【2024年】マンション価格の今後は?高額で売却するポイント解説

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【2024年】マンション価格の今後は?高額で売却するポイント解説

マンションの売却価格は、さまざまな要因で変動を続けています。マンション自体の条件の他にも、情勢や金利、人口などでも増減するので、今後の推移に注目が集まっています。

本記事では、今後のマンションの売却価格の推移を解説します。最新のマンション価格や、今後の推移に関する懸念点など、最新のデータを踏まえてまとめました。少しでもマンションを高額で売却したいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

目次

1. 【独自調査】マンションの成約価格に関するアンケート

本記事では、マンション売却経験者を対象に、成約価格が想定よりも高かったかどうかについてアンケート調査を実施しました。

マンション売却で成約価格は想定より高かったですか?

調査の結果は、想定通りの価格で売却できた人は46%、想定より高かった人は29%、想定より安かった人は25%という結果になりました。

基本的には想定通り、もしくは想定以上の価格で売却できそうですが、少なくない確率で想定より安い成約価格になることもありそうです。

できるだけ想定内での成約価格となるよう、マンションの価格の推移は定期的にチェックしておいた方が良いでしょう。

2. 【2024年最新】マンション価格の推移

全国の不動産物価指数

まず、最新データに基づいてマンション価格の推移を解説します。国土交通省の調査によると、マンションの物価指数の推移は上のグラフのとおりです。不動産物価指数とは、成約価格情報に基づいて、不動産価格の動向をエリア別に指数化したものです。

上のグラフを見てもわかるように、マンションの価格は2008年頃下落して以降、現在まで上昇傾向にあります。2008年はリーマンショックがあり、世界的な金融危機が原因で日本でも不動産物価指数が低迷しました。

以降緩やかな回復傾向にありましたが、現在まで続く上昇へのターニングポイントとなったのは、2013年の低金利政策開始です。2020年付近でコロナ禍による影響がやや見られましたが、低金利状態の継続や、リモートワークなど家での過ごし方を見直す動きによって上昇傾向は継続しています。

最近では20243月に、日銀はマイナス金利政策の解除を発表しました。不動産価格への影響が懸念されましたが、当面は緩和的な環境を続けることが見込まれているため、20245月時点でも上昇傾向に変化はありません。

3. マンション価格の今後を左右する6つの要因

マンション価格の今後を左右する6つの要因

マンション価格は、上昇傾向を続けていることがわかりました。では、なにが原因で上昇を続けているのでしょうか。この章では、マンション価格を決める6つの要因を解説します。

3-1.円安による海外投資家の需要

円安は不動産価格上昇の原因のひとつです。日本の不動産は海外投資家から人気が高く、円安で買い求めやすくなった不動産を購入する動きが活発になっています。

日本の不動産が海外投資家に注目されている理由は大きく2つです。1つは、2013年から長期的に金融緩和が継続され金利が安定している点、もう1つはリモートワークが普及する海外に比べてオフィス需要が高く、ビルなどの不動産投資に利が見込まれる点です。

このように元々人気が高かったことに加えて、円安で日本の不動産が買いやすくなっているため、投資需要が高まり、価格の上昇の原因となっています。

3-2.新築マンションの着工数

新築マンションの着工数が減ると、中古需要の上昇につながります。需要が高まると価格も上がりやすくなるので、マンションを高く売れる可能性も高まるでしょう。

株式会社不動産経済研究所の調査によると、2023年の新築マンションの発売戸数は全国で65,075戸でした。前年の72,967戸から10.8%減少しています。同調査の2014年の発売戸数83,205戸と比較すると、2万戸弱も減少していることがわかりました。

マンションの発売戸数は減少傾向を続けており、需要に対して供給が低く、価格の高騰につながっています。新築マンションを購入できない人が中古マンションを視野に入れることで、中古マンションの価格が上がったり、売れにくかった物件にも需要が生まれたりする可能性があります。

3-3.世界情勢による建材費の変動

世界情勢もマンション価格に大きく影響します。現在は、さまざまな原因で建材費が高騰しており、それに伴ってマンション価格も高騰しています。

世界情勢が原因というとウッドショックなど、木材の高騰が思い浮かぶ人は多いかもしれません。しかし、マンション建築で多く使用される生コンクリートの価格も値上がり傾向を見せています。東京地区生コンクリート協同組合によると、2020年に1㎥あたり1.5万円だった価格は段階的に値上がり、20244月には1㎥あたり2.2万円まで値上がりしました。

このように生コンクリートを始め、建材が高騰すると、新築マンション・戸建ての価格が上昇します。すると新築物件の購入が難しい購入希望者が中古物件を購入する動きが活発になり、中古マンションの価格の上昇も見込まれます。

