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マンションの遮音性

テレビの音や会話の声、足音など、生活の中で発生する「音」は数多く、時間帯などによっては意外と気になるものです。例えば、洗濯機の音や子どもが走り回る音、掃除機の音など、暮らしの中で発生する生活音は意外と大きい音を発しています。またマンションの外からも車の騒音など、さまざまな音が聞こえてきます。壁や床、窓などマンションの遮音性に関するチェックポイントを確認しましょう。

遮音等級とは

「遮音等級」とは、建物の防音対策が、どれくらい施されているか測る目安です。

遮音性を示す指標は2つあり、人が飛び跳ねる音や重い物を落としたときのドスンという「重量衝撃音」(LH)と、スプーンなどの軽い物を落としたときに発生する「軽量衝撃音」(LL)があります。建物の遮音性はこの2つの指標で総合的に判断することができます。

「重量衝撃音」対策

重量衝撃音の遮音性は床面のスラブ厚(コンクリートの厚さ)と梁で囲まれたスラブ面積が決め手となります。一般的にはLH55以上が望ましいとされています。

「軽量衝撃音」対策

軽量衝撃音の遮音性に関わってくるのが、床面の素材です。カーペットや遮音性のあるフローリング材などを使用することで軽減することができます。一般的にはLL45以上が望ましいとされています。

隣の住戸の遮音対策

隣の住戸の遮音対策は、境となる「戸境壁」の厚みと仕上げ方法がポイントとなります。

戸境壁とは、鉄筋コンクリートでつくられた住戸と住戸の間の壁のことで、分譲マンションでは鉄筋コンクリートが一般的。戸境壁の厚さは、コンクリート厚180mm以上あれば遮音性が高いといわれています。仕上げ方法は、コンクリートに直接クロスを貼る「クロス直貼り」と、コンクリート壁に木軸などを組み、その上にボードを貼ってからクロスを貼る「二重壁」の大きく2種類に分けられます。

鉄筋コンクリート造のマンションでは、ほとんどの場合、クロス直貼りが採用されています。

二重壁工法の場合、壁とクロス面に空間ができるため、遮音性能に結び付く太鼓現象が起きやすいといわれてきましたが、最近では吸音材を入れるなどの対策がとられています。

外部からの騒音や水廻りの遮音対策

道路や鉄道、公園や学校など、外からの騒音が気になる方は、窓の遮音性能を確かめてみましょう。

窓のサッシにはT値という遮音性の等級があります。最も遮音性が高いと言われるのは二重サッシでT-4等級。T値は、等級なしと1~4までの5つの等級で示され、数値が大きいほど遮音性も高くなるので参考にしてください。

また、水回りから出る音の遮音性についても確認しておきましょう。排水管に遮音材を巻いたり、排水管などを囲む壁を厚くするといった遮音対策が施されています。図面集でチェックをしたり、マンションの販売担当者に質問して確認してみてください。