子どもと四季を楽しむ「ガーデニング」のコツ
取り入れやすいキッチンガーデニングから本格的なおうちガーデンまで、ガーデニングの工夫をご紹介します。
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子どもと四季を楽しむ「ガーデニング」のコツ
取り入れやすいキッチンガーデニングから本格的なおうちガーデンまで、ガーデニングの工夫をご紹介します。
2015.01.29
日差しもやわらかく、そよぐ風も心地いいベランダで、春まで楽しめる寄せ植えをつくってみませんか? 寄せ植えづくりは家族のプチアウトドア遊びにピッタリ。小さな葉っぱが生まれたり、つぼみが開いたりと、日々成長していく草木の表情は、家族の日常に嬉しい感激を届けてくれます。
ガーデニングのプロは、花たちの魅力を生かすために、 "景色になじむ"ことを優先して寄せ植えをつくります。「ここに花があればもっと美しい風景になるな」という場所を選び、そこに似合うコンテナや鉢を見つけ、調和を考えてデザインを決め、それにマッチする花木を植える...といった順番です。
でも、家族のベランダガーデニングは、逆の発想でOK。まず、好きな花、育てたい花を選びましょう。家族で選んだ好きな草木だからこそ愛着が湧き、少しずつ育っていく姿を楽しむことが幸せです。
まずはお子さんと一緒に、近所のお花屋さんやホームセンターを訪れてみてください。「どのお花が好き?」「これはどんなお花が咲くのかな」。実際に葉にふれてみたり、花の香りをかいでみたり...。草木への興味関心はお子さんの感性と心も刺激してくれます。
育てる花が決ったら、その苗の下に埋める球根を選びましょう。秋から冬の寄せ植えを春咲き球根のびっくり箱にするアイデアです。
チューリップやヒヤシンスが簡単ですが、球体の花つきが愛らしいアリウムや2月ころから花をつけてくれるクロッカスもオススメ。
ベランダでの球根ガーデニングは、芽吹くまでが寂しいのが難点。でも、春咲きの球根を寄せ植えの中に忍び込ませておけば、目に楽しく、水やりを忘れることもありません。
また、寄せ植えの中からひょっこり出てくる球根の芽やぐんぐん伸びる葉と茎は、寄せ植えに楽しい変化をつけてくれます。
球根の選び方のコツ
球根は、大きく、持ってみて重量を感じるものを選びましょう。形の美しさよりも、傷がなく、どっしりしていることが大切です。
球根の植え付けのコツ
球根を植える深さは、球根サイズの2~4倍が目安です。つまり、ポット苗の下に球根を置けば、ちょうどいい位置になります。球根同士の間隔は球根1~2個分が目安。咲いたときの美しさを優先するなら、間隔を詰めたほうが華やかになります。
並べて置いたチューリップの球根。チューリップは、球根の先端が向いた方向に茎が伸びて行くので、茎の伸ばしたい方向に先端が向くように置く。成長すると、このコラムトップの写真のように密集した花つきになります。
寄せ植えを作るために必要な道具はそれほど多くありません。また、そのほとんどが100円ショップなどで手に入るので、始めるのも簡単です。
まず揃えたい園芸道具
・スコップ
・ジョウロ
・ハサミ
スコップは土に肥料を混ぜたり、苗の周りに土を足したりするときに使います。ジョウロは6リットル程度の容量があるものが理想。ハサミは枯れてしまった花を取り除いたり、痛んだ葉や茎を切ったりするのに使います。
鉢に土を入れやすい土入れやベランダが汚れないように敷くガーデンシートもあると便利ですが、土入れはスコップで、ガーデンシートは古新聞紙などで代用できます。
寄せ植えに必要なアイテム
・底穴ネット
・軽石
・土
・鉢
底穴ネットは、鉢の穴から土が流れ出ないようにするために敷くもの。その上に軽石を乗せます。軽石をキッチンネットなどに入れて底穴をふさげば、底穴ネットの代用になります。
土は園芸用や花木用として販売されている、すでに肥料が配合されているものが手軽です。鉢は市販のものでももちろんよいですし、基本的には底に穴が空いていればどんなものでも植木鉢になります。
スパイスやコーヒーの空き缶、ワインの木箱、麻袋やたらいなど、廃棄物を植木鉢として使った"ジャンクガーデン"も流行しています。
STEP1
鉢に底穴ネットを敷き、軽石を敷き詰める
STEP2
苗をポットのまま、鉢の中に配置してみてバランスをみる
STEP3
表面の土が鉢の2㎝くらい下にくるように高さを決め、その位置になるように鉢に土を足す
STEP4
春咲きの球根を並べて置く
STEP5
苗をポットから出し、配置したイメージで苗を置く。端の苗は、鉢からはみ出るように、外側に向かって斜めに置くとボリューム感が出る
STEP6
苗が倒れないように、土を足して植え付ければ完成
メインにマリーゴールド、背景にチョコレートコスモスとペチュニアを寄せ植えた鉢。マリーゴールドは11月まで花を次々とつけてくれ、丈夫で育てやすい。
中央を高くして土を盛り、苗を外側に斜めにすることで、鉢からこぼれるように花が咲き、豪華。"こっそり球根"にはイエローの花をつけるグラジオラスを。
2週間後の寄せ植え。白のペチュニアが次々と花をつけ、植えたときとはまた違う表情をみせてくれる。マリーゴールドもペチュニアも、萎れた花ガラをすぐにとってあげると花が付きやすくなる。
寄せ植えの置き場と水やりのコツ
秋から冬の寄せ植えにはとにかく日当たりが大切。日当たりがよい場所にある寄せ植えは、たくさんの花をつけてくれます。逆にいうと、日当たりさえよければ、お水を与えているだけで毎日楽しめるのが秋から冬の寄せ植えです。
水やりは、土の表面が乾いたらまんべんなく、鉢の上で円を描くようにして与えます。鉢底から水がでてくるまでたっぷりと、が基本。葉や花に水がつくと痛んでしまう種類の場合は、葉をそっと持ち上げるようにして手でよけ、根元にだけ与えましょう。
寄せ植えは本当に簡単で、3~5苗を使った寄せ植えなら土作りをしても1時間程度で完成します。2週間、1ヶ月後と日を経るにつれ大きくなり増えていく寄せ植えづくりをぜひ家族の楽しみに加えてみてください。