あの街この街
「子育て環境」レポート!
ファミリーにやさしい街さがしのポイントや、子育てを支援してくれる行政のサポート情報などをママライターが紹介します。
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あの街この街
「子育て環境」レポート!
ファミリーにやさしい街さがしのポイントや、子育てを支援してくれる行政のサポート情報などをママライターが紹介します。
2016.05.31vol.4
まだ自分で歩けない赤ちゃんを連れての外出は大変。荷物の多さもさることながら、苦労するのがおむつ替えや授乳ができる場所探しです。
わが家の息子は4歳となり、かなり身軽に出かけられるようになりましたが、赤ちゃんだったころはお出かけが面倒に感じたりもしていました。
そんな負担を軽減するためのサポートが、県や都、区や市などで広く実施されているのをご存じですか?
今回は、子ども連れの人ならだれでも利用できるスペースを提供してくれている行政サービスについて紹介します。
かつて私は、そういうサービスの存在自体を知らなくて今さら悔やまれるのですが、今小さい子どもがいる方は「いざとなれば近くにこういうところがある」と事前に知っておくことで、お出かけ先の選択肢が広がりますし、外出時の心理的負担がきっと軽くなるでしょう。
東京都福祉保健局が展開する「赤ちゃん・ふらっと」は、小さな子ども連れでも安心してお出かけできるよう整備された、授乳やおむつ替えなどができるスペースの愛称です。
実は、「赤ちゃん・ふらっと」の届出施設はすでに1,314施設もあります(2015年12月時点)。
公園や児童館、保育園、公民館、図書館、家庭支援センターなどが中心ですが、ショッピングセンターやデパートも協力しており、東京在住の方なら、一覧を見れば知っている施設がかなりの数見つかります。
私も、息子が赤ちゃんの頃に「赤ちゃん・ふらっと」という名前を知らずに、外出先で利用したことのある施設がいくつかありました。
※「赤ちゃん・ふらっと」は http://kosodateswitch.jp/flat/ から検索できます。
事前に目的地近くの施設をチェックして目星をつけておけば、おなかを空かせて泣く赤ちゃんを連れて授乳場所探しに一苦労、という事態を避けられそうです。
嬉しいのは、場所だけでなくお湯まで提供してくれる点。
自由に使える給湯設備があるか、ない場合は係の人に申し出るなどして調乳用のお湯をもらえます。
粉ミルクを使っている場合、外出のたびに持ち歩く魔法瓶がかさばる荷物の大きな一因に。
目的地近くで確実にお湯をもらえる場所が分かっていれば、かなり便利です。
東京都の「赤ちゃん・ふらっと」同様に誰でも自由におむつ替えや授乳ができるスペースを提供している、埼玉県のサービス。
こちらは、なんと県内の登録施設が5,889カ所(2015年12月時点)と驚異的な数。コンビニでも探すような気軽な感覚で、手近などこかに見つけられそうです。
登録施設には公共施設や保育園などのほか、飲食店やガソリンスタンド、スーパーなどの各種商業施設の割合もかなり高く、それが登録件数の多さにつながっているようです。ただし、「赤ちゃん・ふらっと」とは異なり、お湯の提供は登録条件には入っていません。
便利なのは、目的別の検索機能を持った専用サイトが設置されていて、外出先でもスマホや携帯から気軽に確認できる点。
例えば週末の家族でのランチに、「赤ちゃんの駅」を備えたレストランを探すといった使い方ができそうです。
※検索サイト「子育てマップ」は http://www.saitama-support.jp/map/baby/ から確認できます。
区や市という自治体単位でも、授乳・おむつ替えのスペース提供については積極的に推進されています。
例えば、埼玉県以外でも葛飾区・板橋区・千葉市などが「赤ちゃんの駅」の名称でサービスを実施。
その他、松戸市「赤ちゃんポケット」、墨田区「赤ちゃん休けいスポット」、中野区「赤ちゃんほっとスペース」などが展開されています。
登録施設は、「赤ちゃん・ふらっと」のように都や県が推進するサービスの登録施設とかぶるものも多くあります。
各自治体がそれぞれ独自色を発揮していますが、中でもユニークな取り組みをしている自治体を紹介します。
各施設、ホームページ上で施設が写真つきで見られます。かわいい雰囲気の授乳室もあったりして、行ってみたい気分に。
給湯設備やベビーチェア付きトイレなどの詳細な情報も記されていて便利です。
※一覧は https://www.city.arakawa.tokyo.jp/shisetsu/kosodate/babystation/ から確認できます。
スマホ用画面「江東区赤ちゃんマップ」で、GPS機能つきで利用したい施設までの経路を探せます。
「現在地から一番近い赤ちゃんの駅はどこ?」など思ったとき一発検索でき、そのまま地図まで表示してくれます。
※「江東区赤ちゃんマップ」は http://koto-kosodate-portal.jp/smf/map/ から確認できます。
従来の「赤ちゃんの駅」に加えて、2015年10月に始まった新サービス。
市内で開催されるイベントに、授乳室代わりになるテントや折りたたみ式おむつ交換台などが無料で貸し出されます。
地区のお祭りや運動会など、野外イベントへの外出をためらうママたちをサポートする仕組みです。
※詳細は http://www.city.kawagoe.saitama.jp/kosodatekyoiku/shien_service/idoshikiakachannoeki.html から確認できます。
全国的に見ても、こうしたスペースを提供してくれる自治体は関東地域に多いようで、恵まれた環境を実感します。
息子が赤ちゃんだったころは、「車があれば授乳もおむつ替えも楽だし、もっといろんなところに行けたのに・・・免許を取っておけばよかった!」としょっちゅう後悔していたのですが、こういう充実したサポートを利用すれば、ベビーカーを押しての外出も気軽に楽しめそうです。
普段車で出かける人も、たまにはあえて近所に歩いてお出かけして、ママ友や地域のコミュニティーを見つけて、自分の住んでいる街に親しむのもいいかもしれませんね。
今回紹介してきたような行政サービスは、パソコンだけでなくスマホや携帯からも情報をチェックできるので、ブックマークなどに追加しておくと外出先で困ったときにも強い味方になってくれます。
上手に活用して、赤ちゃんとの快適・安心なお出かけを楽しんでください!