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片付け収納

どうしたら片付けてくれるの?ママと子どもの「お片付け」のコツ

毎日毎日散らかすわが子に悩むママ達のための、子どもと一緒に上手にすすめるお片付けのコツを紹介します。「親・子の片づけ教育研究所」理事の橋口真樹子さん監修のもと、マスターインストラクターがバトンをつなぎ、リレー形式でコラムを連載します。

お片付けは「生きる力」

はじめまして。お片付けカウンセラーの橋口真樹子です。このコラムでは、これから月一度、「子どものお片付け」についてお伝えします。皆様、どうぞよろしくお願いいたします!

お片付けのしつけは小さいうちから、が正解

「子どもがいるから片付かない!」は、ママの永遠のお悩みですね。言ってもなかなか片付けないし、ママが片付けてもまたすぐ散らかす。子どもとの片付けバトルはきりがありません。

「小さいうちは仕方ない。」と諦めてしまいそうになりますが、ちょっと待って!「大きくなったら片付けてくれるだろう」と思うのは残念ながら間違いです。
お片付けは小さなうちから「して当たり前」と思わせるのが一番ラク(笑)。

簡単なコミュニケーションが取れるようになった1歳過ぎから、ぜひお片付けのしつけをはじめてみてください。もちろん、もっと大きなお子様でも大丈夫。ママが気づいた時が、スタートに最適なタイミングです。

お片付けには、幸せに生きていくために必要な力がたくさんつまっています。私たちは子どもにお片付けを教えながら、たとえばこのような「生きる力」を育ててあげることができます。

物を大切にする力

「物を大切にする」とは、使わずに大事にしまっておくことではありません。
「欲しい」という気持ちをしっかり育て、手に入れてからは長持ちするよう大切に扱い、使うたびに「大好きな物を持つ喜び」を実感することです。

そのためには、親の物の与え方がとても大切。欲しがりもしないうちから次々と買い与えたり、なくした時にもまたすぐ同じものを買ってあげたりしていませんか?

やっと手に入れた念願の物を大事に使う。小さな頃からそうした物とのつき合い方を覚えた子どもなら、大人になっても自分の物と空間を上手に扱う事ができるでしょう。

おもちゃ並べる①

おもちゃ並べる②

選んで決める力

「自分にとって大切な物は何?」これは子どもよりも大人の方が難しい問いかもしれません。
お片付けサービスを利用されるお客様はよく「高かったから」、「頂き物だから」、「まだ使える・いつか使うかも」とおっしゃいます。

「自分にとって大切かどうか」という判断では決められず、多すぎる物にうんざりしているのに手放せずにいます。

それに対して子どもはもっとシンプル。親に買ってもらったおもちゃに対して「高かった」なんて考えませんし、誰にもらったなどのしがらみもなく「これが好き!」で判断します。

子どもが自分で選んで決めた時は、その決断をなるべく尊重してあげてください。自分で決める。このシンプルで大切な力を育ててあげなければ、大人になっても誰かに相談しないと何一つ自分で決められなくなってしまいます。

子どものうちの「決める」は、絵本やおもちゃですから失敗してもおおごとにはなりません。成功や失敗を繰り返しながら「決める力」を身につけていくのです。ですから、ママはわが子を誘導したりせずに本人の結論を受け入れ、失敗したときは「どうすれば次は失敗しなくて済むかなあ?」と次への学びにつなげましょう。

大人になった時、人生における大切な物事を自信を持って選び決められるよう、小さな頃からその練習をさせてあげてください。

片付け中

行動する力

お片付けの正しいやり方を「知っている」だけでは、お部屋の状態は変わりません。手を動かし、物を移動してはじめて部屋は片付くのです。疲れていても少しだけ頑張る、時間のない時でもできることだけはやる、という行動力は、大人になってからはもっと必要になりますね。

そんなフットワークの軽さを、ぜひ日々のお片付けで身につけさせてあげましょう。

思いやりと責任感

「人には優しく」、「自分のことは自分で」など、私たちは子どもに思いやりや責任感を期待しますね。家ではやらないお子さんも園や学校では自分なりに片付けています。家の中でも他の家族を気遣う事は当然なのです。

「皆が片付けてくれなかったら、ママはいろんな家事をする時にとっても困ってしまうんだよ。」と、自信を持って伝えてくださいね。

自分を信じる力

「出来た!」という体験は子どもの自信を育てます。一つの成功体験は他の事でも「頑張ればきっと出来る!」という気持ちにつながりますから、ぜひお片付けで「出来た!」体験をさせてあげてください。

片付けやすい仕組みを作ってあげるだけで、子どもは身支度を一人でできるようになり、忘れ物をしなくなります。

勉強やスイミングで「すごい!」と言われるレベルを目指すよりも、ずっと簡単です(笑)。

変えられることに集中する力

お片付けは変えられることに集中する力。家の広さや間取りなど「変えられない条件」を受け入れ、収納場所や収納方法などで暮らしを工夫するプロセスです。

人生においても自分の力で変えられる事と変えられない事があります。そんな時に文句を言うのではなく、その2つをきちんと見分け、変えられる事に集中して自分の人生を最大限いい方向に進めていく。

人生を幸せに生きるために一番大切な力ではないでしょうか。

お片付けは「生きる力」。無駄に思える日々の片付けバトルも「親としてなによりも大切なしつけなんだ!」ととらえて、焦らずじっくり取り組んでみてくださいね。

橋口 真樹子 (はしぐち まきこ)

お片づけカウンセラー/社団法人 親・子の片づけ教育研究所理事

夫のアメリカ留学を実現するため夫婦そろって退職、家財の9割を手放し2歳の娘を連れて渡米。留学中に「いつ来てもきれいな家」と評判になり、お片づけのアドバイスを求められるように。帰国後に整理収納アドバイザーの資格を取得、「家族まで片づけスイッチが入る」お片づけカウンセリングや「手軽な工夫がすぐ真似できる」自宅セミナーが好評。 

ブログ: 「幸せな毎日のための整理力」 
http://seiri-ryoku.jugem.jp/

著書:「ひと声かければ5分で片づく!子どものお片づけ」(青月社)

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