あの街この街
「子育て環境」レポート!
ファミリーにやさしい街さがしのポイントや、子育てを支援してくれる行政のサポート情報などをママライターが紹介します。
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あの街この街
「子育て環境」レポート!
ファミリーにやさしい街さがしのポイントや、子育てを支援してくれる行政のサポート情報などをママライターが紹介します。
2016.09.01vol.12
平成26年には「せたがや子育て応援アプリ」をスマートフォン向けにリリースし、地域の子育て支援情報をいつでもキャッチできるようになりました。
初めて子育てをするお父さん・お母さんや、世田谷区に引っ越してきた方にとって便利なツールですね。
そんな世田谷区では、平成28年7月より新たな子育て支援の取り組みがスタートしました。すでにフィンランドで実施されているシステムをモデルにした「世田谷版ネウボラ」です。
ネウボラとは、フィンランドの各自治体が行っている育児支援サービスのことです。NEUVOLAのNEUVOは「アドバイス」、LAが「場所」という意味で、妊娠期から子どもが小学生になるまで一貫した育児のサポートを受けられる場所として親しまれています。
世田谷区でも、妊娠期からの一貫したサポートを行うために、各総合支所健康づくり課に「ネウボラ・チーム」を発足しました。
チームは、保健師・母子保健コーディネーター(助産師、保健師、看護師)・子育て応援相談員(社会福祉士・保育士等)といった子育ての専門家で構成されており、地域の親子に対して多面的な支援ができる体制が整えられています。
チームの専門家たちが、地域に住むすべての妊娠中の方を対象に面接を行い、出産・育児の悩みに対し適切なアドバイスをしてくれます。子育てに専念しているお母さんたちの不安やストレスを緩和する場所として、今後も期待が高まります。
ネウボラチームの発足と同時に、健康づくり課では妊娠期面接の際に「せたがや子育て利用券」を配布しています。
これは、産前・産後に利用できるサービスチケットで、ヘルパー派遣や母乳マッサージなど親自身が利用できるものに加え、一時預かりのチケットなど、子どもを預ける施設で利用できるものや、親子で参加できる交流講座のチケットも含まれています。
有効期限は配布月から2年間。1冊で10,000円相当のサービスを受けられる、とてもお得なチケットです。地域の中でさまざまなサービスを利用することにより、子育ての輪が広がっていくことを目指しています。
子どもが生まれると、育児の相談を"どこで""だれに"行ったら良いのか分からず悩むお母さんは多いようです。
出産した病院の助産師、検診を受ける保健所、保育園、幼稚園、子育て支援センターなど、子どもの成長に合わせて相談相手が変わっていき、そのたびにイチから説明しなければいけません。
私が保育士をしていた時も、そういった事情により、育児相談を積極的に利用する気持ちになれない・・・というお母さんがいました。
新たにスタートした世田谷版ネウボラでは、出産から就学まで一貫したケアを行い、お母さんたちが安心して育児の悩みを打ち明けることができる相談役を設けています。
実家に帰省した時のような気持ちで、ちょっとした育児の疑問を聞くために利用するのも良いですね。世田谷の地域ぐるみの育児支援をぜひ活用してみてください。