3-4.建築業界の人手不足

建築業界では慢性的な人手不足が続いています。国土交通省の調査によると、2022年の建設業就業者数は479万人で、ピーク時の1997年と比較しておよそ30%ほど減少しました。建設業就業者は高齢化が進んでおり、次世代への技術承継が進まないことも懸念されています。

人手不足が続くと、人手を確保するために賃上げといった処遇改善がおこなわれることも多いです。マンションの販売側からみると人件費が上がることになるため、販売価格も上げざるを得なくなります。

このように、建築業界の人手不足の問題も、マンションの価格高騰につながっています。他の要因と同じく、新築マンションの価格が高騰すれば、中古マンション市況にも影響があるでしょう。

3-5.住宅ローンの金利

住宅ローン金利の影響も大きいです。多くの人がマンションの購入に住宅ローンを利用するため、金利が下がると購入意欲が増して需要が高まる傾向があります。

中古マンション市況でいうと、住宅ローン金利が上がると、売り出し価格を下げて市場に出す必要も出てきます。住宅ローン金利は、新築だけでなく、中古マンションの市況にも大きく影響する要因のひとつです。

2024年3月にマイナス金利政策の解除が発表されたことで、住宅ローンへの影響も懸念されています。日銀の方針をみる限り、金利の急激な上昇はないとされています。とはいえ、金利上昇で将来返済負担が増えることを懸念し、固定金利など月々の返済負担が大きくても金利の変動に影響されない商品のニーズが高まるかもしれません。また、少しでも月々の返済負担を下げるために、買主が予算(購入したいマンションの価格)を見直すことで、新築マンションと比べると価格の低い中古マンションの需要増も見込まれます。

また、金利が上昇して、住宅ローンの返済が難しくなった人がマンションの売却に踏み切ることもあるでしょう。このように、金利上昇の影響によって、中古マンション市場の動きも活発になる可能性があります。

3-6.地域別の人口変動

マンションの価格は、人口が多く、需要が大きい地域では価格が上がりやすいです。反対に、人口が少ない地域では需要が少ないため、価格は安い傾向にあります。首都圏など人口が多い地域のマンション価格が高騰している原因の多くは、人口にあります。

つまり、今後人口の変動によってマンション価格が上下する可能性も大きいです。首都圏や大阪・愛知といった大都市圏では人口増加の傾向が見られますが、その他の地域の人口は減少傾向にあります。コロナ禍でリモートワークが普及したことにより、首都圏から地方へ移住する人が増加しましたが、増加は一時的で現在は収まりつつあります。

日本の総人口は少子高齢化や出生率の低下などの影響で減少を続けています。しかし、東京都など一部の地域に人口が集中しているため、そうした地域のマンションの価格は上昇傾向にあります。今後も人口変動が原因で、地域によってはマンション価格が上昇する可能性もあります。マンション価格の変動が知りたいなら、今後の人口動向にも注目しましょう。

4. マンションの売却価格高騰を待つ問題点

マンションの売却価格高騰を待つ問題点

マンションの売却を考えているなら、少しでも高く売れる時期を選びたいものです。しかし、「もっと高騰するかも」と価格上昇を待って売却を見送ることには、いくつか問題点もあります。

4-1.暴落の正確な予測は困難

マンション価格はさまざまな要因で変動を続けています。そのため、価格の急騰はもちろん、暴落についても正確に予測することはできません。

過去には、バブル崩壊やリーマンショックで暴落が起きましたが、正確に暴落を予測することはできず、多くの不動産業者が倒産に追い込まれています。最近の事例では、新型コロナウイルスの影響により取引件数が減少し、中古マンション価格にも影響しました。

このように、マンションの価格の推移は予想が難しいものです。想定外のタイミングで、災害や不況に陥るような出来事が起き、暴落が起きる可能性もあります。「上昇傾向だから」と売却を見送っていると、思わぬ事態が発生するかもしれません。

4-2.維持費の負担が続く

売却時期を見極めている間にも、マンションの維持費の負担は続きます。住宅ローンを払い終えていたとしても、固定資産税・管理費・修繕積立金・各種保険料など、維持費負担は軽くはありません。

高値になるのを待って売却しても、その間に支払っていた維持費を考えると、あまりプラスにならないケースもあります。また、空き家のまま放置しておくと、設備に不具合が出やすくなるなど、修繕費用がかかることも多いです。

さらに、管理費や修繕積立金は、建築費高騰や人件費高騰のあおりを受けています。今後値上がりすることも考えられるので、上昇を待つよりも早めに売却して手放したほうがよいケースもあります。

