【2024年最新】マンション価格の推移|最新相場の調べ方まで解説

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【2024年最新】マンション価格の推移|最新相場の調べ方まで解説

近年はマンション価格の高騰が続いている傾向にあるとされていますが「具体的にはどの程度上がっているのか」「地域によって差もあるのではないか」と疑問に感じている方は少なくないでしょう。

本記事では、地域別のマンション価格の推移と、マンション価格の変動要因や相場の調べ方について紹介します。マンションの売買を考えている方や、今後の住宅事情の推移に興味のある方はぜひご覧ください。

目次

1. 【独自調査】マンション価格推移に関するアンケート

本記事では、マンションの売買を経験したことがある人を対象に、マンション価格の推移をどのくらいの頻度で確認しているかについてアンケート調査を実施しました。

マンション価格の推移をどのくらいの頻度で確認していますか?

アンケートの結果、もっとも多かった回答は35%で「特に確認はしていない」でした。売買時以外は特に確認しない人が少なくないようです。一方で、48%の人は月1回以上は確認しているという結果に。マンション価格の推移については、興味が2極化しやすい傾向にあるようです。

マンションの売買は大きな金額が動く取引であり、特に近年は都市部のマンション価格が大きく上昇しています。売却を検討する場合は、信頼できる専門家からアドバイスをもらいながら、売りどきを逃さないように準備を前もって進めておくと良いでしょう。

2. 全国のマンション価格推移

全国のマンション価格推移

国土交通省の「不動産価格指数」によると、2023年12月時点で日本全国のマンションの価格は顕著な上昇傾向(2010年平均を100とした場合、2023年12月は196.2とほぼ2倍)にあることが分かっています。

10年弱マンション価格が高騰を続けている要因としては、なにより「マンション需要が高い」ことが挙げられています。物価や建築資材の高騰もあるものの、コロナ禍で落ち込みが予想されたにもかかわらず上昇傾向は続き、業界からも「いつがピークかわからない」と声が上がっています。

仮にニーズが減り、新築中古共、マンション市場に売れ残り物件が目立つようになれば相場のピークがその手前だったという事になりますが、現在はその傾向は見られません。落ち込む気配はないが、高騰がいつまで続くのかはわからないというのが実情です。

1980年代半ばから90年代初頭にかけての日本は「バブル経済(実体経済をかけ離れた成長)」であったとされていますが、その時代の当事者が経済のピークを見据え「今はバブルだ」と主張していたわけではありません。同様のことが現在のマンション市場にも言えるでしょう。

3. 【地域別】過去10年の中古マンション価格推移

【地域別】過去10年の中古マンション価格推移

過去10年間のデータを参照し、各地域の中古マンション価格推移を見ていきましょう。首都圏および東京、近畿圏、名古屋周辺の3地域の中古マンション価格推移を紹介します。

3-1. 首都圏および東京の中古マンション価格

首都圏および東京の中古マンション価格(2014~2023)

首都圏および東京の中古マンション価格の過去10年推移は、次のとおりになっています。


(単位:万円)

首都圏全体

東京
(23区含)

東京23区

神奈川県

埼玉県

千葉県

2014年

2,727

3,347

3,581

2,511

1,731

1,768

2015年

2,892

3,560

3,816

2,620

1,860

1,827

2016年

3,049

3,769

4,035

2,669

1,948

1,926

2017年

3,195

3,935

4,238

2,805

2,016

1,969

2018年

3,333

4,136

4,479

2,881

2,130

2,041

2019年

3,442

4,279

4,644

2,898

2,193

2,056

2020年

3,599

4,512

4,889

3,003

2,253

2,136

2021年

3,869

4,879

5,325

3,209

2,444

2,369

2022年

4,276

5,333

5,776

3,477

2,743

2,603

2023年

4,575

5,678

6,126

3,711

2,872

2,762

データ参照元:
東日本不動産流通機構 首都圏不動産流通市場の動向(2023年)(p2)(p8)

東日本不動産流通機構 レインズデータライブラリー「年報マーケットウォッチ2022年・年度」

首都圏の中でも、特に東京23区の価格は日本全国で見ても最大のものとなっています。住宅需要および投資需要の高さと、土地の限られた供給が価格上昇の主要因といえるでしょう。

23区以外の地域も日本全国の平均からすると高い価格となっていることがわかります。首都圏のマンションを売る人は比較的高額での売却が期待できますが、新たに購入したいという人にはハードルの高い状態が10年近く続いているという傾向が見られます。

3-2. 大阪・兵庫・京都の中古マンション価格

大阪・兵庫・京都の中古マンション価格(2014~2023)

大阪・兵庫・京都の中古マンション価格の過去10年推移は、次のとおりになっています。

(単位:万円)

