パパだって楽しみたい!「工作・おうち遊び」アイデア
やりすぎたりふざけたり、大人が楽しめば子どもも楽しい。そんな「パパ」ならではの視点で贈る、父から子への工作・おうち遊び集。
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パパだって楽しみたい!「工作・おうち遊び」アイデア
やりすぎたりふざけたり、大人が楽しめば子どもも楽しい。そんな「パパ」ならではの視点で贈る、父から子への工作・おうち遊び集。
2016.06.30
プール帰りや観光地に置いてあるアイスの自販機。どうして子どもたちはあのアイスの棒でチャンバラをはじめるのでしょうか。
やめろ、その手に持ってる部分はさっきまで君たちがねぶってたところだろう。そんな野暮をぐっとこらえて、この武器を強力化すれば父としての威厳がアップするのではないかと思いました。
お父さん すごい!! そんな声をもとめて、その剣デカくしてやるぞ。
なんで毎回チャンバラがはじまるんだ!
まずは自販機アイスの棒を集めなければいけません。ことあるごとに自販機アイスを買います。ここで子どもとアイスとの距離感がぐぐっと狂いますが、のちのち父の威厳がアップする予定ですのでがまんしましょう。
ことあるごとにアイスを食わせる甘々な父親に
積極的に自身もアイスをたべましょう。すべては棒のため、のちの人気獲得のためです
こうして20個くらいたまったら武器を作ります
これからやることは「好きな武器を思い描いてアイスの棒を切ったり貼ったりすること」だけです。しかしこんな単純なことでも一抹の違和感がぬぐいえないですね。そうです、「好きな武器を思い描く」ってなんだ?ということです。
<用意するもの>
自販機アイスの棒・・・数本~20本くらい
ニッパー
ホットボンド
武器のイメージ
必要な物はニッパー、ホットボンド。まず棒の根本を切ります
アイスの棒は3分割されることがわかります
武器を検索するとその機能性とは別のファンタジックな世界観が構築されています
武器を検索するとファンタジックな世界が展開されることでしょう。最近玄米を長く噛むことのよさに気づきはじめた自分にとっても、ここには遠い過去に置いてきてそれでいてずっと忘れていたい何かがありました。
しかし虎穴に入らずんば虎児を得ずです。髪を銀色に染めて青色のカラーコンタクトを入れて、最終的にはゲームのコスプレをしてアイスの棒の武器を持つくらいを目指しましょう。
そしてこの世界から武器のテイストを抽出します。大きい、ゴテゴテしている、とがっている、などです。
まずはアイスの棒の剣を大きくしてみましょう。
もともとのアイスの棒に一本長い棒をホットボンドでつけました
さらにくっつけていき、はみ出た部分をカットすれば刀身の反った日本刀ができました
日本刀かアイスの棒かまだ葛藤があると思いますが、ここはもう信じるしかありません。日本刀です
自販機アイスの剣に棒を足していくと大きな日本刀ができました。本当に日本刀なのかな?という疑いはまだあると思います。
しかしアイドルグループを思い出してください。個々で見るとピンと来ない顔立ちでもグループ全体で見ることで「AさんよりかはBさんがよい」という相対的な良さを醸成するのです。
そう、私たちに必要なのは種類です。たくさん種類を作りましょう。何本も棒を足すことでロングソードともいうべき長い剣もできました。このような「棒を足す」方向以外にも色々作ってみましょう。
剣でいう鍔(つば)の部分です。切り込みを入れてつぶして、先をとがらせましょう
強そうな手裏剣です。投げて相手を殺傷します。こんなおそろしいものが自販機のアイスから生まれるとは・・・!!
同じく鍔(つば)となってた部分ですが、カッターで切ると薄く丸い板がとれます
武器で検索するとなぜか斧が出てきます。丸い板から切り貼りしていきます
まさか自販機のアイスからバトルアックスができるなんて。クローバーくらいなら刈り取れそうです
最後にここぞとばかりに柄(つか)の部分を重ねます。長いもの、槍を作りましょう
装飾性はファンタジックな世界観を高めます。ゴテゴテ、とにかくゴテゴテさせましょう
これはもうなんていえばいいのか、竜を倒す伝説の槍なんだと思います。自販機で買える伝説です
そしてついにできました! 伝説の槍もできるなんて!
15本の自販機アイスを使って長い槍を作ることができました。壮大です。竜を倒す伝説の槍ともいえそうです。それが自販機のアイスのゴミから生まれるなんて・・・いいんです。
現実を豊かにするにはいつだって想像力です。これが生活を豊かにする方法だということを子らに見せつけてやりましょう。
子どもたちにはまたアイスを食べてもらいました。やっぱりチャンバラがはじまりました。さあ、ここで父親の武器を投入です。こんなもんもあるんやで、と父が武器商人になるときがやってきました。
「お父さん・・・すごい!! それどうやって作ったの!?」父の復権が今はじまります。
剣でチャンバラしてる子どもたちに父親手作りの武器を投入してみましょう
これすごいでしょ、日本刀だよ「え?」「とれそう」おや・・・いや、問題はバリエーションです
手裏剣です。どうやら子どもたちが思い描いていた手裏剣ではなかったようです。
いや、こういう刃のついた投げるものはすべて手裏剣って言っていいと思うんですよ、お父さんは
これは? バトルアックスなんだけど「斧だ」いや、そうなんだけどね、もっとなんかあるじゃん
あとこれ伝説の槍なんだけど・・・
この「ふーん」感ただよう写真がすべて物語っていると思います
「えっ、すっご・・・斧だよ。すごくない?」娘は斧を褒めてくれました
この武器はどうか、この武器はどうかと取り出すのですが今ひとつピンとこなかったようです。父親は武器商人としては失格かもしれません。
もしかしたらレインコートからもわかるように天気が悪くて機嫌がよくなかったのかもしれません。外遊びで疲れ果てて眠たかったのかもしれません。なにより6歳は自販機アイスの伝説の槍を信じるには歳がいきすぎているのかもしれません。自販機アイスの棒がゴミの域を出ないとき、それはさまざまな要因が考えられます。
しかし私たちは涙をふいて立ち上がるべきです。娘は斧に対して「すっご」と小さく言ってくれました。その言葉からは(おまえの企画の意図はわからないが、その工作精度はなかなかのものだ)という意味がとれました。
尊敬か気遣いか。はたまたその両方か。6歳の娘と私の関係性はむずかしい時期にさしかかりつつあるようですが、みなさまにおかれましては、小さなお子様にむけて作ってあげると楽しんでいただけることかと思います。
きっと3、4歳児にはウケるはずです!