不動産税金ガイド

1.購入するときの税金

5.住宅ローン控除

個人が住宅ローンを利用し、一定の条件を満たす住宅の購入や新築、増改築等を行い、居住の用に供した場合には、住宅ローンの年末残高を基に計算した金額を、居住の用に供した年分以降の所得税等から控除することができます。なお、初めて住宅ローン控除の適用を受ける場合には、一定の書類を添付して確定申告を行わなければなりません。

また、増改築等とは、一定のバリアフリー工事、マンションの区分所有部分の床・階段・壁の過半について行う修繕・模様替えの工事等をいいます。

【1】控除の内容

控除の対象となる借入金の限度額、控除率
■一般住宅の場合
居住年 新築or中古 借入限度額 控除率 控除期間 年間最高控除額 合計最高控除額
令和4年・令和5年 新築 3,000万円 0.7% 13年 21万円 273万円
中古 2,000万円 10年 14万円 140万円
令和6年・令和7年 新築 2,000万円 10年 14万円 140万円
中古 14万円 140万円
■認定住宅の場合(認定長期優良住宅(※注1)および認定低炭素住宅(※注2))
居住年 新築or中古 借入限度額 控除率 控除期間 年間最高控除額 合計最高控除額
認定住宅 令和4年・令和5年 新築 5,000万円 0.7% 13年 35万円 455万円
中古 3,000万円 10年 21万円 210万円
令和6年・令和7年 新築 4,500万円 13年 31.5万円 409.5万円
中古 3,000万円 10年 21万円 210万円
ZEH水準省エネ住宅 令和4年・令和5年 新築 4,500万円 13年 31.5万円 409.5万円
中古 3,000万円 10年 21万円 210万円
令和6年・令和7年 新築 3,500万円 13年 24.5万円 318.5万円
中古 3,000万円 10年 21万円 210万円
省エネ基準適合住宅 令和4年・令和5年 新築 4,000万円 13年 28万円 364万円
中古 3,000万円 10年 21万円 210万円
令和6年・令和7年 新築 3,000万円 13年 21万円 273万円
中古 10年 21万円 210万円

(注)その人の年間に支払っている所得税額を超えて控除はされません。

※建物の認定基準
  • ・「長期優良住宅」(劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性、可変性、バリアフリー性、省エネ性)の基準に適合していること。基本的には現行の住宅性能表示制度の一定基準を満たしていること。
  • ・一定の認定基準にもとづいて維持保全をはかること。
  • ・住宅の規模が一定以上であること。
  • ・良好な居住環境が形成されていること。
※認定長期優良住宅の場合は新築等の場合に適用があり、中古取得には適用がありません。

  • (※注1)「認定長期優良住宅」として認定されるには
    地方自治体に「長期優良住宅建築等計画」を申請します(通常は住宅メーカーやディベロッパーなどが行います)。
    計画書が国土交通省の定める下記の認定基準などを満たしていれば、一定の減税措置が受けられます。
  • (※注2)認定低炭素住宅とは都市の低炭素化の促進に関する法律(地球温暖化を抑制するため都市の低炭素化の促進を図り、都市の健全な発展に寄与することを目的とした法律)に基づき、同法の認定基準を満たした低炭素建築として新築等されたものをいいます。

【2】住宅ローン控除が受けられる条件

控除が受けられる条件は、以下の通りです。

  • ・適用期限は、2022年1月1日から2025年12月31日までに入居すること。
  • ・返済期間が10年以上の住宅ローンで年末に残債があること。
  • ・住宅を取得または増改築した日から6ヵ月以内に住み、適用を受ける各年の12月31日まで引き続き居住していること。
  • ・適用対象者の控除を受ける年分の合計所得金額が2,000万円以下であること。(取得した住宅の床面積が40m2以上50m2未満の場合には、合計所得が1,000万円以下の場合に適用される。)
  • ・国内に住所を有する者、又は、取得時まで引き続き国内で1年以上住所を有する者。
  • ・入居年の翌年3月15日までに確定申告を行うこと。

(注)中古住宅を「生計を一にする親族等」から購入し、以後もその者と生計を一にする場合に、住宅ローン控除減税は適用されません。

【3】住宅ローン控除が受けられる住宅の条件

・登記簿上の専有面積が50m²以上(合計所得が1,000万円以下の場合は40㎡以上50㎡未満)で床面積の1/2以上が自己居住用であること。
・増改築の場合は増改築後の面積が50m²以上(合計所得が1,000万円以下の場合は40㎡以上50㎡未満)
・マンションの場合は、階段や通路などの共有部分については床面積に含めない。
・店舗や事務所などと併用になっている住宅の場合は、店舗や事務所などの部分も含めた建物全体の床面積よって判断する。
・夫婦や親子などで共有する住宅の場合は、ほかの人の共有持ち分を含めた建物全体の床面積によって判断する。
・増改築の場合には、工事費用の額が100万円を超えており、その2分の1以上の額が自己の居住用部分の工事費用であること。
・中古住宅の場合は、昭和57年以降に建築された住宅が対象となる。

【4】住宅ローン減税が受けられないケース

・適用を受ける住宅に居住するようになった年、その前年およびその前々年に次の譲渡所得の特例を受けているとき。
  • ・居住用財産の3,000万円特別控除
  • ・居住用財産を譲渡した場合の軽減税率。
  • ・居住用財産の買いかえ・交換の特例。
  • ・既成市街地等内の中高層耐火共同住宅の建築のための買いかえ(いわゆる等価交換)の特例。
以上の特例により取得した住宅は、この住宅ローン減税の適用はありません。
・適用を受ける住宅に居住するようになった年の翌年、またはその翌々年中に旧居住用資産を売却し3,000万円特別控除等の特例を受けたとき。
・適用を受けることができる10年又は13年のうちに、所得金額が3,000万円(令和4年1月1日以後に居住の用に供した場合には2,000万円)を超えている年がある場合は、その超えている年分。
・贈与による取得、又は取得の時に生計を一にしており、その取得後も引き続き生計を一にする親族多特別な関係のある者などからの取得。
・親族や知人からの借り入れは全て特別控除の対象とならない。
・居住のように供する住宅を2つ以上所有する場合、控除の適用対象は主として居住のように供する一つの住宅に限られる。

【5】その他のケース

(1)土地を取得した場合
基本的に土地のみの取得だけでは住宅ローン控除を適用できません。ただし、住宅とともに取得した土地は控除対象になりますが、土地取得後2年以内にその土地上に住宅ローンを付きで住宅を取得し、6ヵ月以内に入居しなければなりません。なお、建築条件付宅地分譲(3ヵ月以内に請負契約を締結すること)についても同様です。
(2)増改築時した場合
  • ・自ら持っている住宅に居住する前に増改築をし、その後6ヵ月以内に居住した場合「住宅ローン減税制度」の対象になります。
  • ・親が所有する住宅を子が住宅ローンを組んで増改築しても「住宅ローン減税」の対象にはなりません。
  • ・配偶者などと共有している住宅を、その一方だけが増改築するケースでは、贈与の問題や「住宅ローン減税」の仕分けが複雑となりますので、事前に税理士などに相談してください。
(3)転勤をした場合
  • ・単身赴任の場合
    住宅ローン控除は「居住者」に限られますので居住していない期間は住宅ローン控除の適用が受けられません。但し、単身赴任で住宅の取得等の日から6か月以内に本人の家族が引き続き居住し、転勤命令等が解消された後にその家屋の所有者が同居すると認められる場合には、引き続き住宅ローン控除の適用があります。
    海外転勤の取り扱いは次の通りとなります。
    この制度の適用対象者が「居住者」に限られているため、家屋の所有者の転勤先が国外で「非居住者」に該当する非居住者期間中は、基本的にこの適用がありません。ただし、以下(イ)(ロ)の場合については適用を認めています。
    • イ ) 2016(平成28)年3月31日以前に住宅の取得等をした場合居住者期間中に取得等をして、帰国後本人の家族とともに年末まで引き続き居住した場合には、残存控除期間分の特別控除の適用があります。
    • ロ ) 2016(平成28)年4月1日以後に住宅の取得等をした場合家屋の所有者が居住者であるか非居住者であるかにかかわらす、その本人の家族がその家屋に年末まで引き続き居住していれば、特別控除の適用を受けることができます。ただし、居住期間中の給与所得や出国後の国内不動産所得などの総合課税の対象となる国内源泉所得がある年分に限られます。
  • ・家族とともに転勤の場合
    特別控除の適用を受けていた者が居住のように供しなくなった日の属する年以降、住宅借入金等特別控除等の適用は受けられませんが、次のすべての要件を満たす場合は、その家屋を再び居住の用に供した日の属する年以後、残存控除期間につき、この特別控除の再適用を受けることができます。
    • 1. 勤務先からの転任の命令その他これに準ずるやむを得ない事由があること。
    • 2. 平成15年4月1日以後に、その家屋をその者の居住のように供しなくなったこと。
    • 3. 家屋を居住のように供しなくなる日までに、一定の手続きを行っていること。
(4)多世帯同居改修工事の場合
個人が自己所有の家屋について、一定の多世帯同居改修工事をして、平成28年4月1日から令和5年12月31日までの間に自己の居住のように供している場合には、特別控除の適用があります。
特定増改築等住宅借入金等特別控除
居住年 2016(平成28)年4月1日から2023(令和5)年12月31日までの間
工事費用の額 50万円超(国等からの補助金を除く)で、2分の1以上の額が自己の居住用部分の工事費用
合計所得金額 3000万円以下
床面積 50平方メートル以上であり、2分の1以上の部分が自己の居住用
借入金 5年以上にわたり分割して返済する方法になっている増改築等のための一定の借入金又は債務
※増改築等の日から6か月以内に居住の用に供し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続き居住をすること。