大阪府

兵庫県

京都府

2014年

1,890

1,814

1,876

2015年

1,966

1,879

2,012

2016年

2,140

1,950

2,041

2017年

2,208

1,987

2,227

2018年

2,345

2,056

2,342

2019年

2,465

2,187

2,462

2020年

2,518

2,213

2,397

2021年

2,687

2,296

2,667

2022年

2,861

2,487

2,764

2023年

3,078

2,583

2,925

データ参照元:
近畿圏不動産流通機構「2022年度年刊市況レポート

近畿圏不動産流通機構「マンスリーレポート No.133 2024年1月号

大阪・兵庫・京都は首都圏に次ぐ大都市圏であり、特に大阪府では埼玉県や千葉県を大幅に超える価格で中古マンションが取引されている傾向にあることがわかります。全体的に価格は右肩上がりとなっており、ピークは未だ見えないといえるでしょう。

3-3. 名古屋の中古マンション価格

名古屋の中古マンション価格(2013~2023)

名古屋の中古マンション価格の過去10年推移は、次のとおりになっています。

(単位:万円)

名古屋
(中部圏)

2014年

1,783

2015年

1,973

2016年

2,014

2017年

2,165

2018年

2,231

2019年

2,354

2020年

2,398

2021年

2,505

2022年

2,618

2023年

2,734

データ参照元:
中部圏不動産流通機構「年刊市況レポート」(2023年度)

中部圏不動産流通機構「中部圏市場動向

名古屋をはじめとする中部圏のマンション価格は、概ね千葉県や埼玉県といった首都圏近郊と似通った傾向にあるといえます。西の京都や大阪よりは少し安価ではあるものの兵庫よりは高く、3大都市圏らしく高額取引がおこなわれているといえるでしょう。

4. マンション価格が変動する理由

マンション価格が変動する理由

マンション価格が変動する理由には、住宅の需要と供給や、住宅ローンの金利、物価など様々な要素が関係します。上昇する要因と下落する要因の2つの側面から、マンション価格が変動する理由を見ていきましょう。

4-1. マンション価格が上昇する要因

マンション価格が上昇する要因としては、主に次のような要素を挙げることができます。

  • 建材の価格
  • 人件費の高騰
  • 新築マンションの供給減少
  • ローンの低金利
  • 投資需要の増加

近年の日本では物価上昇の傾向が続いており、建築資材にも価格の上昇が見受けられます。また、建設業界の人手不足による人件費の高騰も発生しており、新築マンションのコスト増から市場全体の価格上昇につながっているのです。加えて、都内などの土地にはもうマンションを立てる余裕がないことも、供給不足による一戸当たりの価格上昇傾向を形成しています。

またローンの低金利もマンション価格高騰の原因となります。低金利の環境下では住宅ローンが組みやすくなるためマンション購入の需要が高まり、供給が追い付かなくなりやすいといえるでしょう。

更にマンションは投資の対象としての需要も喚起します。たとえば、円安傾向が続くと海外からの投資需要が高まり、住宅に供される目的外でマンションが購入されるようになります。加えて各種需要が上がると地価も上昇し、マンションの価格も連動して上がる可能性があります。

また、住宅ローン控除などの減税措置も、購入を後押ししています。これらの要因が複雑に絡み合い、マンション価格の上昇をもたらしています。

4-2. マンション価格が下落する要因

現在の日本でマンション価格の下落傾向は観測されていませんが、仮に下がるとするならば景気の波や震災をはじめとする自然災害、新型コロナウイルスのような世界的経済ダメージの発生するできごとが想定できるでしょう。少子高齢化や人口の過疎化の影響を受けやすい地域でも、需要の低下に連動した価格の下落が想定できます。

また、全国的・地域的な傾向ではなく、個々のマンションの価格が下がる要因に着目するならば、築年数やマンション所在地の周辺環境の変化なども要因として考えられます。基本的に建築物は経年劣化により価値が低下し、交通機関や商業施設の減少、日照を妨げる施設の建築などもマンションの価値を下げる要因となるでしょう。

5. マンション価格の最新相場の調べ方

マンション価格の最新相場の調べ方

マンションを売る時、または買う時には最新の価格相場をチェックすることが大切です。相場は不動産会社と相談することでも知ることができますが、自分で調べることができれば情報のウラを取り、より安心して売買を進めることが可能です。

マンション価格の最新相場の調べ方は、主に次の3点です。

  • 似た物件の成約実績をチェック
  • 不動産ポータルサイトで売り出し物件を検索
  • 不動産会社への査定依頼

5-1. 似た物件の成約実績をチェック

自分の売りたい物件・買いたい物件と似た条件のマンションの成約実績を調べてみましょう。不動産物件はその性質上、まったく同じ条件の物件は存在しないため、類似事例の成約価格がそのまま自身の場合に適用できることはありませんが、おおまかな相場感を掴むことができます。

具体的な手段としては、国土交通省の不動産価格(取引価格・成約価格)情報の検索・ダウンロードシステムなどが挙げられます。このシステムでは、地域ごとの成約価格が四半期ごとにまとめられているため、売りたい・買いたい物件の近場のマンションの相場を知ることができます。

