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お金

子育てファミリーのための
「お金」のレッスン

学校では教えてくれない「お金の基本」や、毎日忙しい子育て世代にこそ知ってほしい「お金の使い道」をレクチャーします!

忙しい子育て世代のための「時短」家計管理術

はじめまして、ファイナンシャルプランナーの八木陽子です。この連載では、小さいお子様がいるママたちが、具体的に実践しやすいお金術をお伝えいたします。

時短・ラクチン・続けやすいが一番!

子どもがいる生活というのはなんとバタバタしていることでしょう。
先日、「子どもが幼稚園に入り、ようやっと自分の時間が出来たので、お金のことをきちんと整理しようと決意しました」とおっしゃって、マネー相談に来られた方がいました。
「このままではよくない」と感じながらも、今までお金のことはまったく無頓着で暮らしていたとのこと。「これからは、家計簿がんばります!」と気合十分!

でも、ファイナンシャルプランナーの私自身が、完璧に家計簿をつけて管理しているかというと、そうではないのです。2人の母親でもある私の家計管理は、どちらかというと、「時短・ラクチン・続けやすい」の3拍子を自負しています(笑)。気合が入りすぎて、リバンドをしないこと。それには、「しくみづくり」が最も大切です。きっちり家計簿がつけられない人でも、家計管理は必要なのです。
具体的な手順は下記になります。

1)現状把握

2ヶ月ほど家計簿をつけます。使っているものを記録します。「やっぱり家計簿つけるんですか...」と文句を言わないでくださいね。家計にメスを入れるためには、現状把握が必要です。現状を把握すると、毎月無理なく貯蓄できる金額や、使ってよい金額が分かります。実行不可能な目標設定をしなくて済むでしょう。

2)家計の見直し・予算づくり

家計の「しくみ」づくり

無駄な項目、自分が思っていたより使っている項目が分かったら、シェイップアップを図ります。日々の家計は、「固定費」「変動費」「特別支出費」に分かれます。

■固定費とは
ほぼ毎月決まった金額で支払っているもの。口座引き落としのものが多いです。住宅のお金、電話・通信料金、光熱費、子どもの習い事、新聞代、保険料......などが該当します。

■変動費とは
食費、交際費、日用品、医療費、子ども費用(洋服など)など、その都度現金で払うものです。

■特別支出費とは
固定費や変動費における毎月使う金額を決めても、どうしても、お金が足りなくなってしまうことがありますよね。それが、「特別支出費」です。冠婚葬祭や、旅行などのレジャー費、家電製品の買い替え、どうしても出費が重なってしまったときの緊急事態のお金です。1年間分をざっくりと見積もっておき、毎月の支出の中にいれておきます。そうすると、急な出費にもあわてずに済みます。どうしても毎月の支出に、「特別支出」分を計上できない方は、ボーナスで備えましょう。

家計の見直しでメスを入れたいのは、固定費です。ほぼ決まった金額で当たり前のように支払っているもの。それに無駄はないでしょうか? 今一度見直してみてください。

そして、毎月の貯金額は、今までまったく貯金ができなかった方の場合、まずは1割を目指しましょう。「あまったら貯蓄ではなく、先取り貯蓄」が基本です。

3)3つの口座+財布わけ

毎月の予算づくりができたら、家計のお金は4つに分けます。①貯蓄(貯める口座)、②固定費として使う口座、②特別支出費の口座、④変動費として現金を管理するお財布です。

貯める口座は、会社の財形貯蓄、銀行の積立定期や積立投信、証券会社等の口座等です。固定費は、毎月の通帳の引き落とし額をチェックすれば、ほとんどの管理ができます。「特別支出費」は、できれば別の口座で備えておくようにします。
そして、変動費は○○円にすると決めてしまえば、それを毎月決まった日に、お財布に入れます。我が家では、そのお財布は、夫婦共通の「家計のお財布」としており、自分の普段使っているおこづかいのお財布とは別です。週末買い物に行くとき、子どもの月謝を出すとき...そういった、家計の変動費を出すときにそこから出します。

私は、基本的に月に1回しか銀行から変動費としておろしませんが、1ヶ月分だと金額が大きすぎて不安という方は、毎週△△円と決めるか、2週間で××円と決めてもいいでしょう。
鉄則は、変動費の予算内で生活すること。予算内であれば、たとえば少々交際費が増える月があっても、食費で調整する...といったように、各々の項目のブレは気にしません。
 
細かい管理がない代わりに、私の管理方法で、唯一厳しく行っているのは、「決めた予算を守る」ことです。そのため、いつのまにか今月赤字...月半ばで銀行口座から再度引き出しをしている...といった事態を避けるようにしています。
 家計管理の考え方は、シンプルです。収入内で、使ってよい金額と貯める金額を決めて、実行! なるべく省エネルギーで管理しましょうね。

貯金箱

八木陽子

八木陽子 (やぎ ようこ)

株式会社イー・カンパニー代表、ファイナンシャルプランナー

出版社で女性情報誌の編集部勤務をへて独立。「お金は生活に必要なものなのに、なぜ、日本では向き合う機会が少ないのだろう?」という疑問を持ち、堅いお金の話を楽しく分かりやすく伝える伝道師になる!と決意。二児の母としての消費者の視点から、親子でお金と仕事を学ぶ「キッズ・マネー・ステーション」主宰。現在は、マネー相談、講師、執筆など、幅広く活動している。

HP:http://ecompany-gr.com/
ブログ:http://ameblo.jp/ecompany-yagi/
著書:「6歳からのお金入門」(ダイヤモンド社)

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