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  3. 不動産投資をした後も大切
  4. Q3.所得税は、どのくらいかかりますか?

不動産投資をした後も大切

Q3.所得税は、どのくらいかかりますか?

A3.ほかの所得にもよりますが、住民税を合わせて30%ぐらいになります。

不動産所得は「総合課税」

不動産を賃貸して得た賃料などは「不動産所得」として、所得税の課税対象になります。これは、ほかの所得(サラリーマンの場合は「給与所得」)と合わせて課税される「総合課税」です。

上場株式から配当金をもらった場合や売却した場合は「配当金や売買益の約20%」が、ほかの所得に関係なく(分離課税)一律で課税されます。一方で、不動産所得の場合は給与所得やその他の所得と合算した「総所得金額」に対して、総所得金額に応じた税率をかけて税額を計算します。

なお「所得」とは、賃料などの収入金額ではありません。不動産投資事業の場合、賃料収入金額から必要経費を差し引いたのが「所得」です。ちなみに、不動産事業の場合「必要経費が家賃収入より多い」すなわち「所得がマイナス」ということも珍しくありません。

仮に、サラリーマンの給与所得が400万円で不動産所得がマイナス100万円(100万円の損失)であれば、給与所得と不動産所得とを合算した「総所得金額300万円」に対して税金が課せられる仕組みです。

累進課税なので、税率は所得金額によって異なる

所得税は、累進課税制度に基づき「所得が高くなるほど税率も高くなる」構造になっています。年収800万円のサラリーマンが不動産投資によって不動産所得を得たケースを想定してみましょう。

家賃収入は600万円、管理費や支払利息などの経費が500万円とします。まず「給与収入」が800万円あるわけですが、これについても「必要経費」が認められます。ただ、サラリーマンの必要経費は算定が困難なので「給与所得控除」という形で一義的に決まります。

収入800万円の場合は、
800万円×10%+110万円=190万円が必要経費(給与所得控除額)であり、必要経費を差し引いた「給与所得」は610万円です。

「不動産所得」は、
600万円-500万円=100万円ですので、給与所得と不動産所得とを合算した「総所得金額」は710万円です。

ここから、基礎控除や社会保険料控除、配偶者控除などを差し引きます。これら所得控除が200万円とすると、「課税所得金額」は
710万円-200万円=510万円となります。

この510万円に税率を適用すると、
5,100,000円×20%-427,500円=592,500円です。

もし、不動産投資を行わなかったら、課税所得金額が410万円なので
4,100,000円×20%-427,500円=392,500円が税額になります。

加わった不動産所得100万円に対し税額が20万円増えましたので、不動産投資事業によって増えた不動産所得の20%分が所得税として課税されことがわかります。

給与収入総額 控除額
1,625,000円以下 550,000円
1,625,000円超 1,800,000円以下 給与収入の4% + 100,000円
1,800,000円超3,600,000円以下 給与収入の 30% +80,000円
3,600,000円超6,600,000円以下 給与収入の20% + 440,000円
6,600,000円超8,500,000円以下 給与収入の10% + 1,100,000円
8,500,000円超 1,950,000円(上限)

給与所得控除

所得金額 税率 控除額
1,950,000円以下 5% 0円
1,950,000円超 3,300,000円以下 20% 97,500円
1,950,000円超 3,300,000円以下 10% 97,500円
3,300,000円超 6,950,000円以下 20% 427,500円
6,950,000円超 9,000,000円以下 23% 636,000円
9,000,000円超 18,000,000円以下 33% 1,536,000円
18,000,000円超40,000,000円以下 40% 2,796,000円
40,000,000円超 45% 4,796,000円

所得税・住民税速算表

※2023年4月1日現在

柴田 敏雄(しばた としお)宅地建物取引士、管理業務主任者

宅地建物取引士、管理業務主任者

司法書士事務所に2年、大手不動産管理会社に5年、個人顧客を中心に不動産賃貸・売買の仲介営業会社に7年間従事。

司法書士事務所に2年、大手不動産管理会社に5年、個人顧客を中心に不動産賃貸・売買の仲介営業会社に7年間従事。

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