教えて!子ども部屋やリビングの「インテリア」術
プロのインテリアコーディネーターが、子育て中のリビングや子ども部屋をオシャレに演出するテクニックやノウハウをレクチャー。
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教えて!子ども部屋やリビングの「インテリア」術
プロのインテリアコーディネーターが、子育て中のリビングや子ども部屋をオシャレに演出するテクニックやノウハウをレクチャー。
2016.06.28
ついつい忙しく毎日を過ごしていると、記念日や季節の行事などを忘れていることが多くあります。
私は特に出産後、社会復帰をして間もない頃は、毎日を過ごすことに精いっぱいで、息子が保育園から持ち帰ってきた工作を見て「そうだ!今日は○○の日だった!」と、ハッと気づくような状態でした。
そんな自分にダメ印を押し、自己嫌悪に陥ることが多かった私。
今、振り返ると、ほんのちょっとの俯瞰の目線と、毎日を楽しく過ごす意識が必要だったのかな、と思います。
3~5歳の子どもとのコミュニケーションは、子どもの豊かな人間性や、その子らしさを作り、親との絆を作っていく大切な過程だと思います。
言葉だけでなく遊びながら気軽に楽しめる、親子のコミュニケーション方法の1つとして、年中行事を意識したインテリアコーディネートをオススメしています。
行事の習わしを伝えながらコーディネートをすることで、子どもの創造力を膨らませることができ、春夏秋冬の四季よりも、もう少し短い区切りのため、子どもも飽きずに楽しめます。
下記に列記している季節の行事は、インテリアコーディネートを楽しみやすいイベントです。
1月_お正月
2月_節分・バレンタインデー
3月_ひなまつり・ホワイトデー
4月_お花見・イースター
5月_端午の節句・母の日
6月_父の日・入梅
7月_七夕
8月_夏休み・お盆
9月_十五夜
10月_ハロウィン
11月_七五三・紅葉狩り
12月_クリスマス
コーディネートする方法は、【場所を決める→イメージを作る→装飾をする】という流れになります。
まず、いつもコーディネートをする場所を固定で決めましょう。例えば、食卓に続く壁面だったり、玄関先やリビングのチェストの上、というようにディスプレイする場所を決めておくと作りやすいです。
食卓に近い場所をデコレーションすると食空間を楽しむことができ、玄関を入ってすぐの場所にデコレーションした場合は目につきやすく、家族はもちろん、お客様にも楽しんでもらえるでしょう。
場所を決めたら、次はイメージ作りです。
イベントからイメージするモチーフや色をはっきりさせます。例えば、「七夕」なら、モチーフは星や笹の葉、天の川、短冊、色は青や緑、透明感あるキラキラしたものなどです。
このときに子どもがイメージするものに着目すると、子どもならではの世界観を垣間見ることができ、親の楽しみの一つにもなります。また、そのイメージを簡単にスケッチしておくと、よりコーディネートが作りやすくなりますよ。
イメージ作りがしっかりとできてから、飾り付けをしていきましょう。
端午の節句のときに余っている布地で兜を作り、飾ってみました。もちろん菖蒲と一緒に飾っても素敵です。
こちらも子どもの日のパーティーを、イエロー×グリーンをテーマカラーにしてコーディネートしたものです。イベントを表現してカーテン等と色を合わせながら食空間をコーディネートすると、まるっきり違う雰囲気になりますね。
イメージ作りのところでもお話ししましたが、イメージはモチーフで表現しなくても、色だけで演出することもできます。例えば、天の川の場合は、下記のような演出もオススメです。
スワロフスキーのサンキャッチャーをテーブル上に、川のように流れをつけて置いています。
直接的にイメージさせる小物がなくても、下記のように別の物で見立ててディスプレイする方法もオススメです。
ひな祭りのときにお雛様に見立てたディスプレイです。ガラスケースふたつは、おびなとめびなの内裏雛、ボール(ライト)を雪洞に、後ろのアートを金屏に見立てています。
お月見のときにお月様をフォトフレームに入れて飾っています。
イベントの当日だけを楽しむのではなく、「どんな感じで飾り付けをしようかな~」とイベントの準備段階から想像を膨らませ、後片付けの時にも「来年はこんな感じにしようね~」と、親子で想像と会話を楽しむことをオススメします。
1つのイベントにおいて、当日だけでなく何日も楽しむことができ、さらに来年につなげることができます。
このように、インテリアをちょっと工夫して短い時間でアレンジし、イベントごとに空間の変化を楽しみながら生活へ取り入れてみましょう。
普段とは違う意識の向け方で、家族や暮らしにとって大切なことの優先順位を考え直すと、時間にメリハリをつけることができ、自分自身が生活を楽しめるようになります。ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。