダーとして活躍中。
一級建築施工管理技士、一級管工事施工管理技士の資格を保有。
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