新築マンションを購入する際には、さまざまな税金がかかります。軽減措置を受けられる場合もあるので、しっかり確認しておきましょう。
売買契約、登記、住宅ローン契約などに課税
新築マンションの購入には、契約の締結や登記、住宅ローンの借入などの手続きが必要です。それぞれの手続きでかかる税金を紹介します。
印紙税
売買契約や住宅ローンの借入契約を結ぶなど、契約書を取り交わす際に課税されるものです。契約金額によって納税額が異なり、収入印紙を貼付することで納税をします。
消費税
不動産会社から新築マンションを購入する場合は、消費税がかかります。土地は非課税ですが、建物の金額に対しては、消費税がかかります。
登録免許税
購入したマンションの所有権を登記する際や、住宅ローンを利用するための抵当権の設定登記をする際にかかる税金です。新築マンションの所有権に関わる登記の場合には、各法務局が定めた「新築建物課税標準価格認定基準表」をもとに税額が決められます。また、抵当権の設定登記では、債権額(住宅ローンの借入額)に所定の税率をかけることで、税額が算出されます。
不動産取得税
不動産の取得に対して課税される都道府県税です。固定資産税評価額の算出基準に税率をかけたものが税額となります。
各種税金の軽減措置
■印紙税の軽減措置
平成26年4月1日以降、契約書に貼付する印紙税の税金が以下のように軽減されます。
契約金額 | 本則税率 | 軽減税率 |
---|---|---|
1千万円を超え 5千万円以下のもの | 2万円 | 1万5千円 |
5千万円を超え 1億円以下のもの | 6万円 | 4万5千円 |
1億円を超え 5億円以下のもの | 10万円 | 8万円 |
5億円を超え 10億円以下のもの | 20万円 | 18万円 |
10億円を超え 50億円以下のもの | 40万円 | 36万円 |
50億円を超えるもの | 60万円 | 54万円 |
■登録免許税の軽減措置
新築マンションでは、次の要件に該当する場合、個人の住宅用家屋に係る登記については軽減税率が適用されます。(平成27年3月31日まで)
軽減税率を受けるための要件
・自己の居住の用に供する住宅
・登記簿上の床面積が50m2以上のもの(※注)
・新築または取得後1年以内に登記した場合
(※注)登記簿床面積でパンフレットやチラシなどに記載されている床面積と異なりますので注意が必要です。
■不動産取得税の軽減措置
・税率の軽減
対象 | 税率 | |
---|---|---|
本則 | 土地・建物 | 4% |
特例 (平成27年3月31日まで) |
土地(住宅用・非住宅用とも) ・住宅用建物 |
3% |
・宅地の課税標準の軽減
平成27年3月31日までに取得した場合の宅地の評価が、固定資産税評価額の2分の1に軽減されます。
・住宅の課税標準の控除
要件 | 軽減内容 |
---|---|
・住宅の用に供する住宅全般マイホーム、別荘以外のセカンドハウス(※注1)、賃貸用マンション[住宅用]など) ・床面積が50m2(アパートなどは40m2)以上240m2以下(※注2) |
住宅の課税標準から1,200万円控除が控除されます。 |
(※注1)別荘とは毎月1日以上の居住する建物以外の建物で、もっぱら保養するために用いられるものをいいます。
(※注2)課税床面積が対象となります。
マンションの場合は「専有部分の登記簿面積」+「共有部分の持分面積」 となります。
いずれもパンフレットなどに記載されている床面積と異なりますので注意が必要です。
・住宅用土地の税額軽減
上記、住宅の課税標準の控除の要件に該当する住宅の敷地(土地)を取得した場合、次のA、Bいずれか多い額が税額から軽減されます。
A 150万円×3%=4万5,000円
B 土地1m2当たりの固定資産税評価額×1/2(特例による軽減)×住宅の床面積の2倍<200m2を限度>)×3%
マンション購入時にかかる税金の詳しい解説は「ノムコム不動産税金ガイド」をご覧ください。