子育てファミリーのための
「お金」のレッスン
学校では教えてくれない「お金の基本」や、毎日忙しい子育て世代にこそ知ってほしい「お金の使い道」をレクチャーします!
ここから本文です
子育てファミリーのための
「お金」のレッスン
学校では教えてくれない「お金の基本」や、毎日忙しい子育て世代にこそ知ってほしい「お金の使い道」をレクチャーします!
2017.01.24vol.25
こんにちは、八木陽子です。
私が主宰している「親子でお金と仕事を考えるキッズ・マネー・ステーション」のメンバー達のリレーコラムが今月からスタートします。
第1回目は、茨城県在住の小峯洋子さんです。
ファイナンシャルプランナーのマネー相談には、子どもがある程度大きくなって、教育費や塾代が重くのしかかる頃にいらっしゃるママも多いですが、「乳幼児期にお金をかけた」という小峯さんのコラムをぜひお読みください。
各家庭において、教育の考え方はさまざまです。また、地域によっては小中も私立に通う方が主流な場合もあると思います。
でも、いずれの考え方であっても、その方針を子育ての初期に立て、長期を見据えた計画を立てることで、かけがえのない子育ての時期を充実した時間にすることができます。
同時に、その計画に沿った教育費の貯蓄を早いうちから始めることで、家計への負担を軽減しながら貯蓄額を達成することが可能となってきます。
多くの家庭では、大学や専門学校への進学を決めた場合の18歳前後に費用が大きくかかってくることが多いため、そのときまでに、受験代や入学金に充てる100万円を貯める計画で試算をしてみました。(利息の考慮無し)
0歳から始めれば18年間(216ヶ月間)かけて、月々4,630円ずつです。これなら、捻出できそう!と思えますよね?
これが中学に入る13歳になってからスタートすると5年間(60ヶ月)しかありません。
月々16,600円になり、同時に高校受験に備えての塾代もかかってくるとすれば、家計に占める負担がかなり重くなってしまいます。
子育てがスタートしたばかりのときは18歳は遠く感じますが、しかし先が見えている未来です。
子どもの教育方針も貯金も、早いうちから計画を立ててこつこつと続けていくことで、必ず実を結ぶはずです。
さあ今です! 気づいたときが始め時。
できる金額から取り組んでいきましょう。
お金の貯め時は3度あると言われています。
1.独身時 2.子どもの幼少期 3.子どもが独立後
3度あるうち、独身時以外は、子どもの成長段階が関わっていて、「教育費」のかけかたが貯蓄に及ぼす影響が大きいことを表しているといえるでしょう。
そして、通説によれば、子どもの幼児期こそお金を貯める時といわれています。
ところが、我が家ではこの標準的なパターンにとらわれない教育費の作戦を夫婦で立てました。
長男の子育て中に、幼児期の教育の重要さを説く「才能逓減の法則」を知ることになったことが起因です。
下の表は、公立の小学校に通う子どもがいる家庭の学校外活動費の平均(文部科学省)と、我が家の同費用の比較です。
本来貯め時といわれている幼児期に費用と時間を費やし、その後小学校中学年~中学2年生までは塾に通わず、イーラーニングや通信教育などを利用することで費用を抑え、この時期に貯めるという計画です。
幼児期の教育費とは、幼児教育の教室と教材が主でしたが、これは子どもが何か学ぶというよりは、親が幼児期の効果的な言葉かけや日々の取り組みの方法について学ぶ場という色が濃いものです。
親が一度身につければ兄弟に応用できるものであり、我が家でも、下の子は幼児期の習い事のお金はおさえられています。
幼児期の教育に比重をおき、小学生時代のほうが貯蓄しやすかったからといって、我が家は総教育費が節約できたわけではありません。
また、教育熱心な土地柄もあってか、小学6年生の現在、クラスの9割が塾に通っていると聞くと、親子共に不安に感じることがあります。
それでも、我が家では、親が手を差し伸べそれを受け入れやすいに幼児期に、良い生活習慣と学習習慣を身につけさせ、特に脳の基礎を築いておく取り組みに力をいれたことは対費用効果が高かったように感じています。
自我が芽生えて接し方が難しくなってくる小学校高学年になった今、自主的に宿題や問題集に取り組んでいて「勉強しなさい!」と促す必要はないことは、私自身の子育てにおいて、精神的にも楽になっていると思えます。
大切なことは、周囲に流されずに、自信を持って自分の家の教育方針、教育費の計画を立てること。
そして、家計の実情までも我が子に丁寧に説明していくことが、親子の信頼関係を築くことに繋がってくるのではないかと考えています。