ページ内を移動するためのリンクです

ここから本文です

省エネ

「省エネ対策」で子どもとお財布にやさしい快適な暮らし

今すぐ取り入れられる省エネ対策で、低コストで子どもにとっても快適な暮らしを応援します。

暖かさ劇的アップ!子どもと楽しむ「窓」づくり

そろそろ冬本番が近付いてきます。冬場、「わが家は毎年寒すぎる! 暖房費のかかり方も半端じゃない」と感じるのであれば、ぜひとも見直したいのが窓周りです。冬に室内から逃げていく熱の4~5割は窓からといわれるほどで、窓は寒さ対策の重要ポイントになっています。今回は、親子で楽しみながらでき、冬を快適・省エネに乗り切るための窓周りの工夫をご紹介します。

開けない窓は"壁"にして、子どものアートスペースに

上下左右を他の住戸に囲まれたマンション中層階・中部屋のわが家は、冬場でもかなり暖かいです。特に昨年からは、冷気が忍び込む窓周りに気を配り、断熱パネルや断熱シートを使ったもろもろの工夫で、日差しがあれば暖房なしでもそんなに困らない省エネな住まいとなっています(こちらについては第2回目の記事をご参照ください)。
一方、家の中でも息が白いほど寒いのが、しばしば帰省する一軒家の私の実家や夫の実家。そのため、「マンション=暖かい、戸建=寒い」が何となく私の中で固定概念になっていました。

そんな勝手な思い込みを覆すのが、夫の兄一家の住まいです。戸建でありながら、家の中は十分に暖かく、真冬の朝も小学生の子どもたち二人は元気に布団から抜け出してくるそう。

訪ねてみると、その秘密がやはり「窓」にありました。住宅設備業を営む仕事柄、義兄宅には快適性を高めるいろいろな工夫が凝らされているのですが、冬に格別の効果を発揮するのが「開けない窓を"壁"にしてしまう」工夫です。

建売住宅の義兄宅のLDKは、南向きに吐き出し窓を備え、北面・東面にも腰高窓を配した三面採光。夏場は風が抜けて気持ちよいものの、いざ冬を迎えるとこの開口部の広さが厳しい寒さの一因となっていました。そしてポイントが、隣家に面した東面から採光はほとんど臨めず、冬場は一度も開けないということ。
「この窓は、風を通したい夏以外は壁と考えよう」と義兄は割り切ったそうで、雨戸を常に閉めた状態にしたところ、毎朝悩まされていた結露がほとんど発生しなくなりました。

唯一のデメリットが、ガラス越しに雨戸が見えることで受ける殺風景な印象でした。そこで義兄一家は、この「窓だった壁」を子ども用のアートスペースとして有効利用することに。お絵かき作品を飾ったり、ホワイトボードをかけて落書きスペースにしたりなどいろいろな方法で楽しめます。

最近のお気に入りが、貼ってはがせるシールタイプのステッカーでの飾り付けです。ステッカーはネットショップで豊富な種類が売られており、毎回どんなモチーフにするか親子で大いに迷いつつ、季節や気分に合わせたデコレーションを楽しむそうです。

4歳の息子を連れて訪ねた今回、新しく届いたステッカーを広げた瞬間から息子は興味津々で、「これ何? どうするの?」を連発。雨戸を閉めた窓を示して「あそこに貼って飾るんだよ」と伝えると「やりたい!」。飛び入り参加で、4つ年上の従姉と一緒に二人で仲良くステッカー貼りを楽しみました。

ペアガラス代わりの内窓づくりに挑戦!