※関連記事:マンション管理費の相場はいくら?修繕積立金の相場とあわせて解説

※関連記事:マンションの修繕積立金の相場は?値上がりする理由についても解説

4-3.築年数による価値の低下

マンションの資産価値と築年数

また、築年数による価格減少も避けて通れません。マンションは新築から築年数がたつごとに価格が減少していきます。マンション市況が盛り上がり、価格上昇があったとしても、築年数による価格の低下によって相殺される可能性も高いです。

同じ不動産で比べると、マンションは木造戸建て住宅と比較して価格の低下が穏やかな傾向にあります。東京都の中古マンションの例をみてみましょう。レインズの調査によると、202413月の取引では、中古マンションの築年数と平均成約価格は次のとおりです。

築年数

成約価格平均

成約件数

~築5

8,899万円

465件

~築10

8,081万円

834件

~築15

7,492万円

690件

~築20

6,925万円

776件

~築25

5,987万円

628件

~築30

4,969万円

422件

30年~

3,260万円

1,443件

この調査でも、築年数が経過するごとに成約価格平均が低下していることがわかりました。状態が良いマンションや、資産価値が高いマンションなど、価値が下がりにくいマンションもありますが、一般的には時間が経過するほど安くなってしまう傾向です。

※関連記事:家を高く売りたい!売却の流れや基礎知識、 ポイントなどを解説

5. 今後も使えるマンション価格で損しないコツ

今後も使えるマンション価格で損しないコツ

マンション売却で損しないためには、価格の動向を見守る他にも、いくつかコツがあります。今回は売却で損をしないためにできる6つのポイントを紹介します。

5-1.最新の相場を調べる

まずはマンションの相場を知ることが大切です。相場を知っておくと、マンションを売るべきか判断できる他、不動産会社の査定結果が妥当か判断できるなど、さまざまなメリットがあります。

自分でマンションの相場を調べるなら、不動産情報ライブラリやREINS Market Informationなどの利用がおすすめです。公的に不動産取引情報を集めて統計を出しているので、信頼性のある情報で安全に利用できます。

また、不動産会社に査定を依頼することもおすすめです。不動産会社の査定は、今後3ヵ月で売却が見込まれる価格を提示してもらえます。自分で調べる方法と異なり、不動産会社が持つ最新の情報や、マンション自体の状態なども踏まえて価値を知ることができます。複数社の結果を比較すると、だいたいの相場観を養うこともできるでしょう。

※関連記事:中古マンションを売却する流れや失敗しないための相場の調べ方

5-2.信頼できる不動産会社に売却を依頼

マンションの売却は、仲介を依頼する不動産会社の裁量も大きいです。マンションの査定から始まり、広告による宣伝など、売却活動は主に不動産会社の担当者がおこないます。信頼できる不動産会社に依頼することが、マンション売却成功の第一歩です。

信頼できる不動産会社かは、査定を依頼した際の対応などで判断しましょう。積極的にコミュニケーションを取って、話がわかりやすいか、希望を反映してくれるかなど、力量や相性を判断します。

大切なマンションの売却を任せられるかどうかという基準で、不動産会社のサービスを比較し、自分に合った会社を選びましょう。

※関連記事:満足度の高い不動産会社はどうやって選ぶ?

※関連記事:住みながら家を売る完全ガイド!不動産会社選び~売るコツまで網羅

5-3.値下げを想定した売り出し価格

売り出し価格は、値下げされることを意識して決定しましょう。

マンションの売り出し価格の最終的な決定権は売主にあります。相場や自身の希望に合った売り出し価格を設定する必要がありますが、購入を検討した人から値下げ交渉を受ける場合も珍しくありません。売り出し価格は、値下げに応じても希望価格での売却がかなうように設定しましょう。

事前に値下げに応じられる最低価格を決めておくと交渉がしやすいです。最低価格は不動産会社の担当者とも共有し、無理な値下げには応じないようにしましょう。

※関連記事:マンションの売り出し価格とは?決め方や成約価格との違いを解説

※関連記事:中古マンションの価格の種類と高値で売る方法

5-4.内覧で購入希望者に好印象

内覧は、売主が購入希望者と直接コミュニケーションを取れる唯一の機会です。購入希望者にとっては、検討しているマンションを実際に見ることができる機会なので、好印象を与えることができれば成約にもつながります。

良い印象を与えるには、整理整頓や掃除も重要です。不潔で散らかった部屋では、良い暮らしのイメージがしづらく、購入を敬遠されてしまう可能性もあります。事前に整理整頓や掃除をして、清潔にしましょう。

また、購入希望者から質問を受けたらすぐに答えられるように用意しておくと安心です。住んでいたからこそわかることは多々あるので、デメリットも含めて答えられるとよいでしょう。

