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お金

子育てファミリーのための
「お金」のレッスン

学校では教えてくれない「お金の基本」や、毎日忙しい子育て世代にこそ知ってほしい「お金の使い道」をレクチャーします!

ママはいつから働く? 子どもが小さい今こそプランニングを。

こんにちは。ファイナンシャルプランナー、そしてキャリアカウンセラーの八木陽子です。
先日、「ママのためのお金とキャリアの講座」というタイトルで講演してきました。とても熱心なママが多くて、活気あるセミナーになりました。

そこで今日は、ママのためのキャリアプランを中心にお話ししてみようと思います。

キャリアプランは、人生全体の時間から考える!

子どもが小さいママは、外へ働きに出るのに勇気がいる方も多いでしょう。仮に働きに出たとしても、時間のやりくり、家事・子育てとの両立に壁を感じて、苦労したり悩んだりすることがあります。

子どもが小さいとき、特に赤ちゃんのときは、仕事のスピードをゆるめるか、仕事をしない選択をするため、自分のキャリアや人生に焦りを感じることもあるかもしれません。

でも、長い人生において、子どもが小さいときは、「自分や生き方を見つめ直すための、ペースダウンの時期」と決めると、気持ちがぐっとラクになります。
そして、女性にとって、その時期の過ごし方は、とても重要です!

その時期に、焦らず、じっくりと、キャリアの棚卸や自分の軸が完成すると、その後、子どもが大きくなって、本格的に働けるときに、スピードが増します。
自分の軸が完成していないと、その後再び迷走してしまう女性がいます。

人生全体を俯瞰したとき、60歳以降のセカンドライフの期間は、みなさんが想像しているよりも長いです。

人生を、時間で考えると...90歳まで生きるとしたら、生まれてから約79万時間あります。そのうち、

  寝る時間(1日7時間)は、約23万時間
  学ぶ時間(1日6時間・3歳~20歳の18年間と仮定)は、約4万時間
  現役世代の働く時間(1日8時間・20~60歳の40年間)は、約11.6万時間
  セカンドライフの自由時間(1日8時間・20年間)は、約5.8万時間

寝る時間も学ぶ時間も働く時間ももちろん個人差があります。...ただ、この大ざっぱな時間全体で気づいてほしいのは、働く時間を現役世代のときだけに気を取られがちなのですが、実は、元気なシニア時代、60歳以降80歳までの20年間、1日のうち自由にできる8時間のライフワークを行えるとしたら、8時間×365日×20年=約5.8万時間もあります

つまり、プランニングするときは、現役世代からセカンドライフまで長く見据えて、「どのように社会とかかわるか」を考えて、「自分の仕事」を決めてほしいのです。太く短くではなく、「細く長く」で、構わないのです。

そのため、女性も、いったん仕事のペースをゆるめたり辞めた時期に、「これから長い人生をどんな仕事をするか」を考えていただけたらと思います。

専業主婦もキャリアになる!

キャリアには、職歴など、他人からも見える「外的キャリア」とは別に、自分だけが分かるやりがいや興味、使命感といった「内的キャリア」といわれるものがあります。

そのため、専業主婦時代に行ったことも、「キャリア」の一つと言っても過言ではありません。自分はどんなことが好きなのか? 子育てやPTAの中でどんな活動や役割をはたしていたのか?といったことも「キャリア」を考えていく上では大切なのです。

自分のやりがいや興味、使命感といった「内的キャリア」は、自分の核になります。外的キャリアが一見華々しくても、自分自身がやりがいや生きがいを感じていなければ、キャリアとして成功したとはいえない結果になるでしょう。そのため、専業主婦時代でも、どんな活動をして、どんなことが好きなのかを棚卸しをする必要性があります。

主婦の方のほうがたくさん書ける場合も多いです。
たとえば、プライベートを振り返って、どんなことをされているでしょうか? 

PTAの活動、親の介護、子どものスポーツチームの役員、地域のボランティア......主婦の方は様々な役割を背負っているケースがあり、そこから「自分」を見つめ直すことができます。

私がママのためのキャリア講座で使用しているシートの「過去から現在まで」の欄の記入してみてください。

過去から現在までが書けたら、次は、それを踏まえて、自分の将来の理想の仕事を考えてみましょう。青色の「将来」の欄になります。具体的に憧れの人、職業、生きかた...などから、考えてみましょう。

でも、その欄に記入したことは、現在の自分からほど遠いかもしれません。講座では、「はぁー」とため息が出そうなときがあります。でも、遠くていいのです。「理想」に近づくために、自分は、今どんな一歩を踏み出せるのかを考えるのが、このシートのポイントなのですから。10を100にするより、0を1にするほうが、はるかに大変なのです。

今働いている仕事と別の働き方が理想という人もいるでしょう。ただ生活のために、今の仕事をやめられないとおっしゃる方もいます。でも、前述のとおり、セカンドライフは長いのですから、理想の将来のために、今仕事を辞めなくても、あいた時間を使ってやるべきことを考えましょう。それがピンクの欄になります。

いつから働くかというタイミングは、人それぞれの環境や、ご家族の考え方にもよりますが、もしいきなり外に出て働けない人でも、働くためのウォーミングアップを、今行うことはできます。

たとえば、
・短時間で作れる食事レパートリーをふやす
・就きたい職業に関する情報を集める
・興味のあるセミナーに出る
・忙しくなっても続けられる家計管理をする

...など多数、今やれることが出てきます。それが、キャリアプランの第一歩になります。

人間は大きな資産なのです!

お金のプランは、キャリアプランと密接にかかわっています。
なぜなら、毎月5万円でも稼ぐことが出来たならば、10年で600万円。人間の生み出す力は、大きいのです。預貯金で毎月5万円の利息をもらうとしたら、今の低金利ならば、大きな元本が必要になります。

シニアといっても、元気な60代、70代は多数います。老後までやりがいを持って毎月5万円を稼ぐことが出来たならば、長期でやりがいも持つことができ、お金のプランの助けにもなります。

子どもの小さい今こそ、自分の長い人生を見つめ直した「働き方」を一度考えてみてくださいね。

八木陽子

八木陽子 (やぎ ようこ)

株式会社イー・カンパニー代表、ファイナンシャルプランナー

出版社で女性情報誌の編集部勤務をへて独立。「お金は生活に必要なものなのに、なぜ、日本では向き合う機会が少ないのだろう?」という疑問を持ち、堅いお金の話を楽しく分かりやすく伝える伝道師になる!と決意。二児の母としての消費者の視点から、親子でお金と仕事を学ぶ「キッズ・マネー・ステーション」主宰。現在は、マネー相談、講師、執筆など、幅広く活動している。

HP:http://ecompany-gr.com/
ブログ:http://ameblo.jp/ecompany-yagi/
著書:「6歳からのお金入門」(ダイヤモンド社)

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