不動産を売却するときには、まずはいくらで売れそうかの見積もりをする必要があります。しかし、初めて売却見積もりをする人は、何から始めればいいのか分からないといった意見も聞かれます。
そこで本記事では、不動産の売却見積もりを行う方法や見積もりの始め方とやり方、そしてその注意点などをまとめて解説します。
1. 不動産見積もりの方法2つ
不動産の売却価格を見積もりする方法としては下記の2つがありますので、それぞれについて解説します。
不動産サイトで見積もりする
1つ目は、不動産のポータルサイトや、不動産仲介会社が運営する不動産情報サイト経由で依頼する不動産売却価格の見積もりをする方法です。具体的には、上記のようなサイトにある査定依頼フォームに、物件住所や面積などのデータを自分で入力すれば、過去の売買データに基づいた売却価格を見積ることができます。最近では「一括見積」という見積もり方法もあり、一度の査定フォームの入力で複数の会社に見積もりもできるようになっています。
不動産サイトでの見積もりで、売却価格を出すときは主に周辺の成約事例、売り出し事例などの過去データから算出します。
例えば大規模マンションの場合、棟内での成約事例が多くあれば参考になるでしょうし、それ以外でも周辺に類似物件がある場合はその成約事例も参考とします。周辺に成約データが豊富にある場合は、その分見積もり精度も上がるでしょう。
一方で、一戸建てや土地など唯一無二の不動産や、個性が強い不動産の見積もりには不向きなため、その場合は次にご説明する訪問査定から始めたほうがいいでしょう。
以上のように不動産サイトでの見積もりは、気軽さとスピーディーな情報収集という点でのメリットがあります。最近ではまずはこの不動産サイトで見積もりをする人が多いと思います。
不動産仲介会社による訪問査定を依頼
不動産を売却する場合には、一般的に不動産仲介会社に依頼することが多いかと思います。お願いする不動産仲介会社がある程度決まっている場合には現地に来てもらい、建物、室内の状態、周辺の状況などを実際に見た上でいくらぐらいで売却できそうか見積もりをしてもらうことができます。このような方法を一般的に「訪問査定」と言います。
訪問査定は、来訪する営業担当者と自分のスケジュールなどを合わせなければいけないデメリットがある一方で、実際の部屋を見て専門の人に判断してもらえるということも魅力です。単に売却価格だけの話だけではなく、売り始めのタイミング、その会社がどんな売り方をしてくれるのかなど、売却に関する質問ややアドバイスがその場でもらえる点がメリットであると言えます。
2. 不動産見積もりは無料でできる?有料との違いは?
不動産売却を検討していると、チラシやサイトで「無料査定」というワードを目にすることがあるかと思いますが、
不動産の価格の見積もり(査定)だけでお金をいただくことは、宅建法上認められていないため、査定はすべて無料です。
これは、訪問査定でも同じです。査定会社の担当にアポを取って家に来てもらいます。そして外観や家の内部の状態を見てもらい、「いつ頃までに売りたいか」などのヒアリングを受けるので、不動産仲介会社にそれなりの時間を割いてもらうこととなりますが有料になることはありません。
わざわざ「無料」と強調する理由は諸説ありますが、強いて理由を挙げると「不動産鑑定業者が不動産鑑定評価書を発行するために行う鑑定」との混同を避けるためでしょう。
法律上、対価をもらって不動産の査定(鑑定)を行えるのは不動産鑑定士だけです。
ちなみに、無料の査定報告書は宅地建物取引士が作成しなければいけないという決まりはありません。特に記載上のルールもないので、各社が自由に作成しています。一方、有料の査定(鑑定)は不動産鑑定士でなければ作成できず、作成や記載に関して細かいルールが決められています。
単純な不動産売却ということであれば、詳しく違いを知っておく必要はありませんが、不動産「査定」は無料、不動産「鑑定」は有料と覚えておくといいでしょう。
3. 不動産見積もりを複数の不動産仲介会社に依頼してもいい?