窓周りの寒さ対策として、おそらく義兄宅で最大の役割を果たしているのがLDKの南北の窓に採用されたペアガラスです。ガラスを複層にしたペアガラスは、間に挟まれた空気層が断熱効果を発揮し、屋外に熱が逃げていくのをしっかり防ぎます。

ペアガラスの効果は一度体験すれば実感でき、新しい住宅の建設時には積極的に導入されているようですが、寒い地域以外の既存住宅でなかなか普及しないのは、やはりコスト面や取りかえ工事の煩わしさからでしょう。もっと簡単で低価格に窓の性能が高められないか? との疑問に応えるのが、義兄からの「内窓ならDIYで作れて、ペアガラス代わりになる」とのアドバイスでした。

早速インターネットで調べると、手づくりの内窓用の部材が販売されているのを発見。そこでハタと私の実家や夫の実家の冬の厳しさを思い出し、DIY未経験ではあるものの、内窓を取り付けて両親の家の寒さが和らぐなら親孝行になるはず! と挑戦を決意しました。

今回、内窓づくりに挑むのは、築30年の夫の実家のトイレです。通常のシングルガラスをはめたトイレは冬の夜などかなり冷え込み、義父母いわく「トイレに行くのが億劫になる」とのこと。苦肉の策で、昨年は小型の遠赤外線ヒーターを中に置いて使ったりしていましたが、消し忘れることも多く、安全面や電気代が気になっていたそうです。

購入した材料は下記の通りです。縦53センチ×横74.5センチの小窓用で、費用は合計約5,000円でした。

・引き違いレール上下 180㎝ 各1本
・中空ポリカーボネイト 90㎝×90㎝ 1本
・ジョイント用ポリカジョイナー 180㎝ 2本 ※窓の枠組みになる部分
・取っ手 2個
・両面テープ

「暖かいトイレ」を目指した三世代共同でのDIY

天気が良い週末に材料一式を持ち込み、作業を開始! 作り方は、こちらの動画を参考にしました。
光モール「内側フレームセットのご紹介」

ちなみに、私は今回それぞれの部材を単品購入しましたが、もし腰窓などの大き目の内窓をつくる場合は、上記で紹介されているようなフレームセットを利用した方が安上がりのようです。

正確な採寸・切断がポイントになるものの、お世辞にも器用とは言えない私は四苦八苦。夫の実家に同居する中学3年の甥が手伝ってくれ、大いに活躍してくれました。
「何でも自分でやってみたい」年頃の息子も、彼なりにお手伝いに参加。

挙句の果てには見かねた義父までヘルプに入ってくれ、三世代共同作業での内窓が完成しました。所要時間は約3時間。皆が初めての経験で要領をつかめず、予想以上に大変でしたが、でき上がったときの感動はひとしおでした。

予算や条件に合った窓周りの対策で冬を快適に

家族・親戚で一緒に本格的なモノづくりをする機会は他になく、振り返れば内窓づくりは楽しい体験でした。
肝心の断熱効果を後日聞いてみると、内窓を取り付けて以来、トイレに入ったときのヒヤッとする感覚がなくなったそうで、義両親たちは大満足の様子。今年の冬は、トイレ用ヒーターは使わなくて済むかもと話しています。
一度やってみて多少はコツがつかめたので、今度はもう少し大きめの窓でも挑戦できそうです。

なお、サッシメーカーが売り出す内窓・二重サッシを利用すれば、コストは手づくりよりかさむものの、より高い効果が見込めます。さまざまなタイプの窓に対応するものが販売されていて、専有部分である部屋の内側に取り付けるリフォームなので、ほとんどの場合マンションでも可能です。さらに、賃貸住宅向けに建物に穴や傷を残さないタイプのものもあります。

窓断熱によって暖房費を抑えられるのはもちろん、冬に怖いヒートショックのリスクを低減したり、結露から生まれるカビ・ダニによる子どものアレルギーを防いだりなど、メリットがたくさん。自宅に合った窓づくりで家族がみんなが快適・元気に過ごせる住まいを目指しましょう!

ミヤタケ (みやたけ)

3歳になる息子に振り回されっぱなしの自営業ママです。子どもと夫(+犬1匹)との賃貸マンション生活で実践している、光熱費を抑えながら快適・健康に暮らすコツをご紹介していきます! ちなみにわが家は、もろもろの工夫で昨年の冬は前年比20%の電気代ダウンを実現しました。

ここからフッター情報です

PAGE TOP