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お金

子育てファミリーのための
「お金」のレッスン

学校では教えてくれない「お金の基本」や、毎日忙しい子育て世代にこそ知ってほしい「お金の使い道」をレクチャーします!

【ママのお金のQ&A】保育園や幼稚園の費用に変化あり!何が変わったの?

保育園、幼稚園、認定こども園に通わせているママたち、これから通わせようと思っているママたちにとって、子育てに関する制度の変化は要チェックです。

平成27年4月から「子ども・子育て支援新制度」が本格施行され、制度が大きく変わりました。現在、就学前の子どもの預け先には、大きく分けて保育園、幼稚園、認定こども園の3つがあります。

新制度によって、何が変わったでしょうか?

市町村での「支給認定」が必要に!

保育園、幼稚園、認定こども園にお子さんを預けるにあたって、お住まいの自治体で支給認定を受ける必要があります。

支給認定とは、新制度対象の施設を利用する場合に必要な手続きで、お子さんの年齢と保育の必要性(共働きの家庭、妊娠・出産、親族の介護など)に応じて、下記の3つの区分のいずれかに認定するものです。

・1号認定:3~5歳の保育の必要のないお子さん
 教育標準時間(幼稚園等で受ける教育の時間):1日3~4時間

・2号認定:3~5歳の保育の必要があるお子さん
 保育短時間(最長1日8時間)もしくは、保育標準時間(最長1日11時間)

・3号認定:0~2歳の保育の必要があるお子さん
 保育短時間(最長1日8時間)もしくは、保育標準時間(最長1日11時間)

お子さんがどの施設に預けられそうか、ピンとこない方は下記のチャートをやってみましょう。

※内閣府の子ども・子育て支援新制度「なるほどBOOK」(平成27年10月改訂版)を基に筆者作成

次に、施設の特徴や詳細を見ていきましょう。

施設によって特徴があり、ほとんどの施設で新制度を導入していることがわかります。
そして、気になるのはやはり、保育の費用ではないでしょうか。

新制度の保育費用の計算方法が変わった!

平成26年度までは、所得税を基に費用の計算をしていた保育園・認定こども園(保育園機能)、自治体の定める定額の費用の公立幼稚園、園ごとに定められた定額の費用の私立幼稚園・認定こども園(幼稚園機能)と、各園によってバラバラになっていました。

平成26年度からは世帯の所得に応じて、国が定める上限額の範囲内で費用を各自治体が定めることになりました。

パパ、ママの合計所得から市町村民税の所得割額が計算され、それを基に保育の費用が決まります。
下図は、お子さんを施設に預ける場合の国が定める費用上限額の基準表です。

【図1】1号認定のお子さん(3~5歳)を預ける場合

【図2】2号3号認定のお子さんを預ける場合

※図1・2は、内閣府の子ども・子育て支援新制度ハンドブック(平成27年7月改訂版)を基に筆者作成

上記は国の示した目安であり、具体的な保育の費用は、各自治体が定めることになっていて、きょうだいで施設を利用する場合によっても費用が異なりますので、お住いの自治体で確認するといいでしょう。

新制度を導入していない私立幼稚園の保育費用は?

ただし、私立幼稚園では、すべての園が新制度を導入しているわけではなく、平成28年度までに新制度へ移行した私立幼稚園は、全体の約3割といわれています。

※内閣府の子ども・子育て支援新制度「私立幼稚園の子ども・子育て支援新制度への移行状況について」(平成27年10月21日)より

移行検討中の園は全体の半数以上、移行する予定がない園も約1割あり、新制度を導入していない私立幼稚園の方が多い現状です。

新制度を導入していない私立幼稚園の場合は支給認定は不要となり、保育費用は各園が定める定額の費用になります。また、国の補助金制度として、平成27年度の場合、所得に応じて、第1子の補助(年額)が308,000円~62,200円といったように目安が定められています。

ただし自治体によって、補助金の内容、きょうだいの有無などでも金額が異なるため確認が必要です。

※文部科学省「平成28年度概算要求説明資料」P27より

自分の子どもの認定と通園費用がわかったところで、今回、実際に来年に入園を考えている2人のママからいただいた質問に、答えていこうと思います。

<「りえママ」さんからのご質問>
Q.
今年3歳になる子どもがいて、近くの認定こども園の入園も考えていますが、どんなふうに預けられるの?

A.認定こども園は、0~5歳のお子さんを預けることができます。0~2歳のお子さんは保育機能を利用し、3~5歳のお子さんは、同じクラスで過ごすものの、保育機能か幼稚園機能かのいずれかを利用できます。

認定こども園の開園時間は、基本的に8時から19時の11時間。保育園機能を利用するお子さんは例えば8時~18時在園し、幼稚園機能を利用するお子さんは9時半~13時半などの在園時間になります。

りえママさんのお子さんの場合は1号認定か2号認定かによって認定こども園で過ごす時間が変わってくるでしょう。

<ゆうくんママからのご質問>
Q.
同じ園に通っていても、預ける費用は違ってくるの?

A.先ほどあげた図1と図2の表を見てください。

たとえば、同じ認定こども園の3~5歳の場合でも、認定や預ける時間によって金額が変わります。1号認定の場合は図1になります。2号認定の場合は図2の最長8時間、もしくは最長11時間の計3パターンがあります。

また、住んでいる行政区によって保育料や幼稚園の補助金の金額は異なりますし、補助金の金額は世帯年収によって変わる場合がほとんどです。

詳しい金額は、行政区のHPで確認したり、担当部署へ問い合わせるようにしましょう。

働くママが増えてきた昨今、今後も、様々な園の取り組み方が出てくると思います。
預け先の多様化、費用基準の違いなど、ママにとって新制度による変化は今後もおさえておきましょう。

八木陽子

八木陽子 (やぎ ようこ)

株式会社イー・カンパニー代表、ファイナンシャルプランナー

出版社で女性情報誌の編集部勤務をへて独立。「お金は生活に必要なものなのに、なぜ、日本では向き合う機会が少ないのだろう?」という疑問を持ち、堅いお金の話を楽しく分かりやすく伝える伝道師になる!と決意。二児の母としての消費者の視点から、親子でお金と仕事を学ぶ「キッズ・マネー・ステーション」主宰。現在は、マネー相談、講師、執筆など、幅広く活動している。

HP:http://ecompany-gr.com/
ブログ:http://ameblo.jp/ecompany-yagi/
著書:「6歳からのお金入門」(ダイヤモンド社)

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