どうしたら片付けてくれるの?ママと子どもの「お片付け」のコツ
毎日毎日散らかすわが子に悩むママ達のための、子どもと一緒に上手にすすめるお片付けのコツを紹介します。「親・子の片づけ教育研究所」理事の橋口真樹子さん監修のもと、マスターインストラクターがバトンをつなぎ、リレー形式でコラムを連載します。
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どうしたら片付けてくれるの?ママと子どもの「お片付け」のコツ
毎日毎日散らかすわが子に悩むママ達のための、子どもと一緒に上手にすすめるお片付けのコツを紹介します。「親・子の片づけ教育研究所」理事の橋口真樹子さん監修のもと、マスターインストラクターがバトンをつなぎ、リレー形式でコラムを連載します。
2015.02.18
何度言っても片付けてくれないわが子。でも、子どもにもやらないなりの言い分がちゃんとあるのです。
今回は片付けてくれない子どもの言い分について解説しつつ、子どものやる気スイッチが入るコツをお伝えします。
おやつを食べたら食べっぱなし、おもちゃで遊んだら遊びっぱなし、登園カバンやランドセルは帰ったらポーン。毎日の家事と子どもの世話で忙しいママにしてみれば、「自分の事ぐらい自分でしてよ!」と怒りたくなるのも無理もないですよね。
どうして子どもは、片付けてくれないのでしょうか。普段の毎日を子どもの目から見てみましょう。
楽しく遊んだり気持ちよくゴロゴロしているときに限って、ママの「片付けなさーい!」のひと声。「えー、また後で遊ぶのになあ・・・。」と、何をどうすればいいのかよくわからないまま、おもちゃを近くのかごや引き出しにポイッ。するとすかさず、「それはそこじゃないでしょ?」、「ちゃんと子ども部屋に持っていって!」と、またママの一言。
やってもやらなくても怒られるのがお片付け。ママが怒るから仕方なくする、面倒なお手伝い。これが、子どもの目からみたお片付けです。
子どもにとって、自分のおもちゃが散らかっているのは不快な状態ではありません。
散らかった部屋の中で効率の悪い家事にイライラするお母さんと違って、困る事も特にありません。
つまり、子どもたちにはお母さんと違って、遊びの時間をさいてまで片付ける「理由」がないのです。
※リビングがこんな状態でも子どもは「このままにして~。」(笑)。ママは掃除機もかけられませんよね。
そんな子ども達に、お片付けを「自分ごと」としてとらえてもらうにはどうすればいいのでしょうか。
片付けに興味のなさそうな子ども達ですが、彼らにもやる気スイッチが入る瞬間はちゃんとあります。
例えば「お片付けをすると自分にもいいことがあるんだ!」と気づいた瞬間です。
自分の好きな色でお部屋のインテリアを整えたり、自分の好きなおもちゃがいつも目に入るように飾ったり、お部屋を片付ければ、友達を呼んで大好きな遊びを一緒に楽しめるんだ、と気づいた時。
ゴロゴロするのに気持ちよさそうなラグを敷いたり、椅子や毛布などを使って秘密基地のようなコーナーを作れる家具配置にしたり、大好きなヒーロー人形を飾るスペースを用意したり、大好きな物に囲まれたり、大好きな過ごし方ができるお部屋。お片付けはママのためではなく、自分にいいことがあるんだ、と気づかせてあげる事が大切です。
※押入れ下段のキャスターつき収納をすべて室内に出し、座布団のドアに毛布の屋根を作ったら、押入れが秘密基地に早変わり。
懐中電灯を持ち込んで大勢でこもる、子ども達の大好きな空間です。
「こうすればいいんだ!」とわかった瞬間にも、子ども達のスイッチは入ります。
昔、小学校低学年だった娘のお友達が遊びにきて、我が家の片付いた子ども部屋に興味を持った事がありました。勉強机の引き出しの中や押入れの衣類やおもちゃの収納まで見学したお友達は、帰宅するなり自分の部屋を片付けたそうです。
普段お母さんは「片付けてー!」の一言で伝わっていると思ってますが、ほとんどの場合、子ども達は何をどうすれば片付くのかわかっていません。
仕方がないのでお母さんの真似をして、おもちゃをしまいこんで「隠したり」、あちこちにおもちゃを「移動」したり。そう、実はお母さんが正しい片付けを知らないから子どももできない、というおうちは多いのです(笑)。
※引き出し収納の基本のコツは、入れる物に合わせて「仕切る」事。
新一年生でも空き箱をいくつか与えてあげるだけで、自分のお気に入りを収納するためのパズルを楽しんでくれます。
「片付けなさい!」と伝えるならば、正しい片付け方もあわせて教えてあげる事が大切です。まずはお母さんが片付けを正しく理解しているか、自分のスペースを上手に管理できているか、一度チェックしてみましょう。
「気持ちがいい!」と感じた瞬間にも子ども達のスイッチは入ります。
お片付けサービスではお子さんと一緒に子どもスペースを片付ける事もあります。
子ども達は皆、大らかで明るく、遊ぶのが大好きで散らかっていてもあまり気にしない、普通の子ども達です。
色んなおしゃべりをしながら一緒に片付けて部屋が広々としてくると、たいして乗り気じゃなかった子どもでさえ「わ~!」と嬉しそうにしてくれます。散らかった部屋がスッキリした時の気持ちよさは、子どもでも何かしら感じる事があるのでしょう。
「旅館みたい!」と喜んだ小学生姉妹が仲良く家中をチェックし始めたり、自分のコーナーがスッキリした途端、ママのコーナーに得意げに突っ込みを入れる男の子がいたり。スイッチが入った子ども達の反応には、いつも楽しませてもらっています。
お片付けをするもしないも、本人なりの理由がある事、わかっていただけましたか?
子どもに片付けてほしいなら、ママのメリットではなく、子どものメリットを考える事から始めてみましょう。
そして、子どものスイッチを入れるためにも、まずはママが自分のスイッチ・オン!
親子で楽しく片付けて「できた!」、「気持ちいい!」を、ぜひ実感してくださいね。