タワマン低層階の知られざる魅力とは?メリット・デメリットをご紹介

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タワマンと言えば、眺望が堪能できる高層階での暮らしをイメージする人が多いでしょう。しかし、低層階にもあまり知られていない魅力があります。そこでこの記事では、タワマン低層階のメリット・デメリットをまとめました。この記事を読めば低層階にも興味が湧いてくるはずです。

目次

1. タワマン低層階とはどの階を指す?

タワマンでは何階までが低層階というのか、明確には決まってはいません。そこでここでは、マンションによる一般的な低層階の目安を表にまとめてみました。

マンション低層階の目安
10階建てマンション 1〜3階
15階建てマンション 1〜5階
20階建てマンション 1〜7階
40階建てマンション 1〜10階

40階建て以上のタワマンでは、14〜15階も低層階に含まれることもあります。ちなみに、何階建て以上が「タワマン」という決まりもありませんが、建築基準法においては、高さが60mを超える建物を「超高層建築物」としています。そのため、高さが60mを超える20階建て以上のマンションを「タワーマンション」、通称「タワマン」と呼ぶことが多いようです。

2. タワマン低層階のメリット

ここでは、タワマン低層階のメリットを紹介します。

2-1. 高層階に比べて家賃・価格が安い

タワマンは高層階ほど家賃や価格が高く、資産価値も高いといわれています。しかし、低層階と高層階は階数が違うだけで、立地は同じですし、内装も同じようなケースがほとんどです。そのため、高層階よりも家賃や価格が安いほか、タワマンならではの次のようなメリットもあげられます。

・セキュリティ性が高い
・エントランスや内装が豪華である
・建物内部に充実した共用施設がある
・便利なコンシェルジュサービスを受けられる
・高ブランドのタワマンに住める

例えば、大手の不動産企業が手がけるシリーズもののタワマンなどには、大きなブランド力があります。ハイブランドのマンションに安く住めるため、得をしたような気持ちになれるでしょう。

2-2. エレベーターの待ち時間が少なくすぐ外出できる

タワマンの高層階に住むと、少し外出したくても、地上に出るまで時間が相当かかります。特に、エレベーターの利用がもっとも集中する朝の通勤や通学の時間帯には、ストレスを感じる人も多いでしょう。

一方、低層階の場合は、エレベーターが混雑していても最悪階段を使えば問題ありません。エレベーターの待ち時間が少なく、ストレスなくすぐに外出できるのも低層階のメリットです。

2-3. 高層階よりも地震時に揺れが少ない

タワマンが建てられる土地は、地盤が強固であることが多く、建物も耐震性に優れた構造になっています。しかし、地震が発生した場合は、高層階のほうが大きく揺れる傾向にあります。

低層階のほうが地震の揺れは少ないほか、災害によって避難するときも、低層階のほうが迅速に避難できるため安心です。停電でエレベーターが止まっても、階段を使えるので問題ありません。地震時の対策がしやすいのも、低層階と言えるでしょう。

2-4. ランダに物を干しても問題ない

低層階では、一般的なマンションと同様に、ベランダに洗濯物を干すことが可能です。高層階ではベランダの強風が激しく、安全面の観点から洗濯物が干せなかったり、落ちるおそれのあるものを置けなかったりします。

また、否応なしに室内に入ってくる太陽の日差しで、夏は暑くなりやすいなど、高層階ならではのデメリットも。その点、低層階であれば、比較的日差しの影響も受けにくいです。

3. タマワン低層階のデメリット

ここでは、タワマン低層階のデメリットを紹介します。

3-1. 眺望があまり良くない

タワマンの低層階では、タワマンならではの魅力である眺望が、高層階にくらべ期待できません。眺望が気になるようであれば、購入する前の内覧でしっかりチェックしておきましょう。時間帯によっても景色が異なるため、昼夜確認するのがおすすめです。

建物が完成前で内覧ができない場合は、モデルルームなどで眺望のイメージ画像を見られることが一般的です。購入前にしっかり確認しておきましょう。

3-2. タワマンに眺望を求める人には売りにくい

タワマンに眺望の良さを求める人にむけては、低層階だと売りにくくなります。しかし、そもそもタワマン自体の価値は高いため、比較的売却しやすく、大きなデメリットにはならない可能性も高いでしょう。

ただし、低層階よりも高層階のほうが、資産価値が高く、人気があることは事実です。売却時にマンション内で売却競合物件が多くあった場合、価格設定に影響をあたえるプライスリーダー(※)にはなりにくいと考えられます。

※価格相場に影響を与えるリーダー的な存在

3-3. 防音対策が必要になることも

低層階は、高層階にくらべ、ほかの建物と物理的に距離が近くなることが多いため、騒音などが届きやすく室内に響いてしまう可能性があります。例えば、道路を走る車の騒音や人の話し声、駅のアナウンスなどが聞こえる可能性があり、遮音性の高いカーテンにするといった防音対策が必要となるケースがあります。

もし騒音が気になる人は、物件の内覧時に、窓の遮音性能を確認したり、室内でどれくらい騒音が聞こえるのか体感したりしておくと良いでしょう。

3-4. 日当たりに関して周辺建物の影響を受けやすい

タワマンの低層階では日当たりに関して、周辺建物の影響を大きく受ける可能性が高いです。日当たりの条件が悪ければ部屋が暗くなり、湿気がたまったり通気性が低くなったりするおそれがあります。

また、日当たりのほかにも、室内の様子が周辺建物から見えやすかったり、高層階と低層階で設備の仕様やグレードを変えていたりするマンションもあります。購入してから後悔しないよう、内覧時に細かく確認しておきましょう。

4. タワマン低層階は魅力的

タワマンは、素晴らしい眺望が楽しめる高層階の人気が高いですが、比較的低予算でタワマンに住めて、便利な共用施設が使える低層階も魅力的です。眺望よりも予算を抑えたい人や、災害時などの安全面を重視したい人には、低層階が向いています。ただし、周辺の建物の状況によってタワマン低層階の住み心地は大きく変わります。購入してから後悔しないためにも、納得がいくまで内覧したり情報収集したりして、自身に合った物件を探していきましょう。

矢野 秀一郎

矢野 秀一郎

宅地建物取引士
不動産売買の仲介営業、戸建分譲事業のプロジェクトリーダー、新築・リフォーム工事の現場監督など、不動産会社2社に勤務し、不動産および建築業務を幅広く担当。現在は、これらの経験を活かし、不動産・金融特化ライターとしてライティング・記事監修を行っている。

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