また、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理をしているレインズマーケットインフォメーションの利用も有効です。レインズでは、都道府県や地域ごとの直近1年の不動産成約実績を確認することができます。

5-2. 不動産ポータルサイトで売り出し物件を検索

不動産会社が運営するポータルサイトで売り出されている物件から相場を知ることも有効です。野村不動産ソリューションズのノムコムでは、「物件を買う」の項目から、地域・鉄道沿線ごとの売り出し中物件をチェックすることができます。

売り出し物件で提示されている価格はあくまで「売り出し価格」であるため、最終的な成約価格ではありませんが、相場の参考にすることができます。不動産売却において、成約価格は売り出し価格より低い傾向にあるため、検索結果から価格を少し差し引いて考えてみるとよいでしょう。

5-3. 不動産会社への査定依頼

手持ちの物件を売却したい場合であれば、不動産会社への査定が堅実な方法と言えます。不動産会社が立地や間取り、自社の実績などを踏まえたうえで、「このマンションは〇〇万円で売れる」といった査定額を提示してくれるため、より具体的に売りたい物件の価値を知ることができます。

不動産の査定には机上査定と訪問査定の2種類が存在します。机上査定は物件のデータのみから査定額を算出する簡易的な査定方法で、訪問査定は担当者が直接物件に赴き建物の状態を目視で確認する本格的な査定方法です。

どちらの査定も無料で利用することができますが、本格的に売却を検討する際には訪問査定は必須となります。気軽におおまかな価値を知りたい際には机上査定を利用し、そこから更に踏み込みたい場合には訪問査定を利用するとよいでしょう。

6. マンション価格の推移に関するよくある質問

マンション価格の推移に関するよくある質問

最後に、マンション価格の推移に関するよくある質問を、回答とともに紹介します。頻出する疑問や不安を予め解消しておきましょう。

今回紹介する質問は、次の3点です。

  • 築年数とマンションの価格の関係は?
  • 新築と中古でマンションの価格推移は変わる?
  • 過去にマンション価格推移に影響したできごとは?

6-1. 築年数とマンションの価格の関係は?

築年数を経るほどに価格が低下する傾向にあります。しかし、マンションは戸建てほど大幅な減少幅をもたず、更に大規模修繕工事が施されているか否かといった要素が加わります。手入れのされているマンションであれば、戸建てほど下落を気にしないで済む傾向はあるといえるでしょう。

マンションの資産価値についてより詳しく知りたい方は、次の記事もご覧ください。

※関連記事:マンションの資産価値は?評価額と相続税額の計算方法|不動産売却【ノムコム】

6-2. 新築と中古でマンションの価格推移は変わる?

新築と中古の価格は基本的に連動していますが、新築マンションの価格は特に立地によって大きく変動しやすい傾向があるため、おおむね中古の方が安定した価格推移を見せるといえるでしょう。

また、新築マンションの方が中古マンションよりも資材高や人件費といった影響から直接的に値上がりを起こしやすいといえます。しかし、この値上がりの影響で新築物件を買えなかった人の住宅需要が中古マンションに向かうといった、玉突き的な価格上昇が起こることもあるでしょう。

6-3. 過去にマンション価格推移に影響したできごとは?

マンション価格の推移に影響を与えた過去の大きなできごととしては、2020年の東京オリンピックと新型コロナウイルスの流行が挙げられます。オリンピックをきっかけに東京23区のマンション価格は向上し、その後も上昇傾向を記録し続けています。

ただし、オリンピック以前は「オリンピック終了に伴いマンション価格は下落するだろう」と予測された点は特筆すべき事項です。コロナ禍を経てもマンション価格が下がらなかったことと並び、イベントの存在だけで市場を予測することは難しいということの証明ともなっています。

東京オリンピック以後もマンション価格が上昇傾向にある理由としては、円安やインフレの影響が挙げられます。マンションの売買を検討する際には、イベントの有無だけでなく世界情勢や国際経済動向などの最新情報をチェックすることが大切です。「いまが最適な売り時・買い時かを知ることは難しい」という事実を踏まえたうえで、その時に選べる最善の手段を取るようにしましょう。

7. まとめ

まとめ

マンション価格をはじめとした不動産の相場はプロでも予測しづらいものです。マンション価格がこれまでの10年のように上昇傾向を続けるかどうかは読みにくく、「いつが売り時・買い時」かを判断するのは困難を極めるといえるでしょう。

しかし、集められる限りの判断材料から考えることはできます。例えば、木材をはじめとした建築資材の高騰が予想されることなどから、不動産相場が横ばいとなってもマンション相場は今後も上がり続けるのではないかという推測が可能です。

加えて、住宅ローンの金利推移にも警戒をおこなうことが求められるでしょう。予測に頼るだけでなく、マンションを売りたいとき・買いたいときの最新情報を集め、判断をおこなえるようになることが大切です。

※本記事は2024年4月9日時点の情報をもとに記載しています。法令等の改正により記載内容について変更となる場合がございますので予めご了承ください。

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