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片付け収納

どうしたら片付けてくれるの?ママと子どもの「お片付け」のコツ

毎日毎日散らかすわが子に悩むママ達のための、子どもと一緒に上手にすすめるお片付けのコツを紹介します。「親・子の片づけ教育研究所」理事の橋口真樹子さん監修のもと、マスターインストラクターがバトンをつなぎ、リレー形式でコラムを連載します。

夏休みは子どもと一緒に勉強机を片付けよう!

今回は整理収納事例のご紹介。小学4年生と小学2年生の仲良し姉妹の子ども部屋の勉強机です。夏休みは子どもと一緒にお部屋をすっきりさせるチャンス。ぜひこのコラムを参考にしながら、お子様に声をかけてみてくださいね!

お母様のご相談内容

「小学生になりおもちゃ、教科書、塾の教科書で整理しきれません。5畳の狭さに勉強机2台と本棚を置いています。すっきりさせてよい環境で勉強させてあげたいです。」

・家族構成:夫(39歳)、妻(41歳)、長女(9歳・小4)、次女(7歳・小2)
・お住まい:75m2・3LDK・築4年のマンション(持家)

今回は、ノムコムwithKidsで募集した「お片付けモニター」で当選されたモニターの方のお宅です。ノムコムwithKidsの担当者と3人でお邪魔したお客様宅。ご自宅全体があまりにお洒落でスッキリしていたので、「これじゃあ、整理収納事例の企画にならないのでは?」と一同真っ青になりました。

before

※長女(小4)の机 ※次女(小2)の机

どちらの机もbefore画像と思えないほど、スッキリしています。

勉強机の片づけの手順

子どもの勉強机の片づけは、とってもシンプル。「全部出す→仕分ける→収める」です。

机の中に入っている物はそれほど多くありませんから、思い切って中身を全部出しましょう。

引出しに収まる仕切り付の箱を準備して(写真の左上。家にある浅い空き箱でも大丈夫です)、机の中身をダイニングテーブルに広げて、仕分け作業開始です。

(長女の机の中身) (次女の机の中身)

仕分ける

最初は「種類別に」仕分けます。「ペン類」「消しゴム」「はさみ」「メモ帳」「学校の教科書」「塾の教科書」などです。この仕分けは、持ち主でない大人でも手伝ってあげられます。

そこから先の「要る・要らない」「よく使う・使わない」「お気に入り・あんまり好きじゃない」などの主観的な仕分けは、持ち主である子どもにしかできません。同じノートでも「塾の」「学校の」「遊びの」などと、本人に分かる仕分けにしたがいましょう。

ここで大事なのは「完璧に仕分けよう」と思わないことです。どう仕分けたらいいかわからない細々とした小物は、「小物色々」としてまとめても大丈夫。机の引出しはそれほど深くありませんから、ざっくり収納してもお目当ての物を見つけ出せます。

また、不要な物はこの時に処分しましょう。
子どもはもともと整理上手。「それ捨てちゃうの?」と大人が口を出さなければ、不要な物を上手に判断します。なるべく子どもの判断を尊重しましょう。

学校で解いたプリントやテストなどは、見直しが終わったら処分しても問題ありません。「良い点のテストだけとっておく」など、整理のルールを親子で決めましょう。

「ファイルに入る分だけ」とっておくのも便利なルール。直近のプリントを手元に残せると、不安を感じないで済むでしょう。

仕分けたグループを箱に収める

勉強机の収納ルールは、「細々とした物は浅い引出しに、本やプリントなどの紙類は、机の上か深い引出しに」が使いやすいでしょう。仕分けた文房具は、あらかじめ用意した箱に入れていきます。

仕分けた物を、机の中におさめる

仕分けた物を箱ごとに机の中に戻していきます。よく使う文房具は、椅子に座ったまま開けられる天板下の引き出しがいいでしょう。残りの浅い引出しにはその他の小物を、深い引出しには書類やプリント、大きい物を入れましょう。

「ここからはパズルだよ!どうやったら入るか考えながら、自分の好きに決めてね。」と伝えます。

子ども達は普段「~しなさい」「~しちゃだめ」と指示されることが多いので、「自分で決めて」と言われるのは嬉しいこと。どうすれば使いやすくなるか、一生懸命「引出しパズル」に取り組んでくれます。