※関連記事:住みながら家を売る完全ガイド!不動産会社選び~売るコツまで網羅

5-5.マンション売却の期間に余裕

マンションの売却は急がず、期間にゆとりをもっておこないましょう。マンションなど不動産の購入は大きな費用がかかるため、希望に合う家をゆっくり探す人も多いです。売却期間に余裕があれば、希望価格で購入してくれる人が現れるまで待つことができます。

マンション売却にかかる期間は、一般的に36ヵ月程度です。タイミングによっては1年以上かかる場合もあります。相場に合わない価格を設定している場合など、値下げが必要なケースもありますが、不動産会社と相談しながら購入希望者を待ちましょう。

※関連記事:不動産売却にかかる平均期間とは?詳細スケジュールとポイントを解説

5-6.最新の税制で控除・特例を活用

マンションを売却すると、多くの場合売却金として所得が発生します。マンションを売却したら、翌年に確定申告をして税金を納めなければなりません。このとき、利用できる特例や控除制度を知っていると、税金の負担がなくなったり軽減されたりと制度を活用することができます。

例えば、売却したマンションが自分が住んでいた家であった場合、条件を満たすと売却利益から最大3,000万円を控除できる制度があります。これを居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例といい、確定申告をすることで利用が可能です。

また、もしも売却でマイナスが出てしまった場合は、損益通算という方法で他の所得からマイナス分を控除できます。買いかえや住宅ローン残債を相殺できなかった場合には、相殺しきれなかったマイナス分を翌年以降3年まで繰り越すことも可能です。

利用できる制度がないか調べて確定申告をしましょう。

6. マンション価格の今後で気になる疑問

マンション価格の今後で気になる疑問

最後に、今度のマンション価格を考えていくうえで気になる疑問に答えました。ぜひ参考にしてください。

6-1.価格が下がりにくいマンションとは?

経年によってマンションは価値が下がっていきますが、条件の良いマンションなら、他のマンションと比べて価値の下がり幅が緩やかになります。条件の良いマンションとは、例えば次のようなマンションです。

  • 駅近など立地条件が良いマンション
  • 管理が行き届いているマンション
  • ブランド力があるマンション
  • ヴィンテージマンション

まず、立地条件が良く、利便性や居住性が高いマンションは、築年数がたっていても需要があるため価格が下がりにくいです。また、管理体制が整っており、適切なメンテナンスや修繕がおこなわれているマンションも人気を集めています。

ブランド力があるマンションとは、大手不動産会社が分譲するブランドマンションやタワーマンションのことです。規模が大きく、管理体制が整っていることが多いので、価値が下がりにくい傾向にあります。

最後にヴィンテージマンションとは、東京では目黒・赤坂・青山などにあるマンションです。年を経て使い込まれた美しさや希少性が評価されています。築40年を超えても人気の高い物件もあります。

※関連記事:古いマンションの選び方。築年数40年超えでも「買い」?|不動産売却【ノムコム】

6-2.売却タイミングは誰に相談?

マンションの売却タイミングに迷ったら、不動産会社に相談するのが無難でしょう。不動産会社は、最新の不動産市況や、周辺の競合物件、過去の取引情報など、さまざまな情報を持っています。確かな根拠に基づいて、最適な売却タイミングを提案してくれるでしょう。

ノムコムでは、無料で相談できる売買相談ダイヤルを設置しています。年中無休で対応しているので、売却でお悩みの場合はご相談ください。

また、資産状況を踏まえてアドバイスがほしい場合は、ファイナンシャルプランナーの有資格者に相談するのもおすすめです。住宅ローンの返済に不安があり、売却を考えている場合は、借り入れている金融機関に問い合わせてもよいでしょう。

7. まとめ

まとめ

マンションの価格は、2013年の低金利政策以降、上昇傾向を続けています。20243月にマイナス金利政策の解除が発表されましたが、金利上昇によって急激にマンションの価格が増減することはないと考えられています。

しかし、マンション価格は金利の他にも世界情勢や需要・人口変動、人手不足など、さまざまな要因で変動を続けてきました。今後なんらかの原因で急騰・急落することを正確に予測することは難しいでしょう。

マンションの売却時期を検討しているなら、不動産会社の査定を受けて相場を知ることをおすすめします。マンションの価格は築年数がたつほどに低下していくので、タイミングを待たずに早く売ったほうが高く売れる可能性もあります。信頼できる不動産会社に相談して、マンション売却で損をしないように行動しましょう。

※本記事は2024514日時点の情報をもとに記載しています。法令等の改正により記載内容について変更となる場合がございますので予めご了承ください。

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