子育てファミリーのための
「お金」のレッスン
学校では教えてくれない「お金の基本」や、毎日忙しい子育て世代にこそ知ってほしい「お金の使い道」をレクチャーします!
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子育てファミリーのための
「お金」のレッスン
学校では教えてくれない「お金の基本」や、毎日忙しい子育て世代にこそ知ってほしい「お金の使い道」をレクチャーします!
2016.10.18vol.22
こんにちは、ファイナンシャルプランナーの八木陽子です。
「貯金ができない。でも、家がほしい」
そんな相談者には、「貯金ゼロの人は、住宅購入の資格なし」と厳しく言いたくもなりますが、今日は、アドバイスを2つご紹介します。
1つめ。
今までは貯金ができなかったけれど、今から貯め体質の家計に生まれ変わることです。
それができたら、苦労しないと怒られそうですが、「いつか、もしできたら、家がほしいな・・・」と弱気な夢ではなく、「1年後にマイホームを持つ!」と確固たる目標設定をすることです。
そうすると、家計の立て直しへの真剣さも変わってきます。
「贅沢していないけれど、貯金ができない」という方の中には、贅沢や浪費を自覚せずに、支出しているケースもあります。
まずは、ご自身の家計の支出の数値や割合をチェックしましょう。
エンゲル係数という言葉をご存知の方も多いと思います。
エンゲル係数とは、(食費÷生活費合計)で算出できますが、データを見てみると、約20%前後の家計が多いようです。
ときどき驚くほど、エンゲル係数が高いご家庭がありますが、皆さんのご家庭では何%か確認してみてください。
そのほか、光熱・水道費の割合、交通・通信費の割合はどうでしょうか?
ご自身の家庭が、極端に高いものがないか数か月家計簿をつけて、何にどんな支出をしているか洗い出してみてください。
思いがけない品目に、お金を使っていたという発見があるかもしれません。
今こそ、家計のムダを点検してみましょう。
【生活費(一世帯たりの平均)の参考表】
そして、2つめ。
貯金がなくて、マイホームが欲しいならば、ズバリ、購入する住宅の価格を下げることです。
住宅の間取り、質、広さ、環境、立地などの中でご自身の優先順位を考えてみましょう。
どうしても譲れないもの以外は取捨選択をして、無理のない予算に下げていくことが大切です。
そして、どうしても新築という方でなければ、中古マンションにリフォームも選択肢にいれてみましょう。
子育て世代は、まだまだ人生が長く、ライフスタイルが変化しますから、住宅の購入で大きなリスクを背負いすぎないことが大切です。
<「ゆうたろうママ」さんからの質問>
Q.我が家は、月25万円ほどの生活費です。
そして、食費が8万円ぐらいかかっています。
平均より高いのではとは思ってしまいましたが、エンゲル係数20%というと、5万円におさえるということですよね?
正直、ムリムリ! どうしたらいいでしょうか?
A.食費という一つの項目に固執することでなくて、他の項目もあわせて考えてみましょう。マネーセンスとはメリハリです。食費がどうしてもかかるなら、他の項目を平均より減らすなどの努力をしてください。
どの項目も減らせないという言い訳はあり得ません。
食費は健康のために必要で高いけれど、通信費は減らすといった、工夫をしましょう。
<「さきママ」さんからの質問>
Q.中古住宅を検討しています。
でも、探すのが難しそうですし、あとからリフォームなどの金額もかかりそうなのが心配なのですが...。
A.ご自身で情報誌やインターネットを活用することももちろんですが、信頼できる不動産仲介会社に協力をしてもらい、情報収集しましょう。
また、中古住宅の場合、購入前に住宅診断というサービスを使用して、できるだけ「住宅の現状」を客観的に把握しましょう。
その上で、どこのリフォームを優先するべきか、我が家の譲れないポイントを決めて、見積もりをとってみましょう。
あらかじめリフォーム費用が決められる場合、住宅の購入時に、購入費用とリフォーム費用をまとめたローンが利用できますので、「さきママ」さんの心配は軽減されるでしょう。
人生の3大資金の一つ、住宅資金を意識したときが、「お金」の管理も見直しどきといえます。
多くの方が、長く、幸せなマイホームを手に入れられることを願っています。