お姉ちゃん、妹ちゃんが勉強机のお片づけを頑張った結果です。

長女の勉強机

(机全体before) (机全体after)
(天板下の引出しbefore) (天板下の引出しafter)
(一段目の引出しbefore) (一段目の引出しafter)
(二段目の引出しbefore) (二段目の引出しafter)
(三段目の深い引出しafter) (三段目の深い引出しbefore)

次女の勉強机

(机全体before) (机全体after)
(天板下の引出しbefore) (天板下の引出しafter)
(一段目の引出しbefore) (一段目の引出しafter)
(二段目の引出しbefore) (二段目の引出しafter)
(三段目の深い引出しbefore) (三段目の深い引出しafter)

いかがでしょうか。子ども達が自分で考えて、スッキリ片づけてくれました。

子どもへの声かけ

積極的に片づけに加わってもらうには、子どもにとって「片づけると自分が得する」と理解してもらい、片づけ作業そのものを楽しい時間にする事がポイント。声のかけ方一つで、子どものやる気は入ります。

きちんとする事が好きな次女ちゃんには、「お母さんに聞いたよ。お片づけ、上手なんだってね。◯◯ちゃんはきれいな収納が好きみたいだから、引出しの中ももっときれいに整えてみようか。今回はすっきり見える箱をたくさん持ってきたんだよ。」と声かけ。おおらかであまり片づけには興味がないと聞いていたお姉ちゃんには、「机の上、思っていたよりずっときれいだからお母さんに相談された時は『何に困ってるのかなー?』と思ったんだよ。何か困ってる事あるの?」と聞きました。

そして一緒に机の上を見ながら「ここに辞書や本を置いておくと、奥の物はちょっと取りにくくなるよね。

奥はあまり使ってない物?そうじゃないならちょっと工夫したいね。」と伝えると「じゃあ机の上に飾っている物はここじゃなくていいから移動して、辞書は机の前に並べる」と即答。

小さな指摘を一つしただけで、「お片づけは使いやすくするためにするもの」と理解し、自分で考えるようになりました。

お姉ちゃんとの仕分け作業  妹ちゃんとの仕分け作業

お片づけ作業の間もたくさんおしゃべり。
「判断が早いね!」「おー、それはいいアイディアだ!」「これなあに?へー、そうなんだ!」など、可愛くて頭の回転の速い二人との会話を楽しみました。

そんな楽しいお片づけの一か月後にいただいたお母様からのメールです。

☆子供と一緒に考え、片付けていただいた引き出しは今もすっきり片付いた状態をキープしています。

無印良品の箱には、すぐ長女が「テプラする!」と言って、それぞれ消しゴム・えんぴつ・在庫など貼りわかりやすくしています。あんなにぐちゃぐちゃで平気だったのに・・・。

全部を出しての片付けは、自分たちでは出来ませんでした。他の場所は、少しずつできるときに子供たちと一緒に片付けていこうと思います。

片づけることの効果を実感し、スイッチが入ったお姉ちゃんでした。

子どもとのお片づけは、おしゃべりを楽しみながら部屋がスッキリする、一石二鳥の家事です。

時間にゆとりをもって、上手な声かけをしながら、ママもぜひお子さんとの時間を楽しんでくださいね!

橋口 真樹子 (はしぐち まきこ)

お片づけカウンセラー/社団法人 親・子の片づけ教育研究所理事

夫のアメリカ留学を実現するため夫婦そろって退職、家財の9割を手放し2歳の娘を連れて渡米。留学中に「いつ来てもきれいな家」と評判になり、お片づけのアドバイスを求められるように。帰国後に整理収納アドバイザーの資格を取得、「家族まで片づけスイッチが入る」お片づけカウンセリングや「手軽な工夫がすぐ真似できる」自宅セミナーが好評。 

ブログ: 「幸せな毎日のための整理力」 
http://seiri-ryoku.jugem.jp/

著書:「ひと声かければ5分で片づく!子どものお片づけ」(青月社)

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