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省エネ

「省エネ対策」で子どもとお財布にやさしい快適な暮らし

今すぐ取り入れられる省エネ対策で、低コストで子どもにとっても快適な暮らしを応援します。

節電しながら寒さから子どもを守るには?

この時期、寒い住まいはそれだけで抵抗力のない子どもには危険なもの。暖房は欠かせませんが、電気代が一気に跳ね上がるのも家計にキビしい! ということで、エアコンに頼る以前にできる住まいの寒さ対策を考えてみました。主に窓まわりの断熱性を高めることで、節電しながら冬を暖かく快適に過ごせます。

暖房なしの状態で室温をいかに上げるかが重要

もともと、冬の暖房は住まいで必要とするエネルギーの高い割合を占めているのが事実です。一年を通して見れば、暖房用エネルギー消費量は冷房用エネルギー使用量の10倍以上!(全国平均)。というのも、冷房が必要なのは1~2ヶ月程度で、室温設定もせいぜい26~28℃のため、猛暑日であっても室内外の気温差は10℃以下です。それに比べて、暖房は多くの地域で2~3ヶ月間は使う上、屋外が0℃のときも室温設定は20℃ぐらいなので、10~20℃の加熱が必要なときが多くなります。

とはいえ、屋外が仮に0℃であっても、暖房なしの部屋の室温が0℃ということはまずなく、屋内外でいくらかの温度差が自然に生まれます。これは、窓から入る日差しの暖かさや、さまざまな電気機器や人が発する熱が室内に留まるからです。

例えば、4階建マンションの2階で中部屋のわが家は、周りを他の住戸が囲み、しかも東南向きで日当たりがそこそこ良いため、冬に無暖房でもでもリビングは極端には寒くなりません。昨年、試しに計ってみたところ外の気温が2℃の2月の朝、リビングの室温は15℃でした。これなら、ゆるく暖房をかければ問題なく過ごせます。「暖房なしでもある程度は暖かい」という大きなアドバンテージを節電のスタート地点でもらっていることになります。

しかし、問題は北西向きにある寝室の寒さ。冬場は一日を通して日差しがあまりないこの部屋だけは異様に寒いです! 同じ日に室温計を寝室に移してみると、ぐんぐん針が動いて8℃を示しました。屋内外の温度差はわずか6℃。リビングと寝室では、同じ日に同じ室温を保つために同じエアコンを使ったところで、使用電力にかなり差がつくことになります。

市販の断熱グッズで窓の冷気をシャットアウト

この冷蔵庫のような寝室も、息子が生まれるまでは大人だけだったので、眠る直前まで暖房を使い、布団を厚めにかけて寝れば何とかなっていました。が、1歳頃から信じられないぐらい寝相が悪くなった息子は、夜中に布団から転がり出て何も掛けずに床で寝ていることが多々。かなり厚着して寝かせているものの、昨年の冬は「風邪でも引かれるのでは・・・」とハラハラし通しの毎日でした。

かといって夜通しエアコンをかけるのも抵抗があるし、何とか無暖房で部屋自体を暖かくできないかと考えた結果、辿りついたのが市販されている窓用の「断熱パネル」の活用でした。肌寒くなるころにホームセンターやスーパーの日用品売り場で販売される、1,000円前後のものです。

これはものすごく利きます。わが家の寝室で利用しているのは、切れ目に沿ってL字に折り曲げて窓の前に立てておくシンプルなタイプですが、これがあるかないかで室温が変わるのを実感できます。

そもそも、住宅から失われる熱の5割近くは窓などの開口部から逃げていくのだそうです。と言われてみれば確かに、冬場窓を閉めているのにカーテンの下から流れてくる冷気に身震いしたことがいかに多いかを思い出します。

断熱パネル以外にも、窓用断熱グッズはいろいろ売られています。わが家で他に試したのは、窓に張水貼りするタイプの「断熱シート」(写真右)と、レースカーテン代わりに使う「ビニールカーテン」(写真左)です。断熱シートは冷たいガラス面と部屋の間に空気層をつくり、ビニールカーテンはサッシのわずかな隙間から入り込む冷気を防いでくれます。

結果、寝室の窓はこうなりました。

「寒い!」という感じはもはやなくなり、今までと同じ部屋とは思えないほど。しかも、昨年まで窓付近の床を毎朝びしょびしょに濡らしていたひどい結露がなくなったのも大進歩です。

これらの断熱グッズが具体的にどのぐらいの効果が発揮しているのかを比べてみました。まず全てセットした状態で室温計を見ると15℃。その後、一式を外してしばらく時間を起き、改めて室温計を見ると10℃。5℃の差は、体感では非常に大きいです! ちなみにこのとき屋外の気温は4℃でした。

快適性を大幅アップしながら電気代をカット

寝室の変わりように感動し、断熱パネルはいつも長い時間を過ごすリビングにも採用しました。カーテンの下から吹き込む冷気がなくなり、窓から差し込む日光の暖かさが逃げなくなったことで、もはや日中は暖房なしで十分快適に過ごせます。夕方以降はエアコンを使いますが、熱が失われにくくなり、暖房の利きが明らかによくなりました。

もう一つ気付いたのが、暖かさの質が変わったということ。今までの寝室も、暖房をつければ確かに室温は上がっていたのですが、何となく部屋の上の方ばかりが暖まって、足元はいつまでもひんやりするという感覚がありました。断熱グッズで窓際の断熱性を高めてから暖房をかけると、同じ室温設定でも部屋の中がまんべんなく暖かくなり、明らかに快適性がアップしました。

そして、肝心の電気使用量はというと、12~2月の平均は前年比約24%ダウン! 我慢して震えながらの節電ではなく、快適性を上げながらの省エネという点で大満足です。「寝室=冷蔵庫」というわが家の常識はすっかり変わり、子どもの寝相の悪さは相変わらずでも、ある程度安心して眠れるようになりました。

ちなみに、上記グラフは東京電力の「でんき家計簿」で作成したものです。登録しておけば、過去の電気使用量と料金がインターネット上で簡単に確認できるので、省エネの励みになります。東京電力圏内に住んでいる方ならぜひオススメです!

※東京電力の「でんき家計簿」は2021年1月31日をもって終了しております。現在は「くらし TEPCO」にて確認いただくことができます。

ミヤタケ (みやたけ)

3歳になる息子に振り回されっぱなしの自営業ママです。子どもと夫(+犬1匹)との賃貸マンション生活で実践している、光熱費を抑えながら快適・健康に暮らすコツをご紹介していきます! ちなみにわが家は、もろもろの工夫で昨年の冬は前年比20%の電気代ダウンを実現しました。

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