共用施設の充実度はマンション選びの際の重要なポイントになります。マンションの共用部分と専有部分の違いや共用施設のチェックポイントなどを紹介します。
共用部分と専有部分の違い
購入した自分たちが自由に使える専有部分は「住戸の壁の内側だけ」。その他は、共用部分や専用使用権をもつ部分にあたります。
共用部分はマンションの入居者全員が使用する部分。例えば、エントランスや廊下・階段・エレベーターなどが共用部分にあたります。
専有部分は、自分だけのものとして自由に使用できる部分。住戸の壁の内側が専有部分にあたります。
誤解されがちですが、バルコニー、ポーチや専用庭などは、共用部分ですが、特定の区分所有者が専用に使用できる「専用使用権」をもつことになります。通常はマンションの管理規約や使用細則、利用上の制限が設けられているので注意しましょう。
生活に必要な共用施設
マンションで暮らす上で、生活に必要な共用施設としては、「ゴミ置き場」「エレベーター」「駐車場・駐輪場」「セキュリティ設備」などがあります。
ゴミ置き場
マンションのどこにゴミ置き場が設置されるのか、分別などのルールがあるのかなどを確認しておきましょう。
曜日や時間を気にせず24時間ゴミ出し可能なゴミ置き場を設置しているマンションがあります。またタワーマンションなどでは、各階にゴミ捨て場(ダストステーション)が設置されている場合もあります。
エレベーター
各階の住戸に関して十分な数があるかどうかを確認しておきましょう。
大規模なマンションでは、エレベーターの数が少ないと、朝の通勤時間帯などになかなかエレベーターに乗れないこともあるためエレベーターの台数をチェックしておきましょう。
駐車場・駐輪場
どこに設置されているのか、1世帯あたり何台分あるのか、利用料がどれくらいかかるのかを確認しておきましょう。
セキュリティ設備
マンションでの暮らしの安全を確保する上で、重要なセキュリティ設備。代表的な設備は、オートロックです。エントランスで部屋のドアの施錠や解錠を行うセキュリティシステムです。
最近では、鍵がないとエレベーターホールなどに入れない「ダブルオートロックシステム」などより強固なセキュリティのオートロックシステムを採用するマンションが増えています。オートロックのほかには、共用部分の「防犯カメラ」や「24時間オンラインセキュリティシステム」などが多く採用されています。
魅力的な付加価値を高める共用施設
大規模なマンションではスケールメリットをいかして魅力的な共有施設のあるマンションがたくさんあります。
ホテルのような吹き抜け構造で広々としたエントランスロビーやラウンジ、コンシェルジュサービス、フィットネスジム、キッズルーム、シアタールーム、図書スペース(ライブラリー)、ペット用設備などがあります。
このような共用施設の充実度もマンション選びの重要なポイントです。
充実した共用施設には注意が必要
充実した共用施設は非常に魅力的ですが、こうした共用施設の維持費は、マンション管理費という形で住民が負担することになります。使わない施設が多いとそれだけ無用なコストを払い続けることになります。
共用施設が充実しているマンションの場合は、自分にとって本当に必要な共用施設なのか、管理費が高くないかなどをよく見極めて検討しましょう。