「一度に何社も見積もりを頼むと不動産仲介会社に手間をかけて悪いのでは?」と考える人もいると思います。特に知人に紹介された場合など、なんらかの縁故関係がある場合には、見積もり段階から任せてしまう人もいます。
しかし、現代では複数の不動産仲介会社に依頼するのが普通であり、インターネットなどを駆使して数社に依頼するのがいいでしょう。複数の不動産仲介会社に依頼することで、売却見込み額の精度を高めることができ、手続き費用などを含めた資金計画のシミュレーションがしやすくなると思います。
4. 不動産見積もりの注意点
気楽に行える不動産の見積もりでも、多少の注意点はありますので、それを以下で解説します。
複数はいいが多すぎてもだめ
無料でできるということでサイトはもちろん、訪問査定も多くの会社にお願いするのはよくありません。すこしでも高く売ってくれる会社を探したいので、多くの不動産会社に見積もりを依頼したい気持ちも理解できますが、見積もりをしてもらうためには短期間で多数の営業担当と同時にやりとりをしなければいけないため、余計な混乱が生じやすいです。まずは見積もりをお願する前に会社そのものを吟味して、信頼できそうな2〜3社の不動産仲介会社に絞ったほうが余計な迷いは生じなくて済むでしょう。
見積額が高ければいいわけではない
売却価格の査定は見積もりにすぎません。実際の成約価格はそのときの市場状況や購入希望者との交渉で決まります。したがって、ただ単に見積もりが高いという理由でA社を選んだとしても、A社がなんとか仲介手数料が欲しいので、購入者の希望価格を重視し、売り価格を下げるという可能性もあるでしょう。しっかりと査定した金額の根拠を聞いて、もし売れない場合にどのくらい見積額を修正しなければならないかも聞いておいたほうがいいと思います。
販売能力も見る
不動産が売れるかどうかは、もちろん売却価格も大事ですが、その不動産を欲しがる人を早く見つけることができるマッチング力や自分が売主になった時のニーズを営業担当者が汲み取ってくれるかなども大切な要因となります。
したがって、その不動産仲介会社の販売チャネルや売却サポートサービスを各社で比較して判断してみましょう。
不動産は地域によって特性があり、また売買と賃貸はまったく違います。地域や仲介内容に専門性が高いと、販売能力も高い傾向にあると言えます。
売却実績をチェックする
売却実績をチェックすることで不動産仲介会社の良し悪しを判断する参考になります。その方法としてインターネットで実績を見るのもいいですし、宅建業の東京都知事(〇)第△△△号という免許番号の(〇)部分の数字が大きいほど更新回数が多く、業歴が長いので実績があるという判断ができるとも思います。
もっと詳しく知りたい方はそれぞれの地方自治体の担当窓口で「宅地建物取引業者名簿」を見るといいでしょう。そうすることで貸借対照表や損益計算書などの決算書や営業実績に加え、行政処分歴などまでも調べることできます。
5. 不動産見積もりサイトのおすすめ!ノムコム
不動産サイトはいくつもありますが野村不動産ソリューションズが運営する不動産情報サイト「ノムコム」での査定・売却がおすすめできるポイントを紹介します。
- ネットで受付をしているが、その価格判断は営業担当者が行っているため、過去のデータを踏まえつつ今後の見込みを反映した値付けができる。
- 3DやVRなど最新テクノロジーを使って、売りたい物件を紹介してくれる。
- 売却に伴い発生する設備補修、家の清掃、不用品処分、大きな荷物の預かりなどのプラスのサポートが充実している。
見積もりが早いだけや高いだけのサイトは、真にお客の立場になっているかどうかは分かりません。
多少の時間や手間がかかっても、人生にそうそうない不動産の売却という一大イベントを行うためのパートナー探しは、やはり実績とサポートの充実度から選ぶべきであり、その点でもノムコムはお勧めできると思います。
6. 不動産見積もりはノムコムで
今回は売却時における不動産の見積もりについてご説明しました。今はネットを使い、複数の会社に簡単に見積もりを依頼できる時代だからこそ、「どれを選ぶか」というご自身の判断が重要になってきます。
そのなかでもノムコムは信頼できるものでしょう。ぜひノムコムを使って不動産見積もりをしてみてください。
不動産コンサルタント
不動産鑑定士として25年のキャリアを持つ。訴訟や調停、並びに相続等の税務申告のための鑑定評価書の作成が得意。 最近はマレーシアを中心としたビザの取得と海外移住のサポートを通して、トータルな資産コンサルティングも展開している。
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