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お金

子育てファミリーのための
「お金」のレッスン

学校では教えてくれない「お金の基本」や、毎日忙しい子育て世代にこそ知ってほしい「お金の使い道」をレクチャーします!

【ママのお金のQ&A】私もやったほうがトク!?ママの確定申告

こんにちは、ファイナンシャルプランナーの八木陽子です。
今回は、1年間の総まとめとして、「確定申告」についてご紹介します。
自営業やフリーランスの方なら、毎年おなじみの確定申告ですが、会社員の家庭にとっては、ちょっと敷居が高いと思われるかもしれません。

「我が家は、やったほうがトク? でもめんどくさい」と迷っているママ。
遡って申告できるので、今年こそ意を決してトライしてみましょう。

確定申告やったほうがいい人はどんな人?

ではまず、この「やったほうがいい」可能性がある方はというと、「申告の義務はなくても、申告をすることによって、納め過ぎの税金の還付を受けることができる人」のことです。

それは、下記のようなケースです。
(1)多額の医療費を支出したとき
医療費が1年間で10万円(所得が200万円未満の人はその5%の金額)を超えた場合は、超えた分を所得から控除できます。

(2)年の途中で退職した方
年末調整を受けずに源泉徴収額が納め過ぎになっているときは、確定申告をすることで還付が受けられる可能性があります。
結婚や出産等が理由で会社を退職したママは該当するかもしれません。

(3)一定の要件のマイホームの取得をした方
所定の要件を満たした住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合、住宅ローン控除を受けられます。
会社員なら初年度は確定申告が必要です。

(4)寄付をしたとき
国や地方自治体などに寄付をしたときに、2,000円を引いた分が控除されます。
学校法人に対する寄附金にも使用できますので、子どもの進学先で寄付をした場合など申告をするとよいケースがあります。(ふるさと納税も該当しますが、現在、ふるさと納税の場合、会社員でも確定申告をせずに済む特例があります。ふるさと納税についてはまた別の機会にご紹介します)

今回は、子育て世代のマネー相談でも多い(1)の医療費が多くかかったときを考えてみましょう。

対象になる医療費は?

出産をしたならば、医療費控除の対象になるという話を聞いたことがあるママも多いでしょう。
出産以外でも、医療費控除は受けられる可能性があります。
たとえば、歯の治療です。

子どもの歯列矯正のように、発育段階において歯列矯正が必要と認められる場合の費用は、医療費控除の対象になります。

話題の歯科インプラントなども、治療目的のものであれば、対象です。
ただし、同じ歯列矯正でも、美容が目的の場合は医療費控除の対象になりません。
予防のための費用も対象外です。

家族全員の医療費を合算できますから、今年は風邪など含めて医療費がかかったなと思ったら、まずは医療費の領収書を合算してみてください。

具体的にいくらかかったとき?

医療費控除の対象となるのは、「自分で負担した金額」が原則です。
加入している民間保険などで支払われた保険金、 健康保険などから支払われた高額療養費や出産育児一時金などがある場合は、 それらを医療費から差し引きます。
差し引いた金額が、1年間に10万円を超える医療費がかかった場合、医療費控除が受けられます。

たとえば、昨年1年間の医療費が30万円かかり、保険金で5万円の補てんがあった場合、25万円に、10万円を引いた「15万円」が医療費控除として申告できる金額です。
ざっくり、自分が申告したほうがよいかどうか、計算してみましょう。

医療費控除の申告をすると、その金額を所得から減らせます。所得が減ると、納めるべき税金の額も減る仕組みになっています。

<こうくんママからのご質問>
Q.共働きの場合、医療費控除の申告はどちらでやるのがトク?
A.
一般的には「収入の高い人が申告すると有利」と言われています。
収入が高く税率が高い人のほうが、戻って来る税金が増えるからです。
たとえば、医療費控除を受けられる金額(かかった医療費に10万円を引いた金額)が15万円だったとしたら
・所得300万円なら税率10% ...... 15万円×10%=1万5,000円が戻ってくるお金
・所得1,000万円なら税率33% ...... 15万円×33%=4万9,500円が戻ってくるお金。
そのため、夫婦の場合は、所得が高い方が申告したほうがいいと言えます。

<みなこママからのご質問>
Q.これまでに申告をしてこなかったけど、申告できる?
A.
医療費や住宅ローン控除などの申告は5年前まで遡って行なうことができます。
3月15日の確定申告の受付日を過ぎてしまっても、「もう間に合わない!」と諦めないでください。
また、パパの確定申告もママが代理で行うことができます。ぜひ2017年は実行してみてくださいね。

八木陽子

八木陽子 (やぎ ようこ)

株式会社イー・カンパニー代表、ファイナンシャルプランナー

出版社で女性情報誌の編集部勤務をへて独立。「お金は生活に必要なものなのに、なぜ、日本では向き合う機会が少ないのだろう?」という疑問を持ち、堅いお金の話を楽しく分かりやすく伝える伝道師になる!と決意。二児の母としての消費者の視点から、親子でお金と仕事を学ぶ「キッズ・マネー・ステーション」主宰。現在は、マネー相談、講師、執筆など、幅広く活動している。

HP:http://ecompany-gr.com/
ブログ:http://ameblo.jp/ecompany-yagi/
著書:「6歳からのお金入門」(ダイヤモンド社)

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