【6】住民税からの控除

所得税額から控除しきれなかった金額があるときには、翌年の住民税から一定金額を限度として控除することができます。

居住年(2022年4月~2025年12月)
控除限度額
その他(個人間売買で中古住宅を取得した場合等) 所得税の課税所得金額等×5%(最高97,500円)

【7】住宅ローン控除の注意点

■控除の申告

住宅ローン控除を受けるためには、確定申告が必要です(ただし、2年目からは年末調整)。確定申告書の「住宅借入金(取得)等特別控除」欄に必要事項を記入し、借入金の年末残高等証明書等の一定の書類を添付して申告します。

【8】災害を受けた場合

住宅借入金等特別控除の適用を受ける家屋が、災害により平成28年1月1日以後に居住の用に供することができなくなった場合、平成29年分以後の適用期間内においても、この控除を引き続き受けることができます。

東日本大震災の被災者等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例について適用期限を令和7年12月31日まで4年延長するとともに次の措置が講じられる。

  • ① 再建住宅の取得等をして令和4年から令和7年までの間に居住のように供した場合の再建住宅借入金等の年末残高の限度額(借入限度額)、控除率及び控除期間は次の通りとなる。

    居住年 借入限度額 控除率 控除期間
    令和4年・令和5年 5,000万円 0.9% 13年
    令和6年・令和7年 4,500万円
    ※上記の金額等は、再建住宅の取得等が居住用家屋の新築又は居住用家屋で建築後使用されたことのないもの若しくは宅地建物取引業者により一定の増改築等が行われたものの取得である場合の金額等であり、それ以外の場合(既存住宅の取得または住宅の増改築等)における借入限度額は一律3,000万円と、控除期間は一律10年とする。
  • ② 令和7年1月1日以後に居住の用に供する再建住宅のうち、警戒区域設定指示等の対象区域外に従前住宅が所在していた場合については、本特例の適用ができないこととする。

【9】認定住宅新築等特別控除(住宅ローンなしの特例)

認定住宅(認定長期優良住宅又は認定低炭素住宅)又は
ZEH水準省エネ住宅の新築等を行った場合
消費税 8%又は10% 免税
居住年 2023年12月31日までに居住
控除額 最高650万円×10% 最高500万円×10%

また、その年分に控除しきれない金額は、翌年分の所得税の額から控除することができます。
これは住宅ローンがない場合でも適用できる特例です。

居住年 控除額
2014(平成26)年4月1日~2019(令和元年)年12月31日 43,800円
2020(令和2)年1月1日~2023(令和5)年12月31日 45,300円
■認定長期優良住宅税額控除の適用条件
  • ・国内に住所を有する者、又は、国内に現在まで引き続き1年以上住所を有する者、取得時に非居住者だが一定の条件の者であること。
  • ・住宅を取得した日から6ヶ月以内に居住をすること。
  • ・その年の合計所得額が3,000万円以下であること。
  • ・入居の年、前年、前々年及び入居の翌年、翌々年に不動産を譲渡し、居住用の3,000万円特別控除を受けていないこと。
  • ・入居年の翌年3月15日までに確定申告を行うこと。
  • ・住宅ローン控除の特例を適用しないこと。
  • ・認定長期優良住宅、認定低炭素住宅又はZEH水準省エネ住宅であること。
  • ・登記簿上の床面積が50m2以上で、床面積の1/2以上が自己居住用であり、主たる住居であること。
  • ・新築、又は、建築後使用されていないこと。

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