1.購入するときの税金
4.登録免許税
登録免許税は、不動産を取得して所有権移転登記や保存登記、住宅ローン借入れの場合の抵当権の設定登記などをする場合に法務局に納付する国税です。
計算方法は下記のとおりです。
登録免許税額=課税標準額×税率
【1】税率
登録免許税の課税標準額と税率は以下の通りです。
登記の原因 |
課税標準 |
本則の税率 |
軽減税率 |
認定長期優良住宅の特例※4 |
認定低炭素住宅の特例※4 |
特定の増改築が行われた住宅の特例 |
建物の新築などの 所有権保存登記 |
法務局で認定した課税標準価格※1 |
0.4% |
0.15%※2 |
0.1% |
0.1% |
―― |
建物の購入などによる所有権移転登記 |
固定資産税評価額 |
2% |
0.3%※2 |
0.1% (戸建て住宅0.2%) |
0.1% |
0.1% |
土地の購入などによる所有権移転登記 |
固定資産税評価額 |
2% |
1.5%※3 |
―― |
―― |
―― |
住宅ローンなどの抵当権設定登記 |
債権金額 |
0.4% |
0.1%※2 |
―― |
―― |
―― |
- ※1 新築住宅の不動産価格は登記官の認定価格となります。
- ※2 適用期限:2024(令和6)年3月31日まで
- ※3 適用期限:2026(令和8)年3月31日まで
- ※4 「認定長期優良住宅」「認定低炭素住宅」の特例は、2024(令和6)年3月31日までの取得に適用されます。
■新築建物課税標準価格認定基準表(東京法務局管内 基準年度:2022年度 単位:円/m²)
構造 |
居宅 |
共同住宅 |
木造 |
102,000 |
110,000 |
鉄筋コンクリート造 |
158,000 |
158,000 |
【2】住宅の軽減税率
個人の住宅用家屋に係る登記の軽減税率適用要件は以下の通りです。
一般住宅 |
- (1)取得者の居住の用に供する住宅
- (2)登記簿上の床面積が50m2以上のもの※5
- (3)新築又は取得後1年以内に登記をしている
- (4)新耐震基準に適合している家屋、又は昭和57年1月1日以後に建築された家屋
|
特定認定長期優良住宅 |
- (1)認定長期優良住宅に該当する住宅用家屋
- (2)新築又は建築後に使用されたことのない家屋
- (3)取得者の居住の用に供する家屋
- (4)登記簿上の床面積が50m2以上のもの※5
|
認定低炭素住宅 |
- (1)低炭素建築物(当該低炭素建築物とみなされた特定建築物のうち一定のものを含む。)に該当する住宅用家屋
- (2)新築又は建築後に使用されたことのない家屋
- (3)取得者の居住の用に供する家屋
- (4)登記簿上の床面積が50m2以上のもの※5
|
特定の増改築棟がされた住宅用家屋 |
- (1)宅地建物取引業者が次に掲げる増改築等をした住宅用家屋※6である
- ・(A)又は(B)のいずれかの要件を満たすこと
(A)大規模修繕要件(次の工事費用の合計額が100万円超)
- (a)増築・改築・大規模な修繕・大規模な模様替え
- (b)区分所有部分の床、階段又は壁の過半について行う一定の修繕又は模様替え
- (c)居室・調理室・浴室・便所・洗面所・納戸・玄関又は廊下の一室の床又は壁の全部について行う修繕又は模様替え
- (d)一定の耐震改修工事
- (e)一定のバリアフリー改修工事
- (f)一定の省エネ改修工事
(B)住宅性能向上要件(次のいずれかの工事費用の額がそれぞれ50万円超)
上記(d)~(f)(一定の耐震改修工事、一定のバリアフリー改修工事、一定の省エネ改修工事)、一定の既存住宅売買瑕疵担保責任保険特約が締結されている防水工事
- ・上記の工事費用の総額が当該住宅用家屋の譲渡対価の額の20%相当額(上限300万円)以上であること
- (2)(1)の住宅用家屋は、建築後使用されたことがあるもので次の要件に該当すること
- ・登記簿上の床面積が50m2以上のもの※5
- ・建築後10年を経過したものであること
- ・新耐震基準に適合している家屋、又は昭和57年1月1日以後に建築された家屋であること
- (3)特例の適用を受けようとする個人が、(1)の宅地建物取引業者から(1)の住宅用家屋を取得し、その取得者の居住の用に供する家屋であること
|
- ※5パンフレットやチラシなどに記載されている床面積と異なりますので注意が必要です。
- ※6特例の適用を受けようとする個人が取得する前2年以内に当該宅地建物取引業者が取得をしたものに限ります。
上記の軽減措置の適用を受けるためには、いずれの場合も、登記の申請書に住宅用家屋の所在地の市町村長の証明書を添付する必要があります。
【3】住宅ローンの抵当権設定登記の軽減措置
抵当権の設定登記に係る登録免許税は、原則的には債権金額の0.4%ですが、上記軽減措置の対象となる新築住宅(住宅用家屋の増築を含む。)、中古住宅(未使用中古住宅を含む。)の抵当権設定登記は0.1%に軽減されます。
2024(令和6)年3月31日までの新築若しくは取得をし、新築・取得後1年以内に登記することが条件です。
【4】相続・贈与
相続や贈与による課税標準額と税率は以下の通りです。
登記の原因 |
課税標準 |
本則の税率 |
相続による所有権移転登記 |
固定資産税評価額 |
0.4% |
遺贈・贈与などによる所有権移転登記※7 |
固定資産税評価額 |
2%※7 |
- ※7受遺者(もらう人)が遺言者の法定相続人である場合には、相続を原因とする所有権移転登記(相続登記)と同じ0.4%に軽減されます。
土地の相続登記のうち、以下の登記については、登録免許税が免税となります。
- ①相続(相続人に対する遺贈を含みます。以下同じです。)により土地の所有権を取得した個人(B)が、その相続によるその土地の所有権の移転登記を受ける前に死亡した場合には、2018(平成30)年4月1日から2025(令和7)年3月31日までの間に、その死亡した個人をその土地の所有権の登記名義人とするために受ける登記。
申請者(C)がA→Bへの相続登記を申請した場合は免税の対象となります。
しかし、(C)がB→Cへの相続によるその土地の所有権の移転登記については、この免税措置の対象とはなりません。
- ② 相続により不動産価額100万円以下の土地を相続した個人が、
2018(平成30)年11月15日から2025(令和7)年3月31日の間に行う当該土地の移転登記。
- ③ 相続により不動産価額100万円以下の土地を相続した個人が、
2021(令和3)年4月1日から2025(令和7)年3月31日までの間に行う当該土地の保存